marjoのブログ一覧

　
　
　
　
　
　
　
　
　
　
長野では、上雪（かみゆき）と言う言葉がある。
本来長野は、北の地方は雪が多く、南の地方は
雪が少なく寒さが厳しい。
南の方にドカッと降るパターンのときに、上雪と
呼ばれているけど、要は太平洋側気候の影響を
受けたときの降り方で、静岡や時として東京にも
降るような時によくある。

ってことで、こんなことわざがあるのだそうだ。
『上雪は南西の隅より起こり寒気は強くなし、
下雪は北西の隅より起こり寒気強し』

ちなみに混同しやすい「上下」は、都に近い方を
上と言ったところから来ているとのことだ。
電車で東京に向かう方を上りと言うのと一緒。


そんで私の居る白樺湖界隈や、菅平なんてとこは、
長野でも北と南の影響を半々に受けるような中途
半端な場所なので、実に天候が読み難いのである。
山の天気はわからないとよく言うけど、そう言う理由
以前に天気予報が全くアテにならない。


北の降りが強いとき、この辺でも下雪が降る。
また更に寒さが厳しいが故、パウダースノーを超えた、
超軽いアスピリンスノーが降る。
しかしこの乾いた雪は雪同士がくっ付かなく、また風に
飛ばされ易くもあるので、あまり積もらない。

雪は多くないけど、降れば極上。
雪印のマークみたいのの、ひとつひとつが落ちてくる。

けど風の強い山の上の方は、ゲレンデがアイスになり
易くもあり、こうなると全く雪が付かなくなる。(悲)

厳冬期には、マイナス20度を下回る場所。
運が良ければダイヤモンドダストも見られる。
だけど近年は、こんな日はめっきり減ってしまった。


一方南でも降るときには、湿り気の多い安易に積もり
易い雪が降る。
長野なら白馬であるとか、或いは新潟や東北に近い
雪質で、木々にも雪がまとわりつく。
つまり、豪雪地帯と言われる場所の雪質と一緒。

樹氷なんてやつが出来るのは、雪に湿り気があるから
に他ならない。
白馬・八方の方へ行くと、木々が雪に覆われ重たそうに
うなだれていて、気の毒に思う。でも彼らは慣れてるから
平気なんだろう。白樺湖の木だったら折れちゃうよ。


上雪は雪が重たい。
車に乗った雪を落とすにも、体力が必要になってくる。

３月に多い上雪、けど今年は１月からこんなやつが
来てしまった。
重くて正直しんどい。

お昼に車の雪をきれいに落として、除雪された場所に
車を移動させた。
しかし４時間後には、またこの（写真の）有様。
この重たい雪を放置するとこのまま固まってしまうから、
即落とす。そしてまた除雪された場所に移動。この繰り返し。
めんどいけど、必要なときにすんなり出発するために必要
なこと。でないとシャコタン脱出不能になっちゃうから。(爆)

新潟や東北はこの比じゃないから、とてもじゃないけど、
ＦＲやシャコタンじゃ居たくない場所だね。
なにしろこっちゃ軟弱なもんで。(汗)


しかし、スタッドレスタイヤには、この雪が相性良い！

新潟や東北の雪は、積もった端から除雪車が通って、
その後を走ると、実に案配イイのだ。
上雪の雪質は、正にそのパターン。

スタッドレスが最も良く食い付き、そして出来たての
柔らかな雪壁が万一の事態から守ってくれると言う
特典まで付いてくる。

雪道遊びには最適♪


しかし一方、ゲレンデには最高の、極寒時に降るサラ
サラ♪アスピリンスノーだと、積もった雪に全くコシが
無いので、タイヤは食い付かなくなる。

雪がタイヤの溝に入っても、結晶同士がくっ付かない
ので、そのままサラサラと逃げていく為だ。
極寒時タイヤの熱で溶けてる暇もなく、サラサラのまま
のアスピリンスノーは、最強の雪である。
これに太刀打ちするには、やはりエッジが必要だ。(笑)

当然除雪車が作った雪壁とて、クッションの役割など
果たしてはくれない。サラッと被っていても、その芯に
あるガードレールか氷に直撃することになるから危険。

こんな雪は、一日寝かせて水分が出てこないと、それ
なりに走ることは出来ない。
けど一日待つと、もう良い案配には積もってないことが
多い・・・塩カル撒かれてメタメタ、あげくアイスバーン。


一般的に、雪は滑る、アイスはもっと滑ると認識されて
いるけど、その雪や氷でも、温度によって滑り方には
大きな違いがあるのだ。

ちなみに、マイナス40度の世界はバナナで釘が打てる
と言うのは有名な話だけど、氷の上をスリックタイヤで
走れると言う話は、あまり有名ではない。


と言うことで、プチ情報。
氷上走行会へ行くときには、なるべく気温の低い日に
行くと、より楽しめる。
マイナス10度以下の日がオススメ！