2010年01月04日
今年初めての航空機ネタです。おじさんが初めて航空機に搭乗したのがYS-11でした。
日本が戦後、初めて旅客機として開発、就航したのがYS-11です。
ところでYS-11の意味はご存じでしょうか?
YはYusouki。SはSekkei。つまり輸送機設計の頭文字からとっています。では-11は?
これはエンジン選定でRR製ダート第一案と主翼設計形状第一案と1と1を兼ね併せて-11となりました。
昔、YS-11の後継機としてY-Xと言いましたが次期輸送機という意味だったんですね。
YS-11を開発するあたり、戦前に活躍した航空機設計者が一眼となって取り組みましたが、直線翼独特のダッチロールに悩まされ原因が上半角不足と判明し胴体と主翼の間にくさびを打ち込み上半角を増してどうにかダッチロールも無くなり安定性に優れたものになりました。これはテレビでも出た有名な話ですね。YS-11、1号機にはその当時くさびを打ち込んだ跡がまだ有るそうです。
当時は人力でしたから空力で飛ぶのが大前提。あるパイロットの話だと操縦桿の重さで後部トイレに人が入っているかどうかが認識出来たそうです。
映像にも出てきましたがYS-11の正面像で主翼前縁に黒い部分が有りますがあれはゴム状になっており高空で飛ぶと寒さで氷が付着し主翼に流れる気流を阻害防止のために、あの黒いゴム状に空気を入れて膨張させ氷は付着しないようにした訳です。
今となって国内ではYS-11も海上自衛隊、航空自衛隊、海上保安庁と官庁のみとなりましたが、良好な離着陸性能はとても半世紀前に開発された航空機とは思えません。
傑作機と言って良いと思います。部品供給さえしっかりすれば100年は飛ぶ航空機だそうです。
あの独特なエンジン音RR製ダートが聞けなくなると一抹の寂しさが有りますね。
三菱MRJがローンチカスタマーとしてオプション込みで100機受注したのは明るい材料です。三菱MRJがかつて世界中で飛んでいたYS-11のようになってほしいですね。
Posted at 2010/01/04 20:22:17 | |
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