この冬は雪が少なく、まだ一度も雲仙登山に行っていません
でした。例年だと12月に1、2度は行っているはずですが、
霧氷ができてもすぐに消えるような気温が続いていました。
この週末は土日とも休みで、しかも寒波がくるとのこと。
土曜の夜に雪が多いと、夏タイヤの車では途中まで行くことも
ままならず、というので、土曜に行くことにしました。
起床してすぐに道路交通情報をチェックすると、いつも使う国道の
峠前後は雪タイヤ規制になっています。ということは、霧氷が期待
できそうと、急いで準備を済ませて6時過ぎにスタート。
全て下道ですが、交通量も少ない早朝であり、途中から信号が
殆どない広域農道を使うので、諫早の堤防道路までは順調でした。
そこからいつもの直登コースを迂回して、島原半島の西海岸に
出てから県道を登ります。
仁田峠循環道路は通行止なので、雲仙の温泉街を抜けて雪タイヤ規制の道に入りましたが、
雪は残っておらず、妙見駐車場まで行けました。先客が2台とまっていました。
ここに車を停めて8時過ぎに出発します。妙見岳の上の方が白くなっていて期待できそうでした。
そこから30分ほど退屈な道を登って仁田峠に出ます。雪は少なめですが風が強く、売店の温度計はー5度。
まず、営業しおらず静かなロープウェイの横を細い登山道で妙見岳に登ります。
その途中にも霧氷が見られましたが、付きは今ひとつです。
登りの途中で左右が開けて展望が楽しめます。
ロープウェイ越しに、天草方面。
低い雲を抜けてきた朝日が、波立つ海面に反射されています。
その反対側の仁田峠の方は霧氷が多く見られます。
ロープウェイの上の駅から妙見の展望台に登りましたが、低い雲がかかっていて今ひとつです。
平成新山、普賢岳がすっぽり隠れています。
帰りに通る予定の紅葉谷。雲仙のカルデラの中にあり、雪が少なく、登山道だけが白く目立ちます。
展望台から白い霧氷のトンネルを抜けて、妙見神社に向かいます。
この日の朝は北西の風が吹き付ける、妙見岳から国見岳に至る登山道が最も霧氷が見られました。
こんな道を通って、...
国見岳の登り口に到着します。ここからは岩場を登るのでデジイチをザックに収納して、登りの途中から
RX100で、今しがた歩いてきた尾根筋を。
山頂の気温は-10度以下。風が強く、もっと寒く感じます。
その風のおかげで、時々青空が垣間見えるので、少しだけ待ちました。
ほんのひと時だけ、有明海が見えたので、そこで1枚。
この後、かなり粘りましたが、平成新山を拝むことができず、諦めて下ります。
国見岳の登り口で、これから向かう鬼人谷を。右手上の方に平成新山があります。
鬼人谷は、山が風よけになっていて、気温が低く雪が多い時はアイスバーンになりますが、今年は
アイゼンを使う必要はありませんでした。岩や木が多く、そこから滴る水がつららを作っています。
この谷沿いの道には2つの風穴があり、終点に近い北の風穴に来たところで、再び青空が見えてきました。
そこでズームレンズの24mmで撮ったものをパノラマ合成しました。
眼下に有明海が広がり、西(左)の端に潮受堤防が見えています。
谷沿いの道は鳩穴分かれという場所で終わり、そこから狭く急な坂を登ります。
その狭さのために、ここから普賢岳の近くまでは一方通行です。
登りきった場所にある「立岩の峰」は平成新山に最も近づける場所です。
その少し前に、カエルに似た形の岩があり、少し日差しが出てきました。
この岩を過ぎたあたりで、この日で最も青空が広がる瞬間が来ました。
さっさと立岩の峰に登り、まず、国見岳(右)から普賢岳周辺のパノラマを。
ここには2つの大きな岩があり、ちょうどその間から潮受堤防が見えます。
先ほどまでは背景は曇り空だった平成新山の後ろにも青空が見えてきました。
この後は、一旦、下の写真の谷を下って、普賢岳に向かいます。
一方通行が終わるところは、普賢岳と霧氷沢を繋ぐ道とのT字路で、そこを左に、まず霧氷沢へ。
ここは風の通り道で、突き当たりは平成新山の山体となっており、霧氷がよく育ちます。
例年はもっと育っているのですが。
上の写真の右側斜面は、5月にはヒカゲツツジで埋め尽くされますが、いまは真っ白です。
一通り撮影し終えて、ここを折り返して普賢岳に向かいます。
その途中で、お気に入りの霧氷スポットがあるので、この日も広角端の24mmで。
茶色の枝が見えたり、青空が隠れたりで、まだまだですね。
普賢岳の山頂に立ちましたが、その時は誰もおらず独り占め。
山頂から平成新山を。
有明海越しに天草方面。朝とは光の色が違いますね。
最後に、普賢神社の祠にお参りして下山します。
仁田峠に戻ってきたときには、雲がさらに低くなり、小雪が舞っていました。売店の温度計はー4度。
駐車場に戻ると車でいっぱいになっていました。下山の途中で、何人かに霧氷の着き具合や雪の様子を
尋ねられたので、午後から登る人が多いなと思っていましたが、ここまで多いのも珍しいと思います。
今シーズンはチャンスが少なかったからでしょう。
交通情報をチェックすると、まだ雪タイヤ規制中だったので安全策をとり、来た道でそのまま帰りました。