
先日、新潟セリカday にお邪魔した際に、イベントで使用しているトランシーバーについて聞かれましたので、ちょうど良い機会だと思い紹介してみたいと思います。
== 最初に ==
日本国内で使用できるトランシーバーにはいくつかの種類があり、通信距離の大小や免許の要否によって使用できるものが変わってきます。
代表的なものとしては、以下のような種類があります。
a. 特定小電力トランシーバー (免許不要)
b. デジタル簡易無線 (登録局/免許局)
c. IP無線 (免許不要)
特定小電力トランシーバーは、通信距離は 200m 程度と短いものの、免許や登録が不要で使用できます。利用にかかるコストも本体と電池のみです。
デジタル簡易無線は、通信距離は 3km 程度と長いものの、使用には登録または免許が必要となります。また、利用するには電波利用料を毎年支払う必要があります。
IP無線は携帯電話網を使用したトランシーバーで遠隔地同士でも使用でき、免許や登録が不要で使用できます。携帯電話網を使用するため、月額数千円の利用料が必要になります。
この中で、イベント時のみ小規模な範囲で使用するとなると、お手軽なのは必然的に「特定小電力トランシーバー」に絞られてきますので、こちらを使用しています。
== 機種選定のポイント ==
「特定小電力トランシーバー」として販売されている機種はかなりの数があり、どれを選ぶか迷うほどです。ここでは、個人的な主観を元に、選定のポイントとなりそうな点を紹介します。
・ 使用する電池
電池は単3型電池1本で使用できるもの。
古い機種では電池を3本使用していたり、エネループに代表されるような充電式ニッケル水素電池が使用できないものがあります。
使用時の軽さ、準備する電池の本数を考えると、単3型の充電池それも1本のみで使用できるものが良いと思います。
・ アンテナの長さ
アンテナは短いもの。
機種によってはアンテナが長いものと短いものがあります。電波の出力自体はどちらも変わりませんので、短いほうが取り回しがしやすく使いやすいです。実際に買って使ってみましたが、特に体感できる違いはありませんでした。
・ チャンネル数
20chが使用できるもの。
はるか昔はレジャー用9ch、ビジネス用11chと分かれていました。現在は区別なく合わせて20chが使用できます。機種が違ってもチャンネルが合えば相互に通話できます。
== 機種 ==
選定のポイントを踏まえ、メジャーなメーカーの条件を満たす機種をピックアップしてみました。
アイコム
- IC-4300 (旧モデル)
- IC-4310 (現行モデル)
(業務向けの IC-4350、IC-4400 も可)
ケンウッド
- UBZ-M31
- UBZ-M31E
(業務向けの UBZ-M51S、UBZ-M51SE も可)
モトローラ
- CL08
この機種は標準で充電池がセット、かつUSBで充電できる機能がある。
スタンダード
- FTH-214
- FTH-314
これ以前の旧モデルは電池のフタがスライド式で分離するため、紛失しやすい。
といった感じです。
どの機種も実勢価格では1万円前後となりますが、僕は状態にこだわりがあるわけではないのでヤフオクやリサイクルショップ等で安価に出ているものをコツコツと買って、といった感じで揃えていっています。
アマゾンやヤフオクではこれ以外のメーカーで2台セットや3台セットで安価に販売されているものもあり、特にこだわりがなければそれらでも十分に足りると思います。
なお、2022年11月でアナログ無線の廃止に伴ってアナログ無線機である特定小電力トランシーバーも使用できなくなるといったような記載がありますが、これは正確ではなく、新スプリアス規格に合致するものはそれ以降も継続して使用できます。
目安としては、ここ10年くらいに新たに販売された機種であれば、新スプリアス規格に合致していますので、問題なく継続して使用できます。
もし古い機種を中古で購入される場合には、新スプリアス規格に合致していない場合がありますのでご注意ください。
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Posted at
2022/07/31 10:18:56