故障したペルチェ冷蔵庫から取り出した40mmの放熱器を部材として使用します。無理に使う必要はないけれども加工練習のために使ってみることに。
Lアングルの残材をケガキ台として使いブロックゲージを使ってケガキ線を引きます。定規で注意深く合わせるのと違ってとても簡単。最初に直方体を切り出します。
次に直方体の加工をしますが、安易に切削を始めると最後の方でバイスに固定できなくなるかもしれないので段取りを考えます。Designspark Mechanicalで立体的な図面を印刷します。
またSolid Edgeで2Dの図面も印刷して段取りを検討します。CADが寸法を入れてくれるのでとても便利。
段取りが決まったら後は加工するだけです。X用のDROを加工する過程での学習効果のおかげで加工は順調にいきました。他の部品は形状が単純なのでこちらの加工も順調に終了。いよいよ組付けです。
このフライスで初めて加工したそれ自身のテーブル右側の切削面と、テーブルの移動方向が平行になっていないとDROがテーブルの移動に干渉します。一番最初に分解する前に移動方向の基準線をテーブル上に描いておけば良かったけれどもそれは後知恵。最初の加工時にはテーブルの溝が垂直になるようにスコヤで合わせて加工しました。この加工がどうだったのかがやっと分かります。
DROの測定部を付けずにビームだけをテーブルに取り付けて、ビームの振れをテーブル可動範囲で測定します。
結果、0.05mmでした。ビギナーズラックというやつです。シムをいれての調整方法を考えていましたが不要となりました。
次にDROの測定部を取り付けてビームの水平を調整します。
テーブルを前後させてビームの上下の振れを測定します。テーブルの可動範囲で0.06mmに調整して良しとします。
DROの測定部を定位置に固定します。実はテーブル右側の切削面は想定していた真ん中の黄土色の面よりも3mmほど右側にあり、また高さ位置も想定より2mmほど上にありました。このため測定部を固定するL型金具が寸足らずとなって作り直すことに。現物合わせで最後に加工すべきでした。
ネジを騙し騙し締めていきテーブルの移動に干渉しないように、L型金具などを固定して完成です。
取り付けが完了したのでバックラッシュを測定してみました。ダイヤルを回して0に合わせてDROをリセットし、
反対側からゼロに合わせます。結果、0.11mmとなりました。
Y用の部材加工はX用よりも複雑で寸法を測定しながら行いましたが、圧倒的に短時間で完了しました。切り込み量とか深さや速度などこのフライスの効率的な使い方を学習したのが大きいですが、ブロックゲージでけがいたこと、センターポンチはやめてセンタードリルで下穴開けたこと、それからスパイラルタップを使ったことが時間削減できた理由です。慣れた人ならば当たり前のことかもしれませんが。
これでDROの取り付けは完了です。DROのビームに切り粉や切削油が降りかかるので、次はカバーを作成する考えです。
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Posted at
2021/05/10 20:26:49