2007年06月07日
TTにはボッシュのECUが搭載されている。
2.0TFSIには最新のME9が、3.2にはME7が搭載されている。
試乗した感触として、ME7以前は発進時のスリップに対して、エンジンパワーを抑えることにより安全を確保しているように思う。
ME7以前のハイパワー車で急発進させると、スリップして結果エンジンパワーをストンと抑えられてしまい、結果的にもたつく事になる。
ME9については、より小刻みに制御することによって、グリップに合ったエンジンパワーをタイヤに伝えるように発想が変わってきたと感じる。
MBもボッシュのECUを採用しているが、E55SCから変わってきたように思う。
高速道路で、料金所を通過して、フルスロットルにすると、エンジンパワーがストンと落ちることなく、水面に小石を走らせるように加速して行く。
E55SCの後発のC55やSLK55は試乗した感じでは、以前のECUが搭載されているように感じた。(NAの組み合わせのままなのかもしれない。)
ME9を搭載したTT2.0やGOLF GTI、乱暴なアクセルワークに対してもECUがしっかりと制御してくれて、FF車にしては本当によく走る、走りやすい車に仕上がっていると思う。
TT3.2の場合、ECUの制御の古さをHALDEXがカバーして、前輪のスリップを検出して50:50に移行して加速していく。
ただし、雨の日に思いっきり加速すると、50:50に移行する前にスリップ量が多すぎてか、エンジンパワーを落としてしまい、もたついてしまい、ECUの古さを感じてしまう。
TT3.2は、新エンジンにならない限り、ECUの乗せ替えは無いのかな。
Posted at 2007/06/07 02:51:00 | |
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2007年06月07日
TTとA3は、エンジンが横置きのため、4WD車にはHALDEXを採用している。
VOLVOの4WDでおなじみであるが、通常90:10の配分で、前後の回転差が生じたときに50:50の配分に移行する。
トルクの増加を検知して50:50には移行しないようで、急発進時は、フロントが軽くスリップして、それをトリガに50:50に移行して4輪で加速していく。
下りのコーナーでも、ABSが作動しない範囲でブレーキングしてコーナーに侵入すると、タックインしてFFの挙動を示すことがあるが、コーナー手前で路面のデコボコ等で少しでもABSが効いてしまうと50:50に移行して4WD車のニュートラルなコーナーリングになる。
アウディは縦置きエンジンが主流と思われるので、TTやA3のエンジンはVW主体による開発なのだろう。
アウディは本来縦置きのエンジンに50:50(最近は40:60)の配分の4WDを売り物にして、クワトロ社のクワトロという称号を与えているが、このHALDEX社のHALDEXを搭載してクワトロと呼んで欲しくはなかった。
先代のTT3.2が発売になったとき、2回ほど400キロの試乗をさせてもらったが、フレームの剛性が思ったほど無かったこと、2速以上シフトダウンする加速に対して、変則に戸惑って加速しない時間が結構大きかったこと、バドルでシフトダウンしてもエンブレがほとんど効かないこと、低速でのギクシャク感、FF主体の4WD、滑って切り替わる4WD、左ハンドルが無い、といった点が気に入らず、購入を断念したことがある。
現行のTTは、2.0TFSI、3.2に試乗したが、フレームの剛性はかなり高くなっている。
2速以上のシフトダウンに対しても、変則時間は大幅に改善されている。
低速でのギクシャク感は良くはなっているがまだ残っている。2ペダルMT車としては致し方ないのかもしれない。
現行からオプションとして採用されたマグネティックライドは、日本のバンピーな高速道路でのバウンドをしっかりと受け止めてくれて、かなりのアドバンテージである。(腰の悪い人にはお勧めできないが。)
高速でも躊躇することなく、イメージした通りのラインをトレースできで、大変面白い車に仕上がっている。
HALDEXについては、どうしても違和感が残ってしまうが、走りの二面性として理解して受け入れるしかないのかもしれない。
50:50に固定できるスイッチがあると全て解決なのだが。(海外で50:50に固定するキットが出ているようです。)
ブツブツ言いながらも、今回は購入してしまいそう。
Posted at 2007/06/07 01:56:24 | |
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