新型インプレッサのグレード構成は、
15S 1.5 DOHC NA
20S 2.0 SOHC NA
S-GT 2.0 DOHC ターボ
の3車種です。
いままでレガシィのSOHCには「i」、DOHCには「R」がついていましたが、どうやらこのカムシャフト別の呼び方は新型インプレッサには採用されなかったみたいです。
逆に、ターボ車をGTとする呼び方がインプレッサにも適用されました。
初代インプレッサから続いた
「WRX」のネーミングがついに消えてしまったわけです。
ニュース記事によると、WRXというネーミングが外された理由としては「WRCイメージが強くて一般の人には敷居が高すぎた」と書かれています。インプレッサがSTiか1.5NAしか売れていなかったので、中間グレードをなんとか売っていきたいと考えているのでしょう。当然ですね。
今回、2リッターSOHC NAが設定されました。最も実用的な中間グレードです。それでもS-GTとの価格差は50万円近いですから、ターボが欲しい人は結構上乗せしないといけません。もし、STiが300万円ぐらいで発売されたとすると、もう少し頑張ってSTiを選ぶという人も出てくるでしょう。
果たして、WRXの名前を外されたS-GTは売れるでしょうか…。
レガシィでターボ車が売れた理由を考えてみましょう。レガシィGTは、200万円台後半のお手頃価格から最上位グレードが買えたことが魅力だったのだと思います。しかもAT設定がありました。
インプレッサの最上位グレードを買いたいと思ったとき、それこそSTiでは敷居が高すぎると感じる人は多いと思います。レーシングマシンのイメージが強いので、そこまでは必要ないと感じてちょっと引いてしまうのでしょう。レガシィGTと比べると遥かにホットなチューニングカーですから。かといってWRXでは最上位グレードではない(グレードを重視する消費者の所有欲を完全には満たせない)のです。
S-GTを売っていくには、STiバージョンを完全限定生産モデルにして、「インプレッサの最上位グレードはS-GTである」と印象付ける必要があります。
新型インプレッサは5ドアのみになりましたが、STiバージョンは3ドアにしてみてはどうでしょう?
そうすれば、実用性を兼ね備えた最上位グレードとしてのS-GTの存在感が際立ちます。
WRCでもライバルである
フォード・フォーカスはそういうグレード構成になっていますね。
ニュース記事>
【スバル インプレッサ 新型発表】「S-GT」は「WRX」となにが違うの?
ターボエンジン搭載のハイパフォーマンスモデルといえば「WRX」というのが、『インプレッサ』のお約束だったはず。しかし、予想外の出来事が起こった。新型インプレッサには「WRX」が用意されていないのだ…。
「“WRX=ラリー”というイメージが強すぎて、スポーティなグレードに乗りたいと思っても、一般の人には敷居が高かったかなと思うんですよ。そういった敷居を取っ払い、誰にでもちょっとスポーティに乗れる、とっつきやすい位置づけにしたかったのです」それが、商品企画を担当した山内直志さんの答えだ。
今までのインプレッサは、「WRC」での活躍と「WRX」という尖ったモデルの存在ばかりがクローズアップされ、それがカルト的な人気と注目を集めていたのは疑いようのない事実だ。しかしそのカルト的な人気は、量販車として販売台数を増やそうと考えた際に自分自身の足枷となっていたのもまた事実である。
だから、心機一転した3代目では、WRXというネーミングをあえて捨てたのだ。
「ターボの走りの気持ちよさを、幅広いお客さんに乗って楽しんで欲しいと思っています。乗り心地も、(WRXのような)ギチギチではなく、スポーティに楽しめるセッティングにしています」(山内さん)
しかし、それだけではファンが許してくれないことくらいスバルもよくわかっている。だから、遅れて登場する、もっとスペシャルなモデルもしっかり用意しているのだ。
Posted at 2007/06/10 11:41:34 | |
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