キッズカート日記57(一発の集中力)

レーサーに育て上げる経済的余力に自信のない私が息子にキッズカートを続けさせている一番の目的...

それは「ここ一番での爆発的集中力」を身に付けさせたいことにあります。



F1を観る方はご存じかと思いますが、決勝レースでのスターティンググリッドを決めるのはタイムアタック形式の予選。現在は10分前後のセクションで3回おこなわれています。
ただし10分の走行枠があるとは言え、その間ずっとアタックし続けている訳ではなく、アタックにかけるのは路面状況の良くなった後半、履き替えたばかりの新品タイヤで走る実質1周のみ。そこで1/100秒、1/1000秒を削るためF1ドライバー達は全神経を集中させます。
そして多くのドライバーは見事にここで自己ベストタイムを更新してきます。

予選レースを観ていて感心するのは彼らの一発の集中力。やはり世界最高峰のドライバーに選ばれただけはあります。


前置きが長くなりましたが、こちらは先日の秋ヶ瀬初戦でのタイムアタック結果。
8分間の走行枠の中で最終周(12周目)にベストタイム39秒759を記録しています。


一方、こちらは前日練習でのタイム計測。周回を重ねるごとにタイムは向上し、ベストラップ38秒456はセッション開始から約12分後の18周目に記録されています。


一般に冬季ではタイヤが充分に温まり、また本人の気持ちの高ぶりもMAXになるセッション後半にベストタイムがでる傾向にあるようです(セッション最後の方になると疲れのためかタイムが落ちてきます)。

以上の傾向をみて、予選アタック時間がもう少し長ければ、本人のもつ自己ベストタイムに並ぶことができるのかもしれません。
しかし当然の如く予選タイムアタックは規定時間内でおこなわれるもの。この時間内で出すタイムが全てです。

逆を言えば時間の長い練習走行枠の後半で良いタイムを出したからと言って、それが即レース結果に繋がるものではないということです。

いい勉強になりました。

レースを見据えて練習する際は、その走行枠前半でベストタイムを出す集中力を引き出させないといけないわけです。
それができる練習の仕方もまじえていきたいと思います。

「一発の集中力」はこれからの人生、何をやる上でも強力な武器になるはずです。

「親父に付き合ってやっていたようなもんだけど、小さい頃にカートをやってて良かったこともあるもんだな…」、息子にそう思ってもらえるよう頑張ります(笑)