今日は昨日の続きをご覧頂こう。
前回までのあらすじ
D.W.A.T.の潜入捜査官である”オバドラ”と”ニッシー”は滋賀県警の要請を受けて「MECHA(メッチャ)」の内定捜査に着手し、無事潜入することに成功した。
が、しかし、目の前で行われる数々の悪事に対し、手も足も出せないままでただただ指を咥えて見ている事しか出来ない二人。
そんな二人に疑念を抱く「店長」と呼ばれる男。次々と刺客を送り込み、二人を徐々に追い込んでいく。
果たして、
二人の運命やいかに!?
オープニングテーマ
クラス分けされたあとは「店長」が指定した者とペアになり、1vs1の
生き残りを賭けた壮絶なガチンコバトルが繰り広げられるのである。断る事も逃げ出す事も許されない。まさに、
リアルファイトクラブ状態。
私は、数字の男と同じく店側に雇われているチンピラ風の若者と無理矢理にペアを組まされた。
皆からは「
甲南の紙」と呼ばれている男だ。「神」ではなく「紙」だ。見た目からはおよそ想像も出来なくらいの腕の持ち主らしい。虫も殺さぬ様な顔をして一体何人の人間を
あの世に送り込んだのであろうか?
しかし、この私にいきなりこの様なヒットマンをぶつけてくるとは、
わざと0点を取った私の腕前を見抜いたのか、それとも潜入捜査官である事が気付かれてしまったのであろうか・・・試されているのか。
仕組まれた!と思ったが、時すでに遅し。
何れにしても、あの「店長」見た目からは想像できないが中々の人を見る「眼」を持っている男という事になる。「
認めたくないものだな・・・」
いや、きっと私がウルトラスーパーミラクルな腕前で
わざと0点を出してしまったからに違いない。逆に目立ち過ぎてしまったのであろう。私とした事がなんたる失態。
潜入捜査においてはこの様な僅かなミスが命取りになってしまう事は重々判っていた筈なのに。
8年前、私がD.W.A.T.に配属されたての頃にパートナーを組んでいた相棒の命をあのテロリスト「徳
太郎」によって奪われた時も私の犯した些細なミスがきっかけだった・・・。それ以来、私は「徳太郎」を生涯を掛けて追いかけているのだ。
相棒の仇を討つために。
おぉっと、話が少し脱線してしまたったので元に戻そう。
私と「甲南の紙」との1vs1のバトルは想像を絶するものであった。「紙」は私を何度も
挑発し、冷静さを奪おうと必死であった。が、そこは私の方が一枚上手である。無駄に歳は取っていない、否、修羅場をくぐり抜けてはいないという自負がある。手足が震えていたがあれは武者震いである。決して緊張していたわけではない。
ちょっとチビッてただけだ。
結果は、私の「
わざと負け」に終わったが、あの「紙」相手に3本目となる「もう一度」を出させたのは私の実力によるものであり、ささやかな私の抵抗でもあった。「
上には上が居るんだぞっ」ってところを見せ付けて、早くこの世界から足を洗うチャンスを与えてやったのだ。まだ若いからきっとやり直せるさと。私のこの想いが届く事を祈ろう。
よく映画やなんかではここで最後まで勝ち上がり、ボスキャラに認められ組織の中枢に更に深く入り込んで壊滅に追い込んで行くなんてストーリが繰り広げられるが、それは映画という
フィクションの世界での話し。
実際にはそんな事をしたら組織から抜け出せなくなったり、このあとの捜査に支障をきたすのでここら辺りで負けておくのがセオリーである。
今回はここの店長をタイーホするのが
最終目的ではない。この後ろで糸を引き暗躍する更に上の闇の組織まで辿り着くのが目的なのだから。
尚、最終的にBメインは「オレオレ詐欺集団」の総元締めである「キッシー
松風」が生き残った様だ。
とにかく、夜な夜な開かれる
集会の目的とマークすべき人物を絞る事が出来たので我々は店をあとにし、本日の
潜入捜査は終了した。
時計を見ると
午前2時を少し越えていた。かなり肌寒かったある夜の出来事である。
最後に、この捜査日誌に記載している事は全て事実であり、登場する人物・店は実在するものです^^
Posted at 2011/03/29 21:12:43 | |
トラックバック(0) |
MECCA | 日記