
EP-901 ADF 故障修理 ギア交換
1)現状把握
・ADFにて紙が押し込まれていかない。
・異音がする。
2)分解状況
・ADFのカバー横、ギア部分確認
横のADFカバーを開けた状況でADF作動。
モーター部駆動軸が空回りしている。
ん?プラスチックギア割れてるではありませんか!
プラスチックギアで薄い!機械設計部品の選定ミス?経費削減?疲労で割れるのは当然です。
軸部に金属変換カプラーが打込んである。ここで金属カプラー使う必要あるのでしょうか?

軸部の薄っぺらプラスチックギアは18T。単位当たりピッチ数は不明。

モーター裏側の駆動ギアも一応確認。ん?割れてる(ToT)。どうしよう?

ギアの専門さんに確認。ギアを購入することにしました。頑丈なやつね。
待つこと1週間程、待望のギアが届きました。同タイプ3台保有につき、3セット注文。貴重な品らしい。
エプソンさんに問い合わせるも、ギアが割れてるというのは、聞いたことないとの事。まじっすか。

まずは、モーター先端の金属カプラーを外そうとしたところ、全然外れません!!!
こんなところ頑丈にするより、ロット数多いんだからφ2の18Tにしましょうよ。軸部だけでも応力計算、疲労計算位入れて欲しいですね。FEM解析までとはいいませんが、絶対に泣き寝入りしているお方がいるはずですよ。外れなくてイライラ。やっとのことで外れましたが、力まかせにやるとかなり危険です。モーター軸が剪断で折れる可能性ありです!!

芯が若干曲がってしまいました。軸芯を駆動芯へ戻し、ギア取付!ん-っ、なんかかっこいいじゃありませんか。

順序よくはめていったところ、モーター裏側の取り替えたギアとプラスチック枠が干渉するじゃありませんか!!今更、ギアの変更をするわけにもいかず、干渉部をドリルで孔明け!

うりゃ!どうなることやら(ToT)。ギアのセンター位置をけがく為、修正ペンでギアにポタ付けし目印付け。孔はドリルで貫通させます。ギア頭部はADF紙送り部分枠、ツライチ。

さて、組みあがったところで再度、試運転。ん?ADFで紙を引き込もうとすると、どこかカラ周り。
ギア部はOKなので、疑うべきは上ブタのローラー軸?上フタカバーを外して構造確認。ん-、
横のギアから回転を芯に伝えて紙送りローラーを紙に接するまでおとしてます。上部のローラ付近のギアがローラーが下がると同時に回転しながら下方へ落ちていき、基盤面にぶつかったところで高さを指示しております。しばし、沈黙考察中。途中着地前までは、ローラーがスムーズにクルクル回転。ところが設置すると手で回らない。すでにローラーが着地しているにもかかわらず、まだ落とし込ませようとギアががんばっちゃてます。ここが、不具合ですね。ローラー付近落とし込みギアの高低さを調整するか、ローラーの高低さを着地した後以上に力が加わらないようにするかどちらかの対策が必要です。

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そこで、ローラー部の高低さの調整をすることにしました。ローラーの高低さを確定するプラスチック
先端にちょうど当たるように、ゴムをアロンアルファーで接着。厚みを何度も調整。1.5mm~2mm位で
ADFが機能し始めました。ホッ。

まとめ。
エプソンさんへ。
・モーター部の芯取り付けの駆動ギアは、プラスチックギア+金属カプラーではなく、一発差込式の厚手ギア又は金属製に。
・ADFローラーの紙送りローラー部分構造については、ローラー高低さ確定治具の形状を変更し、線で接し確定するのではなく、面で受けて確定する構造へ。但し、面干渉部は、硬質ゴム又はスポンジで。
フェールセーフ機能として、落とし込みギアの上下移動量を現状のような、ギアの周りに付けている薄っぺらな半円状のもので設置をしらせるのではなく、ギア誘導ラインをUの字へ。ローラー上下確定ギアが限界点よりも先に沈みこむことを制御します。ばねにも異議がありますが、ばねでも制御しているようですが、経年でこれだと当初設定したひずみ量がある時を境に、想定を上回ってしまいます。これを記載するとばねの定数のお話からはじめなければならないので省略させてくださーい。
QC等で議論を交わして頂ける事を、切に願いこれで終了なのであります。
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予備のギア欲しい方は、メッセージメール連絡下さいませ。
予備でとっておこうと思いましたが、頑丈な為、必要ないかもと思ってしまった今日このごろ。
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Posted at
2014/09/08 14:55:26