中学生になる少年と父親の間に確執が少しずつ・・・
小学生のころは周りからお前所外車か金持ちでいいなとか言われるのも幼いながら嫌であった
子供は残酷なことを平気で言う
跡継ぎだからと何かと会社に連れていかれアルバイトまがいの事をさせられる
従業員からは坊ちゃんと言われ 期待されているのがヒシヒシと感じる
親の七光りなので いい子でいる事が疲れる
周りの幼馴染も 親が車好きだと少年も当然と勘違いしスーパーカーブームの時も情報だけは持ち
話を合わせた
今思うとよそ者の新参者である父親が見知らずのこの地で名を挙げる手段に あの時BMWを購入したことは間違っていなかったかもしれない
それをキッカケに信用と繋がりを作り ゴルフと共に仲間が格段に増えて行った
中学受験に失敗した少年には自分が井の中の蛙である事を知り
父親のエネルギーに圧倒され 自信を失う時でもあった
少年の気持ちとは裏腹に父親は家族の為にと事業をどんどん大きくしていく
3台 BMWが乗り継がれていく その度に父親の笑顔と自信が満ち溢れていた
母親は察してなのか『あんたはお父さんの車好き似なくて良かったし 優しい子』と言ってくれていた
BMWが嫌いだ 車が嫌いなわけじゃない 父親が嫌いなわけじゃない・・・
BMWのハンドルを握ったのは あの当時の父親のBMW車だけ
大人になった少年はBMWは父親のシンボル 聖域みたいに思いこんでいる
買わないし乗らないし 未だに乗れないのである
でも歳を重ねた少年は 自分の書斎の引き出しに古びたBMWキーホルダーを大切に持っている
どの車種の時かは忘れてはいるが 父親から貰ったものだ
きっと父親は渡した事さえ忘れているだろう
・・・気が向いた時 青年編に続く
Posted at 2018/06/06 19:20:42 | |
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