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2017年12月24日 イイね!

ジョンヒョン。



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「みんなそうやって生きてる、貴方だけが辛いんじゃない…
この言葉、僕はこの世で一番良くない慰め方だと思っています。
その相手と、他の人を比べること。
こういう言い方もあるじゃないですか。
死ぬ気で生きろ。…こんな言葉。
僕は一番良くない慰め方だと思っています。
辛い人、憂鬱な人、疲れている人、苦しんでいる人に対して
「こんな考え方で、こんな勇気で」
「他のことをしろ!」
「おいお前、そんなに辛くて疲れて、良くない考えをしている。
そのエネルギーでさっさと働いて、することを早く片付けた方がいいよ」
と話してあげるのは
実はその人自身も分かっていることです。
早く行動しなきゃというのは分かっているでしょう。
すごくそうしたいでしょう。
でも出来ないから…目に見える。
体の傷と違うと思います 心の傷というのは。
だから誰かを慰める時は、
「わたしの目に見えない何かがあるかもしれない」という考えを
持たなきゃいけないんじゃないかなぁと思います。

もちろん僕も、こんな話をしながら誰かを傷つけたことがあると思うし、僕も傷ついたことがあるので…。
…ただリスナーの皆さんに、こういう愚痴みたいな話をしてみたかったんですよ。
誰かを慰める時は、自分と比較しながら、もしくは
他の誰かの状況と比較しながら慰めるよりは、
ただその人について話をしてあげるのが
いいんじゃないかなと僕は…思います。」


__________

今日、
「はっ!?寝坊した!?……いかん、日曜だった。」
というのをやってメールチェックをしていたら、ジョンヒョンが亡くなっていたことを知った。享年27歳。
あるラジオでジョンヒョンが話した言葉(上)は、おそらく本音だったんだろう。
韓国芸能界はアイドル歌手育成に時間とお金をたっぷりかけ、
デビューさせたら取り返すために馬車馬のように働かせる…というのを聞いたことがある。ドラマは週に2回放送するのが普通で、だから当然撮影も2倍する。徹夜でロケも珍しくないらしい。
労働の度合いが相当酷いのか、芸能トラブル 人気アイドルの離脱とか 行く末は自殺も多いように思う。
もはやアイドルは金稼ぎの駒みたいな扱いで、彼の言葉にあるような「とりあえずさっさとやれ」みたいなアドバイス(?)が返ってくる現状なんだろう。
メンタル部分について、色々取り沙汰されることがある韓国はそもそも、社会的勝ち組、負け組の選定や序列感が非常に色濃い。
最近のスヌン(日本でいうと大学受験)はその後の人生、もはや死活問題にまで発展し、混雑した道路に足踏みしてしまった受験者を送りとどけるためパトカーがタクシーに成り替わる始末。
要するに人と比べて勝てなければ「認めてもらえない」、という
負の部分がなぜか社会の正義、大部分の心の根底を乗っ取ってしまっているのだ。ナンバーワンよりオンリーワンなんて生ぬるい言葉は彼らにとって屈辱でしかない、そんな国民性だと垣間見える。

…故に、何かのトラブルで抜け出せない穴にはまってしまったら 精神的にすぐ袋小路となってしまい、死を選んでしまうのかもしれない。もちろん本当のところはわからないが、彼の言葉を聞いていると残念であると同時に 極限だったのかなとも思えた。

一点を見つめるというのは強さでもある。研ぎ澄まされた鉛筆の先のように鋭く、突き刺すと痛いあらゆる武器にもなるが、横殴りの力には弱く ぽきりと折れる。まっすぐで情熱的故にプライドと劣等感が強い。すると相手の心をなかなか汲み取れない。
ジョンヒョンの言葉も、日本人なら大抵一周回って このくらいのことは経験し、噛み砕けるだけの心の経験値を積んでいる。
「まぁ…そうだね。」と一度頷いて、「うんでもね、」と 言えるだけの言葉を持っているのではないかな、と 勝手だけど思う。
韓国では、彼のような言葉をラジオから発信してしまうほど「浅い」ということかもしれない。それは単純に「寄り添うことが文化ではないから」ではないかなと思う。

社会全体が競争しかなく、需要側の過激さに命を落とす供給者…という構図が、ほんの少しでも緩和すればきっと 韓国芸能界のみならず世界における韓国のあり方すら変わるとわたしは思う。
こんなのは過熱しかしていかない。その先に幸せなんか
あるはずもないと思うから。
同じことが繰り返されないように願っているし、そして彼らにも
「願って」欲しいなと思う。


などと勝手なことを書きましたが、
ジョンヒョン、ご冥福をお祈りします。
ルシファーは韓国語版と日本語版どちらも買いました。
どうか安らかにお眠りください。
__________
Posted at 2017/12/24 09:38:52 | トラックバック(0) | 朱漆塗りの箱 | 日記

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