2014年09月11日
コーティング剤の選択
前のクルマはディーラーオプションのコーティングのみ、それ以来、ワックスもコーティング剤も使わなかった。今度のクルマは、自分で作業する事にした。理由は塗装色で、前は濃紺で汚れが目立たなかった。今回は白で、汚れが目立つ。いくらなんでも、ほったらかしはまずい。定期的なメンテナンスは必要で、いちいち業者に任せるほどの高級車でもない。自分で定期的に洗車するするなら、高価なディーラーオプションを使う必要はないと考えた。
ワックスは作業性と耐久性の問題で、始めから候補に入れなかった。皮膜の厚みからくる重厚な艶は魅力だが、塗布時の手間はともかく、拭き取りの手間と下地処理を考えると、中途半端な作業では、かえって弊害の方が大きいと考えた。
自転車手入れ用にLOOXを持っていたので、これを使おうとも思ったが、洗車後、乾かしてから使わなくてはならないので、クルマ全体を処理するには、ちょっと面倒だ。LOOXの成分はレジン、フッ素系ポリマーとカルナバワックス、研磨剤だが、自転車に使った感じでは、汚れはよく落ちるし、悪い感じではなかった。研磨剤が入っているので、二度目以降の下地処理に気を使わなくても良いだろうとは思ったが、新車に始めから研磨剤入りを使う事に心理的抵抗があった。
コーティング剤は百花繚乱で、いろいろレビューがあったが、支持が多いものは、プレクサス、バリアスコート、ゼロウォーターの3つだった。バリアスコートは行き着けの自転車屋の推奨商品だったので、前から知っていたが、プレクサスとゼロウォーターは納車契約を終えてから、調べて知った。プレクサス、バリアスコートについては、4輪より2輪で使用している人が多いようで、ゼロウォーターは4輪で使用している人が多いようだ。プレクサスはよく知らないが、バリアスとゼロの支持層の違いは、バイクショップに市場を拡大しているWAKO'Sと自動車用ワックスの名門であるシュアラスターの違いだろう。
持続効果12ヶ月以上を謳っている製品については、リセットが難しそうなのと、作業性、価格の面で、深く調査しなかった。これらのクラスのものを自分で作業するくらいなら、業者に任せた方が良い。庭先の一発勝負で作業するのは、難しいと思った。
何故かホームセンターでよく見かけるリンレイやソフト99の製品については、量質ともに参考になるレビューが見当たらなかった。
3つの製品のレビューを読んだ印象は、プレクサスは保護コーティングというより艶出しがメインでボディに使った場合、効果持続時間が短そう。バリアスコートは作業性が良くて、艶も出るし、効果持続時間はそこそこ長い。ゼロウォーターはイマイチ良く判らない。失敗は少なそう。毎週の洗車の仕上げ剤として前提にしている。静電気で定着させるとか塗装に浸透するという表現が、イマイチ納得できなかった。毎週使うとなるとコストパフォーマンスはあまり良いとは言えないだろう。
結果、コーティング剤としては、バリアスコートを選択した。最終的には、エイヤッであり、客観的な判断ではない。探せばもっといいものがあるだろう。
コーティング剤に期待する役割は、塗装表面の平滑化と保護皮膜の形成だ。作業性の問題としては、手間がかからない方が良い。望ましくないのは、汚れの封じ込めと劣化皮膜の残存だ。ムラとかくすみについては、ソリッドホワイトなので気にしない。
作業性については、濡れたまま使う事ができるものが望ましい。洗車後の水滴拭き取りついてに作業できるので手間が省ける。乾拭き作業が必要なければ更に良い。
作業性さえ良ければ、効果持続時間は無闇に長い必要はない。あまり短くても面倒臭いので、実感できる効果として、最低1ヶ月は期待したい。表面が平滑化されていれば、汚れは残りにくい。更に保護皮膜が形成されていれば、細かな傷が塗装表面に及ぶ事が少なくなる。
効果持続性については、単に皮膜が剥がれ落ちる程度なら、罪は少ないが、こびりついたまま変質してしまうと困る。保護皮膜の厚みでは、固形ワックスに勝るものはないと思うが、変質して汚れに化けてしまうと、その処理に難儀する。しかも、変質層が塗装表面に留まっているならまだいいが、流れて他の部位に付着すると更に厄介だ。こまめに手入れできればいいのだろうが、それをできる自信がない。
バリアスコートは最長6ヶ月の持続時間を謳っている。「最長」というのが何を意味するのか判らないが、メーカーの良心を信用すれば、通常の虐待であれば、この期間、コーティングが剥がれ落ちる事はあっても、変質する事はないと考えても良いだろう。また、性質上、一旦硬化して剥がれ落ちたものが、他の部位にこびりつくという事も考えにくい。
表面平滑は艶の有無で確認できる。皮膜の厚みは艶の深みという官能的な判断になるだろう。クリア層のある塗装では、この辺は曖昧になるだろうが、ソリッドなら、ある程度判るだろう。
塗装の表面処理に艶っぽさを求めるのなら、一般論として、クリアにはコーティング剤を用い、ソリッドにはワックスを使うのが、良いのかもしれない。
アクアに高級感は必要ない。また白色だと、艶の深さなんか判らないのではないかという気もする。必要に応じて、研磨剤入りのカーシャンプーを使って塗装を僅かに削ったとしても、10年やそこいらで、金属面が露出するような事はないだろう。
一般論として、
屋内駐車場を持っていて、雨の日は乗らないとか、小まめなメンテナンスが可能なら、固形のカルナバワックスに勝るものはない。対象になるのは、高級車やクラッシックカーで、アクアのようなコンパクトカーには似合わない。
多忙で、メンテナンスに時間が取れないなら、ディーラーオプションや業者によるコーティングを行い、指定のメンテナンスを行う。自分でやる洗車は汚れた時の水洗いだけにする。
毎週洗車するなら、クリア層のあるクルマはゼロウォーターを洗車ごとに使い、ソリッドなら半ネリワックスを薄く使う。
ゼロウォーターについての効果は良く判らないが、取り返しのない不具合は起こりづらそうな気がする。一回では効果は薄そうなので毎週使う必要があるだろう。どう考えても、分厚い皮膜は期待できそうにないので、ソリッドには合わない気がする。
ワックスなら、薄く使っても、ある程度の厚みのある皮膜を期待できる。洗車後、クリーナー代わりに薄く使い、しっかり拭き取れば良い。昔ながらの方法だが、たぶん、これが一番安上がりで、見てくれ良くキレイに保てる方法だと思う。
手抜きを前提にするなら、手間をかからない事を売りにしているコーティング剤から、定評のあるものを選び、必要に応じたメンテナンスする。汚れてもいないクルマは、洗う必要はない。洗うにしても必要最小限にする。
もし他人に、どれが良いかと訪ねられたら、ディーラーや業者によるコーティングを薦める。費用はかかるが、手抜きの洗車でも2時間くらいかかってしまう事を考えると、プロに任せてしまった方が良い。
自分でするなら、必要な事だけして、なるべく余計な事をしない方がよい。プロ並みのコーティングを謳っているコーティング剤は、素人が扱うには敷居が高い。作業できる環境を用意できるくらいの人なら、業者に任せてしまった方が良い。目的と方法と手段を明確にする必要がある。水垢を防ぐだけなら、雨上がりに水滴が乾く前に、ボディが傷つかないように、上質のウエスで丁寧に拭ってしまうだけで、かなり防げるはずだ。
考えるのが、面倒ならば、毎週末の洗車を原則にし、ルーティンの作業手順を繰り返す方がよい。但し中途半端な事をすると、かえってボディを傷める事になる。
コーティング剤の善し悪しは、一概に判断できない。いろんなレビューを読んでみたが、明らかに使い方が間違っているものも散見できた。優秀なコーティング剤を間違った使い方で使うよりは、普通のコーティング剤を正しく使った方が、良い結果が得られる。
バリアスコートが最良の選択だったかどうかは判らない。初回使った印象としては、新車の塗装なので、平滑化という点では何を使っても、たぶん同じ。想像していた以上、伸びがよく、使用量も極く少量になった。処理後、心持ち反射が良くなったような気もするが、気のせいの範囲を出ない。保護皮膜が形成されたとしても極薄だろう。
汚れ落ちについては、納車後、最初の雨で汚れが目立つという事はなかったが、処理後、ノーズ部分に薄く二本の黒い流水跡が残っていた。これはウエスが軽く拭うだけで取れた。汚れの付きにくさと落とし易さについては、今後も経過を見なければ評価できない。この流水跡については、バリアスコート塗布後、表面に残留した界面活性剤と油分が悪さをした可能性がないでもない。軽く拭き取れるので、大きな問題ではないが、時間が経ってしまうと取れなくなる可能性もある。処理後、最初の雨の後は注意して観察する必要がある。(昨夜、激しい雨が降ったが、雨上がり後、確認しても、前回のような流水跡は見られなかった。)
メーカーからは、積極的に重ね塗りを推奨はされていないが、使用量が極く僅かだった事から、数回の傘ね塗りをしようと思っている。一回で念入りに大量に塗布するよりは、最低限の量を複数回に分けて塗布する方が、失敗は少ないだろう。最終的には3度ほど処理を重ねてから、効果を評価しようと思う。
再処理は、10日~2週間程度時間をおいて行う。皮膜の揮発成分の蒸発を待つ。定期的にリセットするべきかどうかは、まだ決めていないが、メーカーが標榜する最長6ヶ月を信用して、初回処理から6ヶ月間は、落とせない汚れが発生しない限り、研磨剤は使わない。肉眼で見えない鉄粉は無視する。
水垢の発生源である流水跡は、濡らしたウエスで拭き取れるのならOKとする。
再処理時の下地処理は、丁寧なシャンプー洗いまでとする。
機会があれば、スーパーの駐車場で、他の白いクルマに並べて、くすみや変色等をチェックする。
しばらくは、この程度のチェックとメンテナンスで半年~1年程度様子を見る。
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2014/09/11 13:38:10
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