
アルファ147には、新車で販売されていた頃に散々乗る機会に恵まれた。
MTもセレスピードもTiも。
当時の印象は、155や145、スパイダー/GTVを知る者にとって、FFアルファの完成系と思えるものだった。
155のマイナーチェンジで初採用された16vのTSユニットは4気筒の世界最高峰と思えるフィーリングだったし、FFらしからぬスポーティなハンドリングは155世代よりしなやかさを増し洗練されていた。
こりゃクルマ好きの理想形だな、と思うことしばし。
147より後のJTSアルファにピンと来なかった私には、TSの147は最後のアルファ、いつかは手に入れたいクルマという思いが強かった。
V6のアルファGTという選択肢もあるけれど。
10年以上の歳月を経て、アルファ147がついに私の愛車になった。
当時の記憶を辿りながら運転してみると……
うーーん、思いのほか普通だ(笑)
かつての感動はどこへやら。
10年ちょっとの間に、旨味は抜けてしまったのだろうか?
新車の状態でのみ最高のバランスを発揮できる、スイートスポットの狭いクルマだったのだろうか?
いや、確かにボロ中古車だから、新車当時のままとはいかないだろうけどさ。
思い出補正、記憶のなかで美化しすぎたってのももちろんあるだろう。
けれど、たぶん、この10年で他のクルマが大きく進化したから、相対的に147が普通に感じられるようになったのではないだろうか。
4気筒エンジンは、後から出たホンダのtypeR用ユニットやBMWのN42が本当に素晴らしく、アルファTSとはまた違った4気筒の正解をこの10年のうちに私は知った。
中でも前・愛車のE46 318iに搭載されていたN42とは3年の付き合いで、運転するたびにキメの細かい回転フィールに感心させられたものだ。
FFらしからぬハンドリングも、もはやアルファの専売特許ではない。
たとえばVWはゴルフ4を境に大きくハンドリングが向上し、ゴルフ7や現行ポロ、ザ・ビートルなんかの自然な挙動は賞賛ものだ。
最新のプジョーやシトロエンも最高に良い。
そんなわけで、自分の中の評価軸が変わり、アルファ147はかつてのように手放しで絶賛できるものではなくなってしまったのだろう。
「普通」のレベルが上がってしまった、と。
もちろん、エンジンもハンドリングも楽しい部類に入るし、ややクラシカルなイタ車の味わいは今の新車とはまた違った趣がある。
なんたってこれがアンダー50万円で手に入るんだからね。
かつてほどの感動がない!と不満を言ってはみたけれど、現代の基準では理想形のクルマではないかもしれないけれど、実際のところ大満足ですよ、はい。
Posted at 2014/11/05 06:11:20 | |
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