どうも。
全然時間が足りなくて、アップするネタが色々と溜まってます…(^_^;)
かなり遅くなりましたが、代車で借用したミニカについて今回はアップします(*^^)v
■概要
1998年10月に軽自動車規格が現在同様の規格へと改正された際に、各社より一斉にデビューした軽自動車のウチの1台。
1962年より長く続いた「ミニカ」ブランドとしては最終モデルとなるのが今回のH40系である。
派生車種のミニカトッポが軽トールワゴンでは当時最大の室内高をアピールする程、全高の高さが目立つ1台だったのに対し、ミニカに関しては、ベーシックなキャラクターであり、移動手段としての自動車として考えると極めて合理的な思想を持った1台だと言える。
■パッケージング
全長×全幅×全高=3395×1395×1510(mm)
全長及び全幅は軽自動車は基本的に各車同サイズなのが常套手段(R1やツイン等特殊な例もある)。
全高は各車一斉にトールワゴンタイプが普及している現在の視点で見ると、無駄に高すぎず、かと言って乗降性に難がある訳でもなく、極めて健康的なパッケージングだと言えます。
スタイリング、メカニズム、装備面でもほぼほぼ無駄を省いたその合理的な特性故に車両重量は僅か690kgと軽量に仕立てられています。
要因の一つとして、今回のグレードがH40系ミニカの中でもバンシリーズの最下級グレードとなる、「ライラ」というのもあります。
しかしながら、ソレでいてもカラードバンパーが標準でして、見た目の安っぽさをあまり感じません♪
■インテリア、装備、ユーティリティ
室内はバンモデルというコトもあり、基本的に後席はエマージェンシー、又は汚したくない荷物を一時置きするようなスペースと見てイイかと思います。
対して前席は決して広々とは言えませんが、新規格化による室内幅の拡大は少なからず効果が有り、決して窮屈ではありません(*^^)v
シートに関しては、あくまで近距離移動手段…すなわちコミューターとしての最低限の性能のみを追求した結果か、表皮はビニール、シート形状もサポートやクッション性はほぼ考慮していない造りなので、1時間程度の移動なら十分な性能かと思います。
今回は2時間半程度の移動だった為、シートバック下部にタオルを巻いて腰に当てて走ったところ、なんとか1時間半位までは快適に移動出来ました(*^^)v
しかしながら、さすがに長距離を何時間も移動するのは元々がそういう条件を入れてない…もしくはコストの都合上入れられなかったハズなので、かなりツライもんがあります…(^_^;)
ただ、このキャラクターを考えるとコレで十分かと思います。
リアシートに関しては、前述の通りエマージェンシー、又は荷物置き。
4ナンバーバンなので、後席スペースは荷室長の2分の1と法規上決まってるのでココは致し方ない部分です。
しかしながら、キチンと後席2名分の3点式シートベルトを装備。
リアピラーにベルトアンカーが有る為、やたらと伸びるシートベルトが特徴(笑)
ちなみに座った感じとしては明らかにシートバック高さが足りません…当たり前ですが。
背筋がピンと伸びる…伸びざるを得ない(笑)
コミューターとして考慮するとこれまたコレで十分。
インパネは軽ボンネットバンなのに、かなり豪華且つ立派に見えます。
ちなみに両席共にエアバッグは未装着。
パッと見で立派そうに見える理由の一つとして、インパネアッパーとロアでシボの模様を変えており、異素材に見せ高級感を少なからず演出している。
拡大してみると、インパネアッパー側がやや粗目の模様、ロア側に関しては一般的なレザー調のシボ模様。
勿論コストの関係で一般的な射出成型プラスチックですが、こういうところに合理的なキャラクターながらもそれなりにハイクラスに見せる所かと…。
そして何気に同じグレー系でも明暗を出した2トーンとしているのも注目すべき箇所かと思います。
コレはドアトリムに関しても同様…配色を細かいトコで換えたりして上質感を出そうとしています。
次に装備面で言えば…
メーターはタコメーターはおろか、トリップメーターさえ装備しない非常に簡素なもの。
しかしながら、オドメーターは時代の流れに沿ってデジタル式にはなっています。
オーディオはAMのみのスピーカー内蔵1DINラジオ。
スピーカーも写真の通りかなりの小径且つ簡易的な物の為、聴く…というより聞き流す程度で認識する性能で考えたら宜しいかと思います。
インパネ上を見渡すと、エアバッグ…それにオプションまたはポータブルナビ等を設置するのに適すであろう箇所が全てこのライラというグレードではトレーとなっております。
このようにトレイ状になったインパネに小物を置くのは任意ではありますが、万が一の衝突時に飛散して受傷する恐れもありますので、決して好ましい物ではないと自分は思います。
そして割り切った面が見れる一つがサンバイザー。
基本的にビジネスユースと思われるグレードですから、サンバイザーの運転席側への設置は極めて合理的だと思います。
ソコに装備を求めるなら予算を出して一つ上のグレードをどうぞ…と言うコトで。
続いてラゲッジスペースへ目を移しますと、軽自動車ながら、ソコはビジネスユースの4ナンバーバン…予想を超えた広大なスペースが出現します♪
正直、現状の生活において自分はココまでのラゲッジスペースは不必要かと思います…(^_^;)
そしてテールゲートダンパーも方々1本のみの装着にするなど、この辺りにも割り切りが見られます。
確かに、コレで十分な性能を得ている訳ですから、この割り切り方はさすがだと思います(^_-)-☆
■動力性能
今回、代車でお借りした、H41Vミニカライラの性能は以下の通り…
3G83…直列3気筒660ccOHCリーンバーン、50馬力、6.3kg-m。
コレに組み合わされるミッションが3速オートマになっています。
そして足回りに感じるホンダスピリッツ(爆)
装着タイヤはファイアストンFR10…サイズは145/80R13とこれまたタウンユースでは最低限と言えるポテンシャルのタイヤです。
乗ってみた印象は、予想を裏切り3速オートマのギヤ比が適切で、エンジンとのマッチングがよく出来ており、一般道、そして高速道路上でも90km/h程度までなら気持ちよく走行出来るというコトです。
但し、ココ一発の追越加速や絶対的な速さを求めるスペックではありません。
あくまで走行車線を周囲の流れに沿って走る分には何の不安もありません。
足回りもこの性能に対して、キャパシティが絶対的に不足している訳でもなく、かといってオーバースペックでもない、実に適度なトータルバランスを秘めた1台だということです。
更には車両重量の軽さもさることながら、バネ下の軽さが生きていまして、意外とファンな走りが出来ます。
それでいて、新規格化により衝突安全性能確保によるボディ剛性の向上は結果的に走行フィールにも表れており、旧規格比で確実に剛性感アップを感じるコトが出来ます。
さらに、このクルマではパワステが油圧であるコトが大きいですね…この時期は各社揃って電動式に切り替えておりましたが、この時代の電動パワステはお世辞にも気持ちがイイと言えるフィールはありませんでした…(苦笑)
その点、このミニカは旧来依然と言われたらその通りかもしれませんが、ノウハウのある油圧パワステを選択したコトが結果としてこのクルマのより一歩上質な物にする要素の一つになっていると自分は思います。
結果としてこのクルマは決して飛ばすでもなく、ただ単にトコトコと流れに沿って走るだけでもそれなりの満足感を得られるのはこのクルマの特権かと思います(*^^)v
燃費に関しましては、北九州市から熊本県は益城町周辺の約200kmオーバーをほぼ高速道路で走行…リッター辺り16.3kmを記録しています。
正確な燃費を測定していないので推測の域を出ませんが、下道を200km走行した方が燃費が良かったように思えます(燃料計の減り方を目視にて判断)。
恐らく、3速オートマが高速走行には不利に響いた結果だと思います。
■総評
さて…前述の通り、「ベーシック且つ合理的」とも書いたこのクルマ。
ところが、これより以前の80年代の軽ボンバンと比べると間違いなく高級化しているというコトに気付きました。
それはこれまた前述のカラードバンパーもそうですが、最早新車で60万円位のこのクルマでさえもインテリアはフルトリム化され、挙句の果てにパワステもエアコンも標準化されているのです!
2018年現在…街中を走行している一般的な乗用車と比較すると、やはりチープさを感じるコトかと思います。
特に昨今のモデルの先進機能の充実には驚くばかりですし…(^_^;)
しかしながら、80年代のミニカと比べると、バンとは言えかなり高級になったとも思いました。
今回、ローレルが熊本で故障したコトにより、帰途を手段が断絶された中、偶然縁があり借用出来たこのミニカ…。
帰途の車中でふと思ったのです。
そもそも、人類はA→B地点への移動手段としての基本は徒歩であり、ソコから日々の進歩を経て、移動手段が帆船や馬から自転車、バイクとなりソコで自動車へと発展していった。
その自動車でも蒸気自動車から各種内燃機関、EV…はたまた昨今では一気にHVからPHV、更にはFCVへと大幅は進化を遂げている訳です。
そして移動する自動車に関してもA→B地点への合理的な移動とは異なる付加価値が歴史と共に
増えている訳です…
それはパワーウインドウやら自動運転まで様々…。
ソコに現在一般的に走行している年式の移動手段としての自動車の中では最低限とも言えるミニカに乗って改めて感じたコト…
人々はクルマに対してグルメになっていった。
気付けば食もそう…水と米と味噌汁でも最低限生活出来たであろう日本人が、各地各国の食材を食べる機会へと恵まれ、気付けば自ずとグルメになっていくようなもの。
クルマに対しても、やれカーナビだツインカムだターボだと色々な商品の一つに国民は触れ、興味は無くとも気付かないウチにクルマに対してグルメになっていった…。
そんな中、パワステ、エアコン、フルトリム内装、カラードバンパーと、かつての軽自動車と比較しては多少高級にはなりながらも、未だにシンプルと言えるミニカに乗ると、移動は合理的に考えるコトが出来ればコレで十分にコト足りる物なんだとも思いました。
クルマの原点(あくまで現代で日常的に走行可能な上でシンプルさが堪能可能な1台)を感じるコトの出来る大事な1台だと自分は思います(*^^)v
軽は「軽便」だから軽だとはよく言ったもんです…ミニカは実にイイクルマです。