梅雨のこの時期に星撮りに行けることは珍しいのですが、
今年の空梅雨のおかげで6月18日の日曜に出動できました。
前回は強風で月くらいしかまともに撮れずに、惑星撮影の
機材テストだけで終わっていたので、今回が6月に入って
最初の(おそらく最後の)天体撮影になります。
タイトル画像は日付が変わって1時過ぎに撮った天の川です。
右のほうにあるオレンジの明るい星がアンタレス、その左、
天の川にかかる辺りにある明るい星は土星です。
夏至に近い夜でしたので、現場到着の20時頃でも空が
うっすらと明るく、作業にライトが不要なほどでした。
機材の準備をする前に、手持ちで佐賀の夜景を。
低いところは曇っていて、遠くの街灯りが隠れています。
西を向くと、まだ陽が沈んだ辺りが白んでいます。
到着直後は風が吹いていて、空全体に薄雲がかかっていたので、星雲などを撮らずに土星を導入します。
出発時に風があったので、今回も焦点距離900mmの屈折鏡を持ち出しました。
前回よりは風が弱かったので、ブレが少なく2分ほどの4K動画に撮って2000枚を合成します。
前よりは土星らしく見えますね。
土星を撮り終えた後もまだ風が吹いていたので、短い露出時間で撮ることのできる対象を導入します。
それも薄雲を避けるためにできるだけ高度のあるやつを。
これまで撮ったことのなかったヘラクレス座の球状星団(M13)です。
北天で最も大きく明るい球状星団で、天の川銀河面から離れた場所、太陽系から25,000光年の距離にあります。
D5300で、ISO400にしてSS=60sと120sをそれぞれ20枚撮りました。
2通りの露出でHDR合成をしましたが、60sで中心部が白トビしていたのであまり効果がありませんでした。
次の機会にはもっと短いSSの画像も撮っておきたいと思います。
中心部を切り出すと次の画像になります。一体、どれだけの数の星があるのでしょう?
小型赤道儀には200mmを付けたD810Aを載せて星雲を撮りました。
今年初となる、はくちょう座にある超新星爆発の残骸である「網状星雲」です。1500光年と比較的近い天体ですが、暗いので
SSを480sで。薄雲がかかっていて画像にムラが残ってしまいました。
上の銀河面から離れたM13の画像とは違って、天の川の中にあるので、周りは星だらけです。
この星雲を撮っている最中に風が収まってきました。
3台目としてポタ赤(SkyGuider Pro)を設置して、135mmレンズを付けたD5200を載せます。
ターゲットは天の川の中、いて座からさそり座の辺りです。前に200mm+D810Aを小型赤道儀に載せてスタークラウドから
上を撮りましたが、今回はその下側を、ほぼ同じ画角で。光害をもろに被るのでフィルタを使いました。
バンビの横顔から、三裂星雲(M20)と干潟星雲(M8)が入っています。
天の川の中心部で、星団、星雲、暗黒帯と賑やかな場所です。
長い屈折鏡の方は、球状星団を撮った後、南の空に昇ってきた天の川の中の星雲に向けていました。
スタークラウドよりも上にある「わし星雲」(M16)です。
去年、この星雲の中心部にある「創造の柱」を撮ろうとした時に、夜露がひどくて周辺がダメダメの画像になったので、今回は
そのリベンジです。
この夜も夜半前から夜露が降りましたが、まだ星雲の高度が低かったことと屈折鏡の長いフードのお陰でレンズに露が
付かずに何とか全体像を撮影できました。
D5300でISO800、SS=480sを18枚撮っての合成です。
去年は何時撮ったのかと思ってブログを見返すと、
6月17日にブログを上げていたので、同じような時期でした。
中心部を等倍で切り出しました。明らかに去年よりは画質が良くなっています。
露出設定も適正で、毎週も十分稼げました。
1時半頃に車を入れた下の画像を撮って、撤収を始めました。
次回は梅雨明けになりますかね。
Posted at 2017/06/22 17:44:06 | |
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