2018年04月03日
ポーランド空軍所属、Mig-29フォルクラムのデモフライトですが。
このポーランド空軍のMig-29はNATO規格に改修されています。特に通信系だと思いますが。
冷戦時代、Su-27と共にパリ航空ショーに参加した同機ですがデモフライト中にバードストライクによる制御不能に陥り墜落。だが、デモパイロットだったアナトリー・クボチュール氏はベイルアウトして危機一髪助かった経緯があります。
話はデモフライトに戻りますが、やはりエンジンからの黒煙が目立ちますね。当初から懸念された黒煙ですが、今でも改善していないと言う事でしょう。このエンジンはクリモフRD-33(8.3KN)ですが、このエンジンは中国ステルス戦闘機であるJ-31にも使用されていますが、中国エアーショーでの黒煙とパワーの無さが露呈し物議を出した事もあります。一概にステルス戦闘機はドラッグ(空気抵抗)が大きい傾向ですので、クリモフラRD-33では役不足は当然だと思います。
そして同機の操縦系統はフライバイワイヤではなく、機械式リンク操縦系統となっていますが最新型のMig-29Mからはフライバイワイヤとなっています。また旧ソ連としては前線運用が前提となっており、草原での離着陸をも視野にいれており、その為にギアダウンした時は空気取り入れ口は完全に蓋で閉め、その代わりにインテーク上部にあるルーバーから空気を吸い込むというアクロバット的な発想にも西側航空関係者はかなり驚いたようです。
ただ、あまりにも航続距離が短い(増装タンク無しで1500km)ので局地戦闘機も意味合いが強かったのも頷けます。また、脚が短い影響か、AOAが大きくとれないので離着陸時は機首を急激に起こす事は不可能となります。下手すればエンジンノズルが地面と接触する恐れがあります。
冷戦時代は「Ram-L」として恐れられてきた同機ですが、今では運用国も少なくなり、発達型のMig-29Mも発注数が少なく今後の同機運用がどうなるか、時代に取り残された感じがします。
Posted at 2018/04/03 20:33:51 | |
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