11月になっても、スッキリクリアな星空にはなりませんね。
今月最初の星撮りは、新月である19日より3日前の16日(木)でした。
新月を挟んで前後1週間は夜の天気予報と「星空指数」をチェックする
のが習慣です。16日より前にも星空指数が80以上の夜はありましたが、
実際には曇っていたり風が強かったりで出動を見送りました。
16日も少し雲がありましたが、予報は夜半過ぎまで晴れでしたので、
雲が消える方に賭けて出動することに。
風は弱かったので、天山登山口に行きました。
この夜の目的は、今シーズン既に撮っている天体で、コンディションが
悪く出来上がりがイマイチだったものを撮り直すことでした。
それともう1つは、これから厳しい冬の夜に向けて、INDIの実戦テストを
することでした。
21時前に現地に到着すると、南西の方から嫌な雲が広がっていました。
いつもは中型赤道儀から準備するのですが、INDIのセットアップに時間がかかりそうだったので、まずは小型赤道儀に
短い屈折鏡とD810Aを付けて撮影を始めておきます。
次にポタ赤に、135mmレンズを付けたD5300を載せて、東の空に登ってきたオリオン座の中央部へ向けます。
タイトル画像は、その最初の1枚を現像しただけの画像を切り出したものです。
この時は、オリオン座に雲がかかっておらず、まぁまぁクリアな画像なのですが、この後雲がかかってきて、下の画像のように
全体が白っぽくなり、ソフトフィルタをかけたように明るい星が滲んでいます。
雲にかまわずに、夜半過ぎまで2時間ほど撮って、雲が少ない20枚ほどを合成しました。
ソフトフィルタを使った画像と思って見てください。(笑
これまでINDIでのオートフォーカスを使うためのモーターを付けていたのは反射鏡だけでしたが、最近、長い屈折鏡用にモーターを
付けたので、今回はそのテストもするつもりでした。
そして、カメラの新兵器、安くなったD810の赤外カットフィルタをクリアフィルタに換装して他のもゴニョゴニョ手を加えた専用機を
導入しました。今年のうちにフルサイズカメラを2台も買うとは思っていませんでしたが、きっかけはD850でしたね。
D810はINDIでコントロールできることは確かめていたので、D810Aは小型&ポータブル赤道儀専用にします。
さて中型赤道儀の準備が終わり、INDIを使おうとするとGPSモジュールのLEDが点滅しません。手動で観測値情報を入力しても
良いのですが、前回は使えていたので気持ち悪く、ラズパイにMacBookからログインしてシリアルポートの設定を確認したり、
GPSDの手動起動を試したりして、IFは生きているが、モジュールから送られてくるデータに位置情報が入っていないことを
見つけました。山中ではネットの接続も安定しないので、これ以上の情報取得は諦めて、赤道儀の制御はSkySafariで行い、
オートフォーカスのテストだけすることにしました。
INDIの準備に手間取り、長い屈折鏡の方の撮影開始は23時前になりました。
この間、小型赤道儀の方は雲が濃くなって1度中断した以外は、黙々と仕事をしていました。
画像処理する前に、Lightroomで画像を見て、雲の影響の強いものは捨て、結局半数以下のファイルで画像処理しました。
対象は、1ヶ月前の月夜に撮ったカリフォルニア星雲です。今回の方が良い仕上がりになりました。
中型赤道儀の方は、屈折鏡にレデューサを付けて焦点距離635mm F5.3にします。
9月にD850のテストがてら撮ったアンドロメダ銀河を、天体改造したカメラで撮り直すつもりで、カメラ以外の機材はその時と
同じです。D850ではISO800、SS=480sでしたが、銀河外周部の淡いガスを撮りたかったのでISO1600に上げて、中央部の
白飛び部分をHDR合成で補うためにSS=120sも撮ることにしました。
SS=480sのベストな1枚は下の画像です。Lightroomで現像しただけのものです。
480sを12枚撮ったうち10枚、120sを10枚撮ったうち8枚を使って合成し、仕上げたのが下の画像です。
銀河の中の散光星雲の赤い色が見えていて、色の出方はこちらの方が良いですね。
帰宅して翌日、GPSまわりのソフトを再インストールしましたが改善せず、調べて見るとやはりモジュールそのものの故障の
ようでした。ebayで700円(送料無料)で入手したものなので、こんなもんなのでしょうかね。
新しいのをポチろうとebayを探していると、同メーカーで上位互換の後継機が出ていたのでそれにしました。(送料込800円ほど)
長い屈折鏡でオートフォーカスができるようになったことは収穫でしたが、画像はカリフォルニア星雲以外は今ひとつでした。
本格的な冬になるまでに、自動導入、オートガイド、オートフォーカスを車内からできるようにしたいですね。