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2018年02月15日

改めて、Dセグセダンを考察してみる(中間管理職のアイドル達は地味に復活傾向) その1

改めて、Dセグセダンを考察してみる(中間管理職のアイドル達は地味に復活傾向) その1 上から"アルファロメオ・ジュリア"、"ジャガーXE"、"VWアルテオン"
近年のセダンがちょっとした"クーペブーム"な事を裏付ける。そして、ようやっとジャーマンスリー以外にも個性的、魅力的な選択肢が出てきたと言える。最もVWはアウディと兄弟関係だが。


-実は地味に盛り上がりつつ有るDセグセダンの今日(こんにち)-


週末に久々洗車をした。流石に歳を取って寒さも堪える冬には昔ほど洗車しないのだけど、基本的に自分で洗車するのが好きなので、出来るだけ時間と気力が有れば自分で洗車している。特に気になったのが東京を久々に襲った大雪。聞けば48年ぶりに氷点下4度まで冷え込んだのだとか。と言うことは僕ですら生まれて初めての

「東京は氷点下4℃」

を経験したことになる。まるでピチカートみたいな感じだがそんなに洒落た話でも無い。しかし、出張の多い人間なので本気の寒さは幾度か経験しており、氷点下10℃辺りを超えてくるとちょっとゾワッとしてくるのでそこまでではないかなと(それでも朝方寒さで目が覚めたが)。

※これを書き始めた時点が1月下旬の大雪時期だったが、色々有って更新が遅れたのでその体で読んでもらえれば。

話がそれているが、大雪が降ると、雪を早く溶かすために塩カルのような融雪剤を巻くのは知られているだろうけど、その巻きっぷりが半端ではなく、首都高などを走ると軽く煙たい位の勢いだった。仕方のないことだけど、これがクルマには良くないのでちょっと下回りを中心に早めに流したかったのだ。

しかし、昼でも3~4℃がザラだった今週に洗車をしたのはやり過ぎで、完全に身体を冷やしてちょっと体調を崩し気味である。若くないので無茶はいけない。

さておき、今日は自動車のタイプについて少し。少なくとも日本での主流はここ10年以上ミニバン、トールワゴンと言った実用車が強い時代だ。それは狭い国土で一家に一台という事も多い日本ではマルチな能力がクルマにも求められており、理解できるところである。ミニバンとまで言わなくてもコンパクトカーだってマーチやヴィッツのような純粋にコンパクトなクルマよりもフィットやノートのように屋根が高めでスペースを稼げるタイプの方が人気が有る。また、大型ミニバンの人気はそのスペースや車内の広さ、ラグジュアリーさだけではなく、箱型で大きな体躯のクルマが相応の威圧感を持つこともあり、そういう要求を満たす存在にもなりつつある。

とは言え、最近では環境性能を意識すればプリウスやアクアのようなハイブリッドカーも人気だし、スペースはある程度必要だけどスタイルもという向きにはSUVという選択肢も出てきた。特にSUVはB~Cセグにもモデルが増え、コンパクトカーを置き換える勢いだし、大型のSUVはミニバンの代替としての能力も持つ。つい最近リリースされたCX-8の好調なスタートはまさにそういう事だろう。値段帯はともかく、JLRのディスカバリー、ディスカバリー・スポーツもそう言った役目を担っている。

つまり、それらはたしかに利便性はミニバンに劣ったとしても、毎日7人乗るわけではないのだが、いざという時の乗車人数、積載量は確保したい。しかしながらそういう中でも箱型ではなく、デザインされたクルマにも乗りたいというニーズを満たしている。そもそもSUVのヒットはガラパゴスな話ではなく、世界的なものである。マセラティやベントレーのSUVなんてとうにリリースされているし、とうとうランボルギーニからもウルスというSUVが出るし、フェラーリもアストンマーチン(マーティン)もSUVを開発中だ。正直最近の人にとってポルシェとはマカンやカイエンのような高級SUVを売るブランド(ライバルはランドローバー的な・・)だと思われているフシも有る(当たらずといえども遠からずだが)。911だけで成り立った時代は随分前の話になった。

そんな風にスタイルが多様化してきた中で、特に日本では急激にセダン、ステーション・ワゴンというものが衰退した。本当に最近では街中でも3ボックスで背が低いクルマって見る機会が減ったという実感が有る。自分はここまでもミニだとかBMWだとかジャガーに乗ってきているわけだが、その視点から見ていると、常に隣の人のほうが視点が高いことが多く、前の車も大体背が高いので信号が分からないなぁと思う。昔子供の頃はこんんなに視野が狭くなかったのになぁと思うことが多い。

だが、都心部では別の事情も存在する。それは駐車場だ。中大型マンションの多くで今では立体駐車場が採用されており、先ずここで引っかかるのが高さだ。1.55mの壁が多くの立体駐車場で存在するので、ミニバンやSUVだと車高が高すぎるという事が有る。それは街に出かけても起こり得る。流石に最近では減ったが今でもスペースを活かすためにテナントでも立体駐車場は有るだろう。そうでなくても高さ制限が存在する駐車場はそれなりに有るので、そういう時に悩まくて済むクルマに乗りたいというニーズは確実に存在している。

そうなると、多くはCセグ位のクルマ(ゴルフ等)が日本、都市部でのベストサイズになってくるし、それ以上でもDセグくらいが車高、車幅(最近欧州車の車幅は大分マッチョ化しているが)が気にならない限度と言える。このニーズが残っているので今でも都市部を中心にDセグ位で、そこそこプレミアム感の有るクルマは売れ続けているのだと思う。言わずもがなこのレンジは"アウディA4、BMW3シリーズ、メルセデスCクラス"が一大勢力だ。これらは中間管理職のアイドル的存在だと勝手に思っている。程良いしつらえと程よい大きさのサイズ感、分かりやすいブランドバリューが「頑張った中年」の心を幾ばくか満たすのである。それは自分だってそうだと思う。

この"ジャーマンスリー"に関してはここまでも良く話を出しているし、このクラスが目標とするところでも有る、と言うかこの10年位日本のDセグで相応のプレミアム感が有るセダンって乱暴に言えば御三家+レクサスくらいしか無かったとも言える。特にセダンの衰退ととともに国産のモデルも激減している現在、ジャーマンスリーの存在価値は相応に高い。

ところが近年、スポーティなスタイルでセダンが世界的に流行しつつある。後席にも配慮し、紳士的(ダンナ仕様とも言う)で明確な3ボックスらしいノッチバック・スタイルから、重心の低く、やや天井も低めでクーペライクなファストバック・スタイルへの移行が見て取れるのだ。

この流れはスペースに勝るSUVやマルチパーパス(ミニバン等)が確立されてきたので、逆に今までのセダンは車高の低さを活かした美しいデザインやスポーティな走行性能を与えてユーザの住み分けを明確にしようとするものだと思う。

要するに、家族の為にセダンを選んでいた層は、今ではSUVやミニバンをチョイスしているはずだ。だから古典的でCピラーの立ったノッチバック(セダン)への需要は減ってきているわけだ。スタイルが多様化した現在、それでもセダンを選ぶ層と言うのは、やはりどうしても重心の高いSUVやミニバンには抵抗が有るとか、コーナリングでのオンザレール感など、スポーティな走りを楽しみたい、若しくはDINKSや子供は1人なので、ミニバンほどのスペース重視なクルマはちょっと手に余る、だが、ドアは4枚有るとやはり助かるし、リアシートやトランクはいざという時は活用したいと言う人向けになりつつ有るのだ。

だからその先陣を切ったといえる5ドア・ファストバック(変形ハッチバック・クーペとも言える)のA5スポーツバックが思いの外流行ったのはそういうニーズを満たしたからなのだと思う。アウディらしいプレーンさに流麗なシルエットを加えたA5はリリース当時、非常に感心した記憶が有る。

ざっとDセグのセダン、クーペを列挙してみよう。他にも有るかもしれないが、日本で入手でき、ディーラーの正規販売を範疇にしている。

[ドイツ]
・BMW3シリーズ(セダン/ワゴン) 430~850万(セダンプライス)

・アウディA4(セダン/ワゴン) 447~839万(セダンプライス、S4は含みRSは含まず)

・メルセデス・ベンツ Cクラス(セダン/ワゴン) 441~726万(セダンプライス、AMGは含まず)

・フォルクスワーゲン・アルテオン(5ドアクーペ) 549~599万

・フォルクスワーゲン・パサート(セダン/ワゴン) 339~589万(セダンプライス)

・BMW4シリーズ・グランクーペ(5ドアクーペ) 601~880万

・アウディA5 スポーツバック(5ドアクーペ) 546~913万(S5は含みRSは含まず)

[スウェーデン]
・ボルボ V/S60シリーズ(セダン/ワゴン) 449~614万(Sシリーズ、Polestarは含まず)

[イギリス]
・ジャガーXE(セダン) 451~839万(SVRは含まず)

[日本]
・レクサスIS(セダン) 470~638万

・日産スカイラインV37(セダン) 417~585万

・トヨタ・マークX(セダン) 266~443万

・マツダ・アテンザ(セダン/ワゴン) 280~401万

[イタリア]
・アルファロメオ・ジュリア(セダン) 446~587万(クアドリフォリオは含まず)

[フランス]
・プジョー508(セダン) 434万

[アメリカ]
・キャデラックATS(セダン) 444~528万(ATS-Vは含まず)

ざっとこんな感じ。A5や4シリーズのようなクーペライクなファストバックのリリース以降、明らかにとんがったデザインのセダンが増えていることが分かると思う。アウディやBMWは資本力や規模で3シリーズと4シリーズのように分けてある意味二種類のサルーンを提示(3シリーズセダンと4シリーズのグランクーペ、更にはここでは言及しないが3シリーズにはグランツーリスモのようなロングホイールベースのファストバックまである)しているが、それ以外のメーカーではワンモデルであっても、スタイルとしては明らかにクーペ寄りなデザインになってきている。その代表例がジャガーXEやアルファロメオ・ジュリアと言えるだろう。

これまでのDセグ車を見ると、日本では御三家に続いて堅調な売上を残しているのがボルボ60シリーズで、近年はどんどんボックススタイルのデザインから離れていき、プレミアム、スポーティ色を強くしていっている。例えば2017年の年度新車売上では約5,300台を売り上げて、これは輸入車全体で15位となり、14位のアウディA4の約6,200台との差は1,000台無い位だ。そして16位のパサートの約4,700台を600台近く凌いでいる。ディーラー店の規模などを勘案すれば大健闘ではないだろうか(因みにこの年のDセグ1位はベンツCクラスの約18,000台、全体でも3位に入る強さだ)。

ただ、恐らくボルボの場合、60シリーズの主流は明らかにワゴンのV60だと思われる。今でも日本では「ボルボはステーションワゴンやクロスオーバー」というイメージが根強い。勿論御三家も今ではワゴンのほうが強いイメージなのだが、それでもセダンは見かける。なので今回はちょっと話からは勝手に外すことにする。もうすぐモデルチェンジもありそうだし、その頃にでも。

で、今回はそんな復活傾向にあるDセグでも御三家以外の選択肢ってどうなの?という所である。特にジュリアの登場でイタリアからも再び「らしい」セダンが登場したし、VWアルテオンのような本来はベーシックなモデルを中心としているブランドからも改めてプレミアム・モデルと言えるようなファストバックも登場しているのでまとめておさらいしてみようという所である。

今回は赤字で書いたクルマをジャガーXEを含めてサラッと比較してみようと思う。要点は「ジャーマンスリー以外の選択肢の現実と比較」とでも言えば良いだろうか。まぁ独断と偏見に満ちたレビューでは有るし、実際試乗してみないとわからない所も有るので、先ずはリストアップという感じだ。後は装備関連を中心に比較してみる。要するにコスパも勘案しての比較だ。これだけの値段を出すのだからシビアに見ないとね。

また、基準はDセグとして多く出る中間グレードや普及グレードをベースとした。ローワーグレードとアッパーグレードには各社考えの違いは有るのだが、少なくとも2Lのガソリンかディーゼルというのは各社に存在しているので、その価格帯での考察となる。御三家なら以下との比較でどうかという感じ。セダンならガソリンのほうが良いかなと思ったが、メルセデスなどはCクラスのスポーツパックと言えるローレウス・エディションは1.6Lガソリンか2.2Lディーゼルの何れかのみの設定となり、バリューレンジがダウンサイジング・ガソリン、ミッドレンジが2L級ディーゼルという流れになっているので比較をディーゼルとした。

・BMW 320d Luxury(2L直噴ディーゼルターボ 190ps/40.8kgm) 602万(M-Sportsなら608万)

・メルセデス・ベンツ C220d(2.2L直噴ディーゼルターボ 170ps/40.8kgm) Laureus Edition 575万

・アウディA4 2.0TFSI sport(2L直噴ターボ 190ps/32.6kgm) 556万(参考までにS-Lineパッケージにすると703万に跳ね上がる)

こんな感じで御三家のミッドレンジにラグジュアリーやスポーティなエアロパッケージ付きグレード、オプションを選択すると大体550~600万くらいの範疇に入る。特にローレウス・エディションが設定され、メルセデスがコスパが良い。逆にアウディはS-Lineパッケージはグレードではなくあくまでオプションなのでかなり高くなってしまう。ただ実際にこの辺りのボリュームレンジは値引き云々も絡むのでこの3グレードなら500~600万で購入できるのではないかと思われる。なお、BMWとメルセデスのディーゼルモデルは燃費もかなり良く、両車共にJC08モード燃費は20km/Lを超えてくる。日本の軽油代とハイオク代の差を勘案するとかなり燃料代は安くなると言えるだろう。

1.アルファロメオ・ジュリア(ALFA ROMEO GIULIA)

・GIULIA SUPER (2L直噴ターボ) 543万~

※同価格帯にあたるライバル車
・BMW 320i Sport 560万~
・メルセデス・ベンツ C 200 AVANTGARDE 530万~


「伊達なイタリアン・デザインと久々本格FRユニットを奢り世界戦略車として世に問うスポーツ・セダン」

2018GIULIA01.jpg

159以降しばらく途絶えていたアルファロメオのDセグ車、以前より発表されており話題になっていた。弟分のジュリエッタと同じく数字のモデル名を止め、過去の名車から名付けられたモデル名は"ジュリア(GIULIA)"。プジョーもそうだったが正直モデルチェンジの度に番号の末尾が変わっていき覚えづらかったし、このくらい気取った名前が似合うセクシーなデザインだ。

過去には156時代はかなりヒットしたのだが、それ以降ちょっと日本ではそれ程話題になっていなかったアルファロメオのサルーンだが、DセグらしくFRに駆動を移行し、やはりアルファロメオも「走りとデザイン」を強く意識したコンセプトで作られたのがジュリアだろう。見るからに良いコーナリング性能を有していそうなワイドアンドローな重心、傾斜の緩やかなCピラー、独特のサイド・キャラクター・ライン。そのどれもがスポーティでプレミアムな4ドア・クーペと言った風情で、家庭的な雰囲気はジャガーXE以上に希薄だ。

最も、一番ジャガーXEとガチンコなのはスタイルだけを取れば間違いなくジュリアだと思う。とにかくこの両車、グリルやエンブレムなどを除いて全体のシルエットで見たらかなり近しい雰囲気だ。何れも極端なロングノーズ、ショートデッキが特徴のファストバックスタイルだがハッチバックではないこと、ライバルに比べても車高が低くワイドアンドローな傾向が強いことなどが挙げられる。違いは、やはり独特のフロントフェイスや伊達なキャラクターラインでマセラティ以降のイタリアン・ブランド感を彷彿させるジュリアと、モダンな中にも基本はシンプルでややクラシカルなグリルを中央に配し、リアにも大きくジャガーモチーフのエンブレムを描くジャガーのイギリス車らしさと言った所か。

グレード構成はシンプルで、ローワーグレードでも2L、200馬力と比較的力強い直噴ターボからになる。フィアットグループのバルブトロニックとも言えるお得意のマルチエアエンジンだ。プラットホームは今回FRで用意するに辺り、同グループ傘下のマセラティと共同で開発。最安値はACC等が付かない無印グレード(446万)だが受注生産なので、実質的にはSUPERがベースになるだろう。レザーシート、インフォテイメント、45タイヤ、プリクラッシュセーフティは全て付く。但し、インフォテイメントにビルトインナビが付かないので、スマホ接続(Apple Car PlayやAndoroid Auto)に明るくない、興味がない人の場合、別途ナビの準備が必要になるのでその点は要注意だ。僕は個人的にこれで良いかなと思うが、クルマにはカロッツェリアみたいなHDDやSSDの立派なナビが付いているべきという向きには気にかかる所だ(後で気づいて加筆した)。

パッと装備一覧を見て特筆すべき所はオーディオシステムかな。ハーマン・カードンの900W、14スピーカーシステムが実質の普及グレードSUPERから装備されている。ジャガーXEもMerdian(メルディアン)のオーディオシステムが標準では有るが、380Wとなり、700Wのものは高価なオプションとなる。後はアルミ・アクセルペダルなども標準装備だが、これは結構この手のモデルでは意外と付いてない。

なお、上位モデルは同じ2Lながら280馬力を捻り出すVELOCEとなり、こちらは587万からだが、それでも全体的にややバリュープライスと言える戦略的な価格設定で、3シリーズやジャガーXEと同じ予算を出すと一つ上のグレード、若しくは装備が視野に入る価格帯なのも注目だ。最も外車はデビュー時は価格を抑え、後はどんどん値上がりする傾向が強いので、リリース当初のサービスプライスな面も有るが。

但し今のところディーゼル車の設定は無く(ヨーロッパではMultijet Ⅱを積んだ2.2Lディーゼルモデルがある)、SUPERのJC08モード燃費は13.6km/Lと、サイズを勘案すれば悪くないが、ディーゼルやPHV等の燃費が走りを犠牲にすること無く近年抜群に良いし、エコカー減税も馬鹿にならないのでエコ系の選択肢が有っても良いのかなとは思う。

なお、最上位には3L、510馬力のモンスター・マシン、"クアドリフォリオ"が鎮座するが、1130万もするのでこの辺りに乗りたい人の比較車はアルピナとかAMG C63なんだと思う。

サイズ的には全長は最近どんどん長くなるDセグの中では短めな方、しかし全幅はクラスでも最大レベル。セクシーなスタイルと走行性能を高めるワイドなトレッドのためという所だろうか。ミッションは8速ATなので調べてないが安定のZF製だろうか。全体的にコスパも高くデザインも良いので気になる存在だが、本国やUKに存在する2.2Lのディーゼル導入などは検討されてないのだろうか。

正直個人的にはイタリア車には常に目は奪われつつも自分が買うとなると何となく自分には合わないというか、それだけの伊達さが無いというか、想像できないので本気で検討したことはないのだが(フィアット500とかはまた別だが)、ドイツ車以外の選択肢がもっと有っても良いとは思うし、フィアットグループとしては、アメリカでの展開などはかなり重要で、たしかに西海岸の裕福な地域に行くと、ジャーマンスリー、レクサス、インフィニティのセダンはザラに走っているので、クライスラーも擁するフィアットグループとしてはパイの大きなアメリカ、中国への進出の緒として、プレミアム・ブランドであるアルファロメオに対する期待は大きいのだろう。

何れにせよ近く一度試乗して愛車のXEとの違いなんかもレポートしてみたいと思っている。

ALFA ROMEO SUPER
全長:4645mm 全幅:1865mm 全高:1435mm
エンジン:1995cc 直4 マルチエア・ツインスクロール・直噴ターボ
スペック:200ps(4500rpm)/33.7kgm(1750rpm) JC08モード燃費:13.6km/L
ミッション:8速AT 駆動:FR

2.ニッサン・スカイライン V37(グローバル名:INFINITY Q50)

・350GT HYBRID Type SP(2WD 3.5L+モーター・ハイブリッド) 556万~

・200GT-t Type SP(2WD 2L直噴ターボ) 472万~

※同価格帯にあたるライバル車
・BMW 320i Sport 560万~(350GTとの比較)
・BMW 318i Sport 490万~(200GTとの比較)


「目立たずとも上質かつ性能、最新テクノロジー、価格で欧州車だけでなく、レクサスISも上回るコスパの高いインフィニティの日本版」

skyline_11_1280x800.jpg

既に2014年からリリースされているが昨年末マイナーチェンジを経て、引き続き数少ない国産のDセグサルーンとして販売されているのがスカイラインだ。実質的にインフィニティQ50の国内版となり、デザインからも伺えるようにフーガ(Q70)の弟分という立ち位置と言った方が分かりやすいだろう。但し、曲線的かつかなり強めのキャラクターラインが入るフーガより全体的に大人しめ(それでも今までの国産セダンには余り見られないCピラーの傾斜やキャラクターライン、鋭角的なフロントフェイスは共通だ)ではある。

スタイルとしてはグローバル・モデルということもあり、他のブランドと同じく、はっきりとしたノッチバックではなく、キャラクターラインがシャープさ、モダンさを主張しつつ全体的にクーペライクなシルエットではあるが、全長が4.8m超えな分、ジャガーXEやアルファロメオ・ジュリアのようなロングノーズ、ショートデッキという風情ではなく、もう少し落ち着いた雰囲気だ。敢えて言うならどちらかと言うとヨーロッパ的と言うよりは北米的なデザインと言えるかもしれない。ベンツAクラス/GLAとのバッチエンジニアリングに近い姉妹車、Q30/QX30等メルセデスとの連携は深めつつ有るが、やはりインフィニティの主戦場はアメリカだろう。

グレードは大きく分けて2つで、3.5Lのエンジンにモーターを合わせたハイパワー・ハイブリットか、メルセデスと提携し、メルセデスの2L直噴ターボを積むグレードに大別される(ヨーロッパではメルセデス製2.2Lディーゼルグレードも有る)。なお、この2LはCクラスならC250に積まれるC200よりも上位のものである。残念ながらC250は日本ではカタログ落ちしてしまったが。

メルセデスの2Lユニットを扱えるのも少しお得感は有るが、やはりスカイラインの最大の特徴はシステム出力364psを誇るスピード・ハイブリットかつハンドリングバイワイヤー等最新技術を奢ったハイブリット・モデルのほうだろう。これのスペック上のライバルは3Lシルキー6とモーターを合わせたアクティブハイブリッド3だったと思うが、既に存在して無く、330eではよりエコにシフトしているので(直4との組み合わせによるPHV)、国内では唯一無二の存在だ。

国産と言うこともありコスパの高さが先ず目を引く。性能だけで行ったらこのクラスでは最もコスパが高い。320iのスポーツパッケージとほぼ同等の値段でV6 3.5L+ハイブリッドの最新テクノロジーを投入したモンスターマシンが手に入る。INFINITY UKの0-100km計測値は5.1秒、これに匹敵する同クラスはジャガーXE S(840万~)の5秒、アウディS4(840万)の4.7秒、メルセデス・ベンツAMG C43(886万)の4.7秒と全て800万オーバーの上位クラスになる。しかもハイパワーとは言えハイブリッド車だから燃費もJC08モードで17km/L前後と悪くない(踏み込んでしまうとダメだろうけど)。そしてこの比較は最上位モデルであるSPなので装備も文句なしだ。

サイズとしてはDセグのサルーンで、それなりのラグジュアリー感が有れば車種は問わない、性能重視という事であればスカイライン350GTが最強だ。もはやDセグでは珍しい3.5L V6の大型エンジン、最新のテクノロジー(ハイブリッド、ハンドリングバイワイヤー、プリクラッシュセーフティ)、ダブルウイッシュボーン・フロントを採用した4輪独立懸架式サスペンション。上記のような走行性能に加えて、LEDヘッドライト、デジタルメーター、タッチパネルコントロールを含む二画面液晶モニタ、Nissan Connectナビゲーション、多彩なドライビングモードなど、このクラスに必要な装備はほぼ揃っていると言って良い。これらはハイブリッド、ハンドリングバイワイヤーを除いてほぼ2L直噴ターボ・モデルでも採用されている標準装備だ。

話題になったBoseの16スピーカーのサウンドシステムは残念ながらオプション。標準のサウンドシステムはやや貧弱なので、これはセールスポイントなのだから上位モデルには標準にしてほしかったが。後はパーキングブレーキが足踏み式なのはちょっと。このクラスならもう電動式にして欲しい。ハンドルですらバイワイヤーなのだから。。

このクラスを国産だと、ブランド感とラグジュアリーさならレクサスIS、バリュープライスかつ美しいデザイン、或いはクリーンディーゼルという選択肢ならマツダ・アテンザに流れがちで、ちょっとスカイラインは影に隠れているが、実はレクサスISに全く引けを取らないラグジュアリー・サルーンとして、スカイラインという選択肢も有りだと思う。

外車厨ならインフィニティ仕様にするのも有り。既にロゴバッチはインフィニティそのものなので、リアのエンブレムとかそういう所で「雰囲気INFINITY Q50」仕様は簡単に演出できると思う。何れにせよ、BMW 3シリーズ・アクティブハイブリッドでは700万超えだった、"3L以上の6気筒エンジン+ハイブリッド=爆速セダン"と言う、走行性能向上のための「エンジン+モーター」と言うモデルが500万台なのはかなりお得だと思う。

後はC220dと同じ2.2Lディーゼルモデルも出しちゃえば良いのにと思う。メルセデスでは日本にも導入済みなのだから。今は一つくらい燃費で訴求出来るモデルも必要な時代だからね。

日産 スカイライン(V37) 350GT HYBRID Type SP
全長:4815mm 全幅:1820mm 全高:1440mm
エンジン:3498cc V6 DOHC + モーター
スペック:306ps(6800rpm)/35.7kgm(5000rpm)[エンジン] 68ps/29.6kgm[モーター]
※システム最高出力 364ps[エンジン+モーター合計最大出力] JC08モード燃費:17.8km/L
ミッション:マニュアルモード付電子制御7速ハイブリッドトランスミッション 駆動:FR


本当はね、2ドアクーペのQ60も日本で販売してくれれば良いのにと思う。Q60、Cクラス・クーペにだって負けないセクシーなデザインなんだよね。スカイラインって、GT-Rが独立してスーパーカー化したせいで、その間のスポーツカーが余り無いんだよね。まぁ日本車でそういうのは殆どレクサスくらいしか無いのだけど。どうしてもニッサンのスポーツクーペならフェアレディZにしてくれって事なんだろうけど、もう少し2ドアだけど4シーターらしいクーペも有って良いと思うのだが。

q6001.jpg
「INFINITY Q60」
スカイライン・セダン(Q50)の2ドア・クーペにあたる、グレード展開もハイブリッド、直噴ターボ、ディーゼルとスカイライン・セダンにほぼ準ずる。Q60。特にリアビューのデザインは日本車では中々無いセクシーさ。


つづく
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Posted at 2018/02/15 05:42:08

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