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スパグラのブログ一覧

2019年03月29日 イイね!

G20型 BMW 320i 納車とショートインプレッション

G20型 BMW 320i 納車とショートインプレッションやっと320iが納車になった。
あいにくの空模様とのんびり午後からの納車だったので、結局自宅とディーラーを往復して30kmほど走っただけだったが、ちょっとしたアクシデントで私が運転席を代り(オーナーは女房)、結構急いで走った時の感想も交えて短いインプレを書いてみたい。


最初は女房の運転を助手席で体感した。G20のインプレは概して乗り心地が「硬い」と言われることが多いが、試乗を含めて三度目の今日は、そういう感想が出る理由がわかってきた。確かに、タクシーの後部座席のような、極楽の乗り心地ではない。痛い感じはまったくないが、路面の凹凸が丸っこく座席に伝わってくる。良い舗装と悪い舗装の違いはハッキリわかる。


けれども、「硬い」乗り心地と引き替えに、素晴らしくクィックなハンドリングが得られる。女房は車線変更を数回繰り返して感嘆の声を上げていた。私は今のままでも十分に安楽だと感じたが、G20型のために新開発されたという「リフト・リレーテッド・ダンパー」は、慣らしに5,000kmかかるそうなので、さらに快適になるなら、それを楽しみにしようと思う。

それからG20の車内が「うるさい」というインプレもあったが、そう言われる理由もわかってきた。たぶんそれはタイヤの音のことだと思う。ましてこの車は19インチを履いている。しかしそれ以外の不必要な車外の騒音は、私にはほとんど聞こえないレベルだし、むしろそのタイヤ音から路面情報が的確に伝わる方が私には良い。

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さて、ちょっとしたアクシデントとは、女房が
「スタンドに貴重品の入ったカバンを置き忘れた!」
と、その近所の公園の駐車場に停めた後で気付いたことだった。電話番号を探して店員さんに確保してもらうよりは、急いでスタンドに戻った方が手っ取り早いので、
「よしきた!」とばかりに晴れて私の運転の順番が回ってきた。

出足が軽く鋭いのはわかっていたが、今回はそこからさらにククっとペダルを踏んでみて驚いた。120iよりちょっと速い、などというものではない。その不思議な加速感は、以前感動したことがある直6ターボの335iほど「激しい」わけではないが、さらにそれ以前に感銘を受けた直6NAの330iよりも明らかに「強い」のだ。

公園の外周には見通しの良い緩いカーブが続くので、その「強い」加速後にアクセルをスッと抜いてステアリングを軽く切ると、滑るようにすーっとカーブをなぞって抜けていく。やっぱりこれは気持ちが良い。しかしまだタイヤの皮さえむけていないし、パドルでシフトダウンもおあずけだ…おっと3,000回転行っちゃった、などと楽しんでいるうちにスタンドに到着、カバンも無事だった。

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これはないでしょ、と思ったのはナビの音声。日本語を習いたての外国人だって、もっとマシな発音をするだろう。声もべちゃっと潰れて全然美しくない。こんなの相手に
「おーけーびーえむだぶりゅー」
なんてやってられるか。ディーラー営業氏は
「電子部品は日本製だから信頼できます!」
と言っていたけど、いまどきこんな声と発音のナビなんか売ってないと思う。もっとも、マニュアルを見て色々設定しないと、まだ全然チンプンカンプンな私たちだけど。
Posted at 2019/03/29 02:22:58 | コメント(21) | トラックバック(0) | G20/21 3シリーズ | クルマ
2019年03月18日 イイね!

3つの1シリーズのエンジンと足回り

3つの1シリーズのエンジンと足回りこの正月、NBロードスターをMTで乗っていた私の若い弟子が、BMWに乗りたいと年賀の挨拶メールを送ってきた。

「よし来た!」とばかりにメールで盛んに連絡を取り合いながら中古市場を検索して車種を絞り込んでいき、最後はみん友のアオちゃん&シロちゃんさん(以下アオちゃん)のディーラー紹介に頼って、ついに先月末、彼はF20型118i M Sportエディション・シャドーを手に入れることができた。

そのお披露目と、BMWの特徴に応じた操作を伝授するために、三人で三台の1シリーズを乗り換えながら試走を重ねた。ちょうどアオちゃんの修理代車が118d Styleだったので、私(というより女房)の120iMスポ、弟子の118iMスポの三種類を比較できて面白かった。

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最初は118iに乗った。中古とはいえ去年9月登録2千キロの上物で、まだ慣らしが終わったばかりという距離だ。エンジンは「B38B15A」という3気筒1.5Lターボ、パワー136ps(100kW)/4400rpm、トルク22.4kgm(220Nm)/1250~4300rpmで、18インチの黒塗りホイールを履いている。
「エディション・シャドー」は、黒を基調にしたシックなデザインと豊富な標準装備(たとえばアクティブ・クルーズ・コントロール)が特長だが、さらにこの車には「アップグレード・パッケージ」として、電動の黒革シートやHi-Fiスピーカまで付いている。

「BMWの特徴に応じた操作を伝授」などと偉そうに書いたが、軽量で柔らかいNBのボディをMTで操っていた弟子に、パドルすら付いていないBMWを勧めた私の罪滅ぼしのような気持ちもあって、BMWの8速ATをシフトノブで操るコツと、剛性感の塊のようなBMWのボディと18インチを履いたMスポの足を、ブレーキングとステアリング操作による荷重移動で操るコツをアドバイスしたかったのだ。

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次に118dに乗った。実は中古市場検索の時に、私が真っ先に目を付けたのがこの1シリーズのディーゼル車だった。3シリーズのディーゼルに遅れること4年の2016年に発売されて以後、とても人気が高いモデルなのだ。エンジンは「B47D20A」という4気筒2Lターボで、パワーは150ps(110kW)/4000rpmと118iより少し大きい程度だが、ディーゼルならではのトルクの方は32.6kgm(320Nm)/1500~3000rpmもある。

けれども1.5L3気筒の118iに比べて、鼻先に載せている4気筒2Lの重いディーゼルエンジンの挙動への影響が気になったことや、当時の出物の関係などから、結局弟子には勧めなかったのだ。

それなのに私の方は、これまで118dを実際に運転したことはなかった(無責任だ(汗。この日はそんな思いを混じらせながら運転してみて、まず、320Nmのトルクにビックリした。出足が軽快かつ強力なので、今ではあまり驚かない150psというパワーも十分以上の大きさに感じた。それで私は思わず、
「う~ん、やっぱりこっちにするべきだったかな」などとつぶやいた。

すると同乗していたアオちゃんが「だけどパワーの出方が急でコントロールしにくいね」とか「パワーがだんだん盛り上がっていく感じがしないね」などと言ってきた。確かに彼の言うとおりだった。この日は、いくらか高いスピードでスムーズにコーナーをクリアして再加速する練習をしていたので、アクセルとブレーキとハンドリングのタイミングがハッキリしてわかりやすいことの方が大事だった。

確かに118iは118dと比べると、パワーは14ps(約91%)、トルクは100Nm(約69%)も低い(ただし車重は50kg軽い)。けれども、数字の上ではわずか400回転ではあるが、回転数の増加に応じて伸びていく、ガソリンエンジンらしい漸増的で透き通ったパワーの出方が、エンジン音や排気音に連動して体感しやすい。逆に、118dのモリモリパワーは、それを味わったり確認したりする暇もなく、車をあっという間にかなりの速度に持って行ってしまう。音もちょっと単調だ。

「これは直線番長だね」「なんていうか、うりゃーどやー!って感じだね」などと評し合った。もちろん、この暴れ馬のような特性をうまくコントロールできれば、ダイナミックな満足感があると思う。
しかし、やはりエンジンの重さのために、角を曲がる時に鼻先が外側に残る、アンダーステア傾向がいくらか感じられた。

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最後に私(の女房の)120iに乗った。「N13B16A」という今や一世代前のN型4気筒1.6Lターボで、パワーは177ps(130kW)/5000rpm、トルクは25.5kgm(250Nm)/1500~4500rpmのガソリンエンジンだ。「120i」の名前どおりパワーは三台中最高で118d比118%だが、トルクは同比78%である。距離は1万3千キロで、他の二台よりも1万キロくらい多く、また私が慣らしからよくしつけたので吹け上がりも良い。

「これいいねー、売っちゃうのもったいないね」とアオちゃんが言う。「そだねー、まだこれからだよね」と私は答える。本当にそうなのだ、この前車検を通したばかりだし。「次にこれを買う人はお得だね」と彼が畳みかける。「そーそー、おれが時々ムチ入れてたからね-」とだんだん私の目と口調が棒状になる…まあこれだけ褒められたんだから、120iには満足して旅立ってもらおうか。

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最後に、バネとタイヤの違いで面白いことに気付いたことを書いておきたい。18インチを履いた他の二台と違って、118dだけは標準の16インチを履いていた。サスペンションも、他は固めのMスポサスなのに対して、この車だけノーマルだった。だから走る前は、この車が最もロールやピッチが大きく、荷重移動がわかりやすいと思っていた。

ところが、実際にはそれは大して変らなかった。その代りによくわかったのは、ロードインフォメーション(路面状況)の伝わり方の違いだった。それは同時に、トラクション(路面を蹴る力)とその反応速度の違いにもつながるだろう。

だから16インチでスポーティに走るには、「よくタイヤに圧をかけて、上手にゴムを潰しながら、車を動かす意識がいっそう必要になる」(アオちゃん談)。Mスポでもその意識はもちろんあった方が良いが、バネやダンパーの硬さと太くて薄いタイヤが、それを最初から補ってくれていたのだった。
2019年03月12日 イイね!

G20型 BMW 320i M Sport契約

G20型 BMW 320i M Sport契約120iの車検を終えたばかりなのに、結局、新型の320i M Sportを契約してしまった。

なんだかすごくもったいないことをした気がするわけだが、担当営業氏には「その分、下取額が上がっていますから!」とにこやかに慰めてもらったが、なにぶん車を売る仕事の人が発した言葉だからなぁ(汗

とは言っても、ここまでのブログ記事の流れでミエミエの通り私もバ○が付く車好きなので、決まってしまえばもちろん嬉しい(女房の車だけど)。

ただ、急な乗り換えだったので(最近そういうのばかりになってしまっている)、3月9日に発売が始まったばかりの新型3シリーズのことは、ほとんど何もわかっていない上に、実際の購入に当たっては、車種やオプションや資金計画を決めるのには色々考えねばならかったので、そのことを書いておきたい。

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前の記事に書いたように、実際に320iと330iを乗り比べてみて、将来もし買うことがあれば、330iにオプションの19インチがベスト、という結論は出ていた。将来どころかその翌々日に決まってしまったわけだが、結局320iと19インチの組み合わせとなったのは、「あたしはその青い320が良いの」という女房の鶴の一声だった。

オプションは「ポルティマオ・ブルー・メタリック」(9万)というボディカラーの他に、「デビューパッケージ」(30.6万)、「コンフォート・パッケージ」(11.4万)、「ヘッドアップ・ディスプレイ」(13.2万)で、オプション総額64.2万円にもなった。19インチはその「デビューP」に含まれていて、「デビューP」を付けるには「コンフォートP」が条件(何かズルいぞ)だという。

330iとの本体価格差は49万円だから、それを上回るオプション代だ…「それなら、330iに19インチだけ付けた車はないの?」と営業氏に相談した。19インチは単体なら約10万円程度だからだ。数ある在庫から色々調べてもらった結果、19インチ単体を履いた車などないと言う。

「それなら、19インチは諦めるとして、330iでオプションの少ないのはないの?」と言って調べてもらったら「コンフォートP」のみの白が見つかった。320iに比べれば本体差額49万+オプション11.4万の計60.1万で、全体総額ならむしろこの330iの方が安い!…となったところで、先の女房の鶴の一声がかかったのである。

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契約に進む前は「まずはご試乗を」というおきまりのパターンだった。BMWは乗ってみてこそ価値がわかる(という営業氏の作戦)。

車は先日とは違う、18インチの黒い320iで、もちろん今回のハンドルは女房が握って、混んだ平日の市街地をゆっくり時間をかけて回った。



「だから私は試乗なんかしたくなかったの。欲しくなるに決まってるから」と彼女は後で言った。今の120iより一回り大きい車になるが、320iでもそれ以上にスムーズで運転しやすかった。路面に速度や行き先が浮かび上がるように見えるヘッドアップディスプレイも、とても気に入っていた。

試乗の最後の方で、偶然エストリル・ブルーのF30型320iの後に付いた。まるで私たちを青いセダンに導くように出会い、店に戻るちょっと前に道をそれていった。
「青良いね」「うん、いいね」「この前乗ったのがアレだよね」「そうそう、今度のはもうちょっと濃い青になるね」などと車内でしゃべった。

そんなわけで、店内で私たちを待っていた営業氏が「ではお見積もりを」と言って差し出してきた青の320iに決まった。系列ディーラーの在庫車で、かつ今月中の契約が乗り換えの好条件に必要だったのだ。そもそもこれは女房の車だし、決して楽ではない資金繰りの中で、330iとの差額は比較的豊富なオプションに回ったと考えて、私も納得した。

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「デビューパッケージ」は19インチの他に、青ステッチ入りの黒革シートとダッシュボード、黒木目のトリム。「コンフォート・パッケージ」はオートオープン/クローズのトランクとUSBや電源ソケット、Hi-Fiスピーカ。
他のオプションとして、お気に入りの「ヘッドアップ・ディスプレイ」が付いているのも良い。

内装関係が多いなぁ…でもHi-Fiスピーカは330iだけ標準だったので、ちょっと嬉しかった。
納車は月末、もうすぐドライブに良い季節になる。
Posted at 2019/03/12 17:58:01 | コメント(31) | トラックバック(0) | G20/21 3シリーズ | クルマ
2019年03月09日 イイね!

G20型 BMW 320i と 330i の比較試乗

G20型 BMW 320i と 330i の比較試乗先日の320i M Sportが素晴らしかったので、今日同じM Sportの330iに乗ってみた。ラッキーなことに、先日乗った320iも空いていたので、両車を乗り比べることができた。

今日の330iは白いボディにベージュレザーのオシャレな車だ。聞けば「ハイライン・パッケージ」というオプションらしい。…ハイラインってMスポの反対じゃなかったっけ?と軽く混乱するようなオプション名だ。

パワフルな330iの駆け抜ける快感

330iのパワーはやはり素晴らしく、これが320iと同じエンジンか?と問い直したくなるほどの違いだった。踏み込んでいくと、背丈の何倍も高いビッグ・ウェーブに乗り上げて、周囲を見晴るかすような盛り上がりを感じる(といっても私はサーファーではないので想像)。

そのうえ音も良かった。パワーの上昇にピタリと同期して、グォーン、グォーンと低く吠えて駆け抜ける。といってもうるさいわけではなく、元々遮音性が高い室内に響く音はよく洗練されていて、透き通るような、上品で粒のそろった音だ。

だから、その圧倒的なパワー感とともに、それが2Lの4気筒から出ている音だとも思えない。6気筒が売りだった時代は遠く過ぎ去ってしまったようだ…This is BMW。これぞバイエルンのモーター屋のエンジンだ!と瞬時に納得できる気持ち良さだ。この快感だけでも、この車を手に入れる価値は十二分にある。 ※ しかしこの音はスピーカから流されているという話もある。


※左のグラフを車重の違いで描き直すと右のグラフになる。1,630kgでも258psもある330iの優位は揺るぎない。

上のグラフで見比べてみても、330iのトルクとパワーの優位性は圧倒的だ。330iの車重は、車検証で1,630kgもあって、開発時から噂されていたような軽量な車ではない。けれども、その車重を差し引いても余りあるパワー感と気持ちよさは損なわれようがない。※車重については後述も参照。

ブレーキもよく効いた。330iには「Mスポーツブレーキ」が標準装備なのだ。そこそこ速度を上げて、グッ!と強めにブレーキングすると、滑りやすい革シートの上に置いた鞄が瞬時に吹っ飛んで焦った。しかし、もっと強く踏めたと思う。あれだけ踏んでも、まだ奥があるブレーキ性能はさすがだ。



軽やかに走り回る320iの親しみやすさ

次に、数日前に試乗した格好いいブルーの320iにまた乗ってみた。シートに座り込んで、また最低位置まで下げると…キタコレ!これだこれだ。しかし、あれ?330iはこんなに下がらなかったような気がする。

ブレーキから足を離したとたん、スルッと動き出した。あれ?320iの方がクリープしてるような気がする。そしてアクセルを軽く踏むと、実に軽やかにボディが滑り出した…軽い。明らかに330iより軽いのだ。さらにアクセルを踏み込んでいくと、十分なパワーでスルスルと加速していく。一度乗ったことがあるから、という理由以上の親しみやすさを感じる。

試乗二度目となる今回は、前回試せなかったスポーツ・モードのスイッチを押してみた。抑えられていたパワーが解放されて、320iも勇ましい音を出して駆け抜ける。ただし、その音は330iよりも乾いて、やや小さな音だ。どうせ同じエンジンなのに、どうして音に差を付けるのかな?と思った。

青信号の左折で、見通しが良くて誰もいなかったので、少し速めのスピードでクッとハンドルを切ってみると、90度の角の先にスッと鼻先が決まる気持ちよさは先日と同じだ。330iも似たようなシャープなコーナリングができたが、ほんの少し違っていたような気もする。

直線では後ろに誰もいないところで、急ブレーキ!…目一杯強くは踏んでいないが、それでも停まるまでの間に回り灯籠を思い浮かべられるくらいの時間はあったので、もうちょっと効いても良いだろうとは思った。そもそもブレーキは効きすぎて悪いと言うことは絶対ないのだ。



ボディの重みを受け止める足回りの硬さ

320iの車重は車検証で1,560kgと、330iよりも70kgも軽い。その差には、330iでは標準装備で20kg増となるMスポーツブレーキの重さも含まれている(さらに330iはスピーカがHi-Fiという差もある)が、なぜ重量差がそれほどあるかはともかく、比較試乗してみて、320iに軽やかさを感じたのは確かだ。
※ 後日、新3シリーズの「車重」表記はフルオプション積載時の値となったことを知った。330iは320iより多くのオプションが選べるから70kgも「重い」表記となったのだ。

そして後でわかったことだが、330iが標準の18インチだったのに対して、320iの方は19インチのタイヤ/ホイールを付けていた。となれば、ますます320iに軽やかさを感じたことには、単なる重量の問題以上の「仕掛け」があるのかもしれない。確か、BMWは320iを日本仕様にチューニングした、と宣伝していた。その成果がこれなのだろうか?

実は、330iには不満なところもあった。足が柔らかくて、少しフワッとしすぎている感じがあったのだ。私はその理由を、ハイパワーを足が受け止め切れていないためかと思ったが、ディーラーの人に聞くと、これでも足が硬すぎるという声の方が多いという話だった(ので自分の感覚が変なのかも)。
※ 足回りの違いについては下の追記参照。



320iと330iのどちらをどのように選ぶか

というわけで、両車それぞれに長短があって面白い試乗だった。面白いだけではなく、もしかしたら私が(というより女房が)買い換えるときには、切実な選択を行わなければならない。

今の段階では、まず車は330iを選びたい。あのパワー感と音とブレーキは捨てがたいからだ(両車の差額は50万を切っているし、ブレーキとスピーカの差額を考慮すればさらにその差は減る)。そして足(というより靴か)には、320iが履いていた19インチを選びたい。以前523iに乗っていたときは、見た目で選んだ19インチの硬さに閉口したことがあったが、今回は機能的な意味でも、積極的に選択すべきだと思う…と心の準備だけは終わったつもり。
※ 330iと19インチの組み合わせについても下の追記参照。




※ 3/13追記

320iと330iの標準装備ブレーキの重量差と走行適性

320iの方が走り出しが軽く、コーナリングが少しスムーズな一方、330iの足回りが落ち着きなく感じられた理由は、330iに標準装備の「Mスポーツ・ブレーキ」の20kgという重量のためだと思う。バネ下重量の増加は、バネ上重量の数倍~十数倍の増加に当たるほどの影響があると言われる。その意味では、ブレーキが重い330iに19インチを装着すると、330iの足はさらにバタつくかもしれない。

結局のところ、パワーが穏やかだが低速トルクに余裕がある320iには、街中の小回りが多いような走行の場面で、パワー相応の小型ブレーキが軽快な動きをもたらし、ハイパワーな330iには、より大きなステージの走行の場面で、ブレーキ単体の重量増をいとわぬ強い制動力が求められるということになる。
Posted at 2019/03/09 23:31:56 | コメント(11) | トラックバック(0) | G20/21 3シリーズ | クルマ
2019年03月08日 イイね!

G20型 BMW 320iの試乗インプレッション

G20型 BMW 320iの試乗インプレッション車検が終わったというので、ディーラーに勇ましいM4を返して、愛らしい120iを引き取ってきた。

うかつなことに、店に着くまでは巷で話題の新しい320iのことをすっかり忘れていた。

車検の説明が一通り終わった後で、試乗をお願いしたらOKが出た。平日の夕方遅い時間なのがラッキーだった。

早速ドアを開け、シートに座り込んでポジションを作る。私はとにかく低い方が好きなのだ。電動スイッチを下方向に押すと…おー下がる下がる。M4より低くなって、あの独特に囲まれ感がある、3シリーズらしいポジションとなった。

先代F30がどうだったかはよく覚えていないが、以前乗っていたF10の523iも、今乗っているF20の120iも、どうしても腰高感が残って囲まれ感が足りないのだ。

「…これは良いかもしれない」と思い、店内で営業氏と談笑していた女房も乗せてみることにした(120iのオーナーは女房なので私はお付き)。

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道に出てアクセルを少し踏み込むと、ススーッと静かに滑るように走り出す。往路の重々しく騒々しかったM4に比べて、なんという静かさ、軽快さだ。さらに踏み込んでみると、クッと背中が押される加速をスムーズにやってみせる。

「いいでしょーこれ」「うん、いいねいいね!」「どこがいい?」「何ていうかイイ車だけどBMWらしい!」「運転代わる?」「だいじょうぶ、ここでわかる」(ホントか?)

ちょん、とブレーキングできっかけを作ってスッと左折してみると、小気味よく旋回する。そしてまた加速。このリズムが楽しい。この車はいい。

BMWは意地をかけて、このDセグメントのフラッグシップを本気で造ってきたな、とつくづく感じさせられた。いつまでも乗り続けたい、ハンドルを離したくないという気持ちは久々だ。

「…やっぱり3シリーズに帰るものなのかな~」と女房が言い出した。(え?)と内心驚いたのは、彼女は120iをこの上なく気に入っていて、すでに「乗り潰す」宣言が出て久しかったからだ。

「じゃー営業さんにそう言ってみて」「そーね、120を○○○万円で下取りしてくれたらこの車に乗って帰る、って言う!」(その額は無理じゃね…?)

店に戻り、営業氏に軽いショックを与えてから帰路についた。車検が終わったばかりで、エアが高目の上に新しいオイルで軽々と走る120iを運転しながら、やはりこのテンロクターボは良いなぁと改めて感心した。


※左のグラフを車重の違いで描き直すと右のグラフになる。320iよりも120~140kgも軽い120iは案外速いのだ。

家に戻って、もらってきたカタログやネットの情報を参考に初めて本気で色々調べてみた。ホイールベースが40mm増えたものの、トレッドはフロントが50mmも、リヤも20mm増えたことを知った。なるほどコーナリングが安定しているわけだ。

※ さらに重心が10mm下がって、挙動の安定性とフラットな乗り心地に寄与していることもわかった(by キドニーパイさん thanks!)
また、前後ダンパーの硬さを連動的・連続的に変化させる「リフト・リレーテッド・ダンパー」の新開発と標準装備化が、挙動と乗り心地に大きな変化を与えていることがわかった(by147-TSさん thanks!)


184psのパワーはF30と変らないが、トルクは100Nm(10.2kgm)も増えていて、車重は逆に(カタログ値で)20kg減っている。さらによく見ると、ギヤ比も低い段を中心に微妙にクロス寄りになっている。なるほどパワフルに感じたわけだ。

女房はコックピットからの視野が広がっていることにも感心していた(センターディスプレイの位置が低くなって視界の邪魔をしなくなったのと、ボンネットがあまり視界に入らなくなったからではないか by bogeyman_hさん thanks!)。だから3シリーズでも街乗りがしやすそうだと言った。そして二人とも、まるで5シリーズのようだと感じた。それほど、この新しい3シリーズが上品に洗練された優雅な車に感じられたのだ。

私もすごく気に入ったので、このところ悩まされ続けていた、クルマ趣味の頭打ち感(GT4が良すぎるために、ただでさえ高価な992のハードルがさらに上がった結果生じてしまった行き詰まり感)が一掃されたような気がした。この先はあまり深く考えないで、もうしばらくは、この良い車に出会えた幸福感に浸っていたいと思う。
Posted at 2019/03/08 01:14:19 | コメント(11) | トラックバック(0) | G20/21 3シリーズ | クルマ

プロフィール

「992型911カレラとケイマンGT4 http://cvw.jp/b/224462/43044418/
何シテル?   07/12 14:48
Porsche Cayman GT4に乗っています。他にBMW320dツーリング(G21)が妻の車です。 ハンドルネームの「スパグラ」は、初めてのBMW車...
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