12回にわたり連載しました「注文しょ」シリーズ、
あとから ご覧になるかたは日付順に読みづらいかと・・・
ここに総集編を載せます。
ご笑覧ください。
注文しょ①
それは、2005年の秋
私の気に入らん自動車メーカー№1の三菱が新型SUVを出すというので
発売日に販売店に行きました。
まずは諸元表をチェック。
ふむ、最低地上高は21cmか。十分すぎる。
なになに、横幅1800mmとな! 無駄に大きい。けしからん。
5ナンバーサイズは日本車の良心というのに、なげかわしいことだ。
オーバーハングも無駄。15cmは縮まるなぁ。
Aピラーの角度も不足。
運転席に座ると、銀色竹筒メーターの見にくさ。
スイッチ照明は赤く気色悪い。
せっかくのマルチインフォパネルも「まるでばか・あふぉパネル」
そして、後方視界の悪さ。なんじゃ、こりゃ。
値段は、266万余。
セールス氏に聞くと値引きは15万で、ナビ付き総額3百万超。
下取りを引いても280万。
私 : 追い金は150万までじゃ。
それ以上は1円たりとも出んぞ。
セールス氏 : わかりました。お帰りください。
1週間後、試乗車が来るというので、懲りもせずに訪店し、試乗。
やっぱり、後方視界が不良。横幅も気に入らない。
しかし、パドルシフトは気に入った。これだけでも、買う価値があるかも。
私 : この前は私も言いすぎたようだ。
160万までなら出そう。
セールス氏 : わかりました。もう、来ないでください。
しばらく冷却期間を置き、みたび訪店。
私 : いやあ、この前はすまなんだ。
きょうは大人の話をしよう。
あなたの立場もあるだろうから、双方のあいだをとって
180万という落としどころでどうか。
セールス氏 : わかりました。
それでしたら、これなどいかがでしょうか。
(軽4WDにナビを付けて見積もり開始)
(続く?)
②
それは2005年の12月。
なかなか良い返事をくれぬセールス氏に業を煮やし、
私 : いよいよ年の瀬となった。
あなたの立場もあろうが、
美空ひばり曰く「♪捨てて、立つ瀬を越えもする」と・・・。
ここは一番、再生ミツビシの心意気を見せてはくれぬか。
セールス氏 : 無理なものは無理です。
私 : なるほど、過去を顧(かえり)みるに、
今日(こんにち)を語らず、というわけか。(←意味不明)
セールス氏 : あの~、私、忙しいので。
私 : じゃ、そういうことで、
支払い総額○○○万円になったら電話をくれ。
セールス氏 : わかりました。電話もしませんから。
私 : そうか。期待して待っている。
セールス氏 :(無言で塩をまく)
(続くかも?)
③
それは、一週間後にかかってきた一本の電話。
セールス氏 : あの~、 天井のアホさんですか?
私 : 天上の青!
セールス氏 : あの~、この前の話ですが・・・
私 : そうか、○○○万円か。
セールス氏 : あの~、●●●万円で・・・
私 : 10万円以上も高くてどうする!? 話が違うぞ!!
セールス氏 : ですから、それは初めから無理な金額で・・・
私 : そんな(損な)話は聞きとうないわ。(怒)
セールス氏 : わかりました。なんとか近づけますので、今度はまともな話を・・・
私 : でわでわ、そちらにまいろうぞ。
(次回、決戦かも?)
④
数日後、
ようやくマトモな話ができそうな予感を抱きつつ、D店に向かう。
私 : きょうは決めるぞ!
セールス氏 : ああ、天井の・・・
私 : 天上の、じゃ!!
セールス氏 : えーと、アウトランダーですが、
天上さんの希望の額には
遠く及ばないのですが・・・
私 : 及ばない? お呼びじゃない!?
セールス氏 : ですが、今回は特別に・・・
下取り車をこうしてああして、
×××を※※※して・・・
私 : で、どうなのだ?
セールス氏 : ですから、さらに、こうして、ああすれば、
暴走モードで、もう今回だけ特別に
ホント、ギリギリ、○○○万円。(←トーカ堂、北さん風)
私 : そうか、でかした! ようやく第1段階クリアじゃ!
セールス氏 : 第1段階???
私 : その金額で、オプションを追加して決定じゃ。
セールス氏 : うぅ・・・、わかりました。安いのを一つくらいなら。
私 : マッドフラップにカーペット、バイザー、ルーフキャリア、
ラゲッジマット、あと希望ナンバーとスタッドレスタイヤも・・・
セールス氏 :(無言のまま、その場を去る)
⑤
そんな(損な)やりとりがあり、
最後は私が間違えて、高めの指値を提示してしまい、
自爆的に自滅的に契約の運びとなりました。
(セールス氏は、してやったりの笑顔)
セールス氏 : 納車日は、
工場のラインが確定する明後日にわかります。
3日後、
セールス氏 : 納車日は来週にわかります。
さらに10日後、
セールス氏 : 納車日は、もう一週間後にわかります。
それから一週間後、
セールス氏 : 納車日は、もうすぐわかります。
そして、契約してから約1か月、まだ納車日が決まらず・・
セールス氏 : 納車は予定より遅れています。
私 : ふむ、やけに遅いのう。 で、いつになる?
セールス氏 : それは・・・
私 : それは?
セールス氏 : それは・・・×月××日頃かと・・・
私 : なぬを~!? いったい、いつ注文したのだ???
(続く?)
⑥
悠長に構えていた私も流石にたまらず、
私 : 遅れるなら、なぜもっと早く言わぬか。
なにやら事情がありそうだが、
契約時には「納車日は3日後にわかる」と言ったのに、
その後、ずるずると、ずるいぞ。
みんカラで見たら、同じ頃の注文で、すでに納車されているし。
ホットケの納車遅延も3週まで、というではないか。
新生ミツビシも販社がこれでは・・・
MMCは「いまいましい」と読むのか。
(ちなみに、BMWは「うらやましい」と読んだりして?)
アンビリーバボーケーブルも すでに切断、活動限界。
この話は無かったことに・・・
セールス氏 : わかりました。
おわびに何かオプションを追加しましょう。
ほら、ETCとか・・・
私 : なに、e t c(エトセトラ)? な、なんでもOKか!?
ふむ、魚心あれば下心あり。
ならば、
御社ミツビシ純正オプションを一つ所望いたそう。
セールス氏 : わかりました。なんなりと。
私 : ならば・・・
セールス氏 : ならば???
私 : 是非、いただきたいものが・・・
セールス氏 : そ、それは・・・? (ゴクリ)
私 : 接客係のオネーチャンを。 たとえば、ミツビシミテカラの
こんなの。
セールス氏 : (だめだ、こりゃ)
私 : (ん?
ここの店には推定年齢50代後半とおぼしき妙齢?のお姉様しかいない!!
だめだ、こりゃ。)
⑦
事(こと)、ここに及んでセールス氏は言い逃れができぬと悟ったか、
はたまた、ミツビシの印象をこれ以上 悪くすまい、という配慮か、
全面無条件キャンセルに応じてくれた。
ふむ、うだうだ言わずに潔(いさぎよ)い。
私 : 今回は残念なことになったが、次の機会はよろしく頼む。
(実際には、ていねいに
「またいつか相談しますから、
その時はよろしくお願いします。」 ペコリ )
セールス氏 : (無言のまま・・・ペコリなし)
いかんなあ、結果的に私は良からぬ客であったが、
何も言わずにブッキラボーに引っ込むなんて・・・
ここで心証を良くしておけば、一発逆転もあるやもしれぬに。
「塞翁が馬」のたとえのように、他の客を連れてくるやもしれぬに。
営業とは こころのなりわい、ではないのか?
(本当のところ、
セールス氏の最後の態度が良ければ、
私は そのまま納車を待とうと思っていたのだが・・・)
⑦-2
やむなく翌日、泣く泣く、別の販売店に行く。
納期を聞くと「在庫車ならすぐに。注文車両で3週後、遅くとも1か月以内」という。
ん? 1か月後とな?
昨日までのセールス氏が言っていた納期より20日も早い。
これはラッキー! わざわい転じて ふぐさしはおいしい。
ならば、即契約とまいろうぞ。必要書類も全部、持ってるし。
私 : ○○○万円ですぐに売ってちょうだい。
D担 : それは無理な額です。
私 : ※※店では、その値段だったが・・・
D担 : それは、なにか わけありなのでしょうね。
とにかく、うちは●●●万円。
これ以上は1円たりともだめです。
私 : 「1円たりとも」、どこかで聞いたセリフだが・・・
だったら いらんわい! と強がりを言って店を出る。
その後、Dからの連絡は一切なく (←さすがミツビシ)
結局、2006年は完全に沈黙したまま、
すぎにけりな いたづらに・・・
合掌
⑧
さて、年が明け
私の新年の祈願は
①世界中の人々が心清く、平和でありますように
②拉致問題が全面的に解決しますように
③若者たちがケータイ、茶髪をやめて、スキーにいそしみますように
そして、1月1日に書きましたように、
④ランダーが改良されて、安く買えますように
でした。
新春初売の広告を見て、ミツビシの意気込みは如何に!?
と印鑑を持ってD店に行きましたら、この仕打ち。
バカ殿様商売は直っていないなー、とあきれてしまいました。
こりゃ、今年も買い替えはできないな、と思いましたが、その数日後の夜、
本屋に行きがてらの散歩途中に近所のD店をのぞいてみました。
出てきた営業氏は・・・
今を去ること5年前、eKワゴンが出たとき、
私の乗りたくないクルマメーカー№1のミツビシがスバラシイデザインの軽を作ったものだと、やはり散歩がてら見に行ったときに出てきたお人でした。
(eKワゴン、いいデザインですね。
あのまま横幅1690mmまで全体に大きくして5ナンバーサイズ・・・
が私の理想的な車サイズです)
その営業氏に、
実は1年前にランダーを買おうと思ったが、訳あって泣く泣くキャンセルしたこと。
オプションはこれこれで、昨年並みの価格ならば、
それ以上値切らず、駆け引きせずに、すぐに買うこと
を伝えましたら、
営業氏、「天上さんのご希望に添うよう、できるかぎり努力します。
早速、下取り車を見せてください。」
私、「それが実は・・・」
営業氏、「じ、実は・・・?」
私、「歩いてきました」
営業氏、「さてさて、査定ができませぬ・・・」
(続く)
⑨
翌日、クルマで行くと、早速、査定に。
汚れ放題の車(半年以上、洗っていない)を見て、
営業氏 : 「こ、これは・・・ (汚い)」
私 : 「 何か問題が?」
営業氏 : 「きれいなクルマですね~♪」
(↑D営業の常套手段のホメ言葉ですネ。)
(ボンネットをあけて)
「バッテリー(55B24)も新品ですね」
私 : 「ブレーキパッドもフルードも、フロアマットもETC(無料)もエレメントもワイパーブレードも新品です」
営業氏 : 「車検も受けたばかりですね」
私 : 「ええ、自分で」
営業氏 : 「自分で?」
私 : 「継続車検5回のうち、
最近4回は自分で受けました。
一度も故障せずに絶好調です」
営業氏 : 「傷は無いですね?」
私 : 「無事故、無違反、無修理!(←キッパリ)
ひかえおろう!!」
営業氏 : 「ははぁ~。おそれいりました」
⑩
下取り車の汚さに驚きつつも、
程度はそれなりに極上ということで
営業氏 : 「査定額は○○万円です」
予想額を上回りました。
営業氏 : 「で、値引がこれこれですから・・・
追い金は×××万円ということに」
私 : 「ふむ、
私の希望額に届かぬが・・・。
これでは話にならぬ。
出直すとするか」
帰ろうとする私に追いすがり駐車場にて、
営業氏 : 「夕方までに、
なんとか算段しますので、
よろしく」
私 : 「ならば後刻、まいろうぞ」
⑪
夕刻、
印鑑証明書など書類一式とともに
Dに見参。
営業氏 : なんとか、
ご希望の額になりました。
私 : ほう。
ならば約束どおり、
私の物資にニコンは無い?
(武士に二言は無い)
買いましょう。注文しょ!
と、そのまま注文書に印を押してしまいました。
一日目、夜(あいさつ)15分。
翌朝(査定時間も入れて)30分。
夕刻(調印までに)10分。
2日間(実質24時間)のうち合計1時間に満たぬ商談で営業氏は初売り成功です。
早すぎて、
追加するつもりだった必要なオプションを
三つ忘れていましたが、
もはや無償追加は・・・
去年みたいに
「よ~し。第1段階クリアじゃ~!」
などと言えませんでした。
しかし、下取りも値引も去年より大きいのに
なぜか、追い金は変わらず・・・
これは営業マジックですね。
このあたりは気付かぬふりをしてあげましょう。
ちなみに、値引額は平凡なものでした。
みんカラで見ているとスゴイ値引がありますが、
今回は私、エエカッコしいを・・・。
下取りも(予想より良かったものの)
中古車市場を見ると、
まだまだ10万、20万 上乗せしても
Dは損をしなかったな~、
と思いましたが
次に乗る人が、その分、安く買えて、大事にしてくれたら本望です。
これにて、「注文しょ」シリーズは大団円の千秋楽となりました。
長らくのご愛読、ありがとうございました。
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注文しょ(番外編)「♪達者でナ」
雪にまみれてヨー 走ったクルマ
今日は別れてヨー 店へゆく
オーラ オーラ 達者でナ
オーラ オーラ 風邪ひくな
あゝ 故障すな 離すキーストラップが
ふるえ ふるえてる
おーれが泣くときゃヨー お前も泣いて
ともに走ったよ 雪の道
オーラ オーラ 達者でナ
オーラ オーラ 忘れるな
あゝ 忘れるな 凍結路面を
おもい 思い出を
次のお人はヨー よい人だろか
無茶をせぬかヨー 気にかかる
オーラ オーラ 達者でナ
オーラ オーラ 元気でな
あゝ また逢おな 70度のAピラー
なでて なでてやろ
Posted at 2007/02/24 09:17:19 | |
アウトランダー 注文しょ (総集編) | 日記