どうも(^^)v
今回はリクエスト頂いたカタログのアップになります。
確かに乗ったりしたコトはありますね~。
ってコトで…
Y10ADバン、AD-MAXバン後期です♪
自分がディーラーに就職した時って、もうこのY10って殆ど入庫して来なくて大半がY11に切り替わってたんですよね…(^-^;
AD-MAXに至っては記憶の限り入庫ゼロ…(苦笑)
自分が就職したのが2005年の話なので、恐らく大半が既にリースアップしたんでしょう…ディーラーの顧客はほぼ既にY11に代替していた…と。
逆に印象に強いのはスタンドでバイトしていた時に掛けカードで給油しにくる業者さんでこの手のADバンはまだまだいましたね(^^)v
医療系のフクダ電子とかもADバン使っててよく来てましたね~(*'▽')
さて…そんなY10ADバンは2代目ADバンとして1990年にデビューしています♪
先代よりも丸味を帯びてより乗用車ライクにはなったものの、典型的なバンという印象は特に変わらず、イイ意味で無個性な1台とは言えますね。
そしてソコから遅れるコト2年後の1992年にAD-MAXが追加されています♪
AD-MAXはフランスの商用バンに見られる「フルゴネット」と呼ばれる、後席スペース以降のルーフが一気に競り上がる独特の形状が最大の特徴だと言えます!
フランスではおおよそ一般的に見られるであろうこのボディ形状は日本ではホントに当時から独特の雰囲気でしたね(^^)v
ただ…日本ではこのボディ形状は開発側でもノウハウが無かったんでしょうかね…発売1週間前にボディの強度不足が指摘され、急遽発売が延期になった経緯もあるようですね…(^-^;
また、余談ながら当時の日産の工場ではこのAD-MAXがロングホイールベースになったヤツが運搬車で使われたりするコトがあったようです(自分は当時の雑誌で見た)…覚えてる人とかいらっしゃいますでしょうか…(^-^;??
そんなこんなで?Y10ADバンはマイナーチェンジや改良が行われつつ、1997年に今回の後期型へマイナーチェンジします。
主にエクステリアに大きな変更点はありませんが、メカニズムや装備での変更が行われているのがポイント…。
一部改良とどう違うか定義が曖昧ですな…(汗)
今回のカタログは1997年5月の内容で、まさに後期デビュー直後のモノです。
ってコトで…あぁ…ホント最近見なくなったなぁ…懐かしいなぁ…。
特に実用品として酷使されたら廃車となる確率の高い商用車…現役時に意外と街中で見かける割りには後年になると嵐のように街中から去るので、街の景色が一気に変わるような気にさせるクルマたちです。
ADバンも、カローラバンも、ランサーバンも、ファミリアバンも…寂しいですねぇ。
特にこのADバンはモデルライフ一貫して通常グレードのフロントマスクが変わらないので、「あぁ!コレコレ!」って印象が強いですね♪(豪華版だけチョット変わるけど…)
正直Y12のずんぐりむっくりしたスタイルより適度な丸味のY10の方がバンらしくて好きですね~(*'▽')
リア回りもモデル一貫して代わり映え無し♪
イイ意味でバブル全盛期に発表された日産車のデザインがそのまま変化無く90年代末期まで守られております…この時代の日産車のデザインは心底良かった!
一方コチラが変わり種のAD-MAXバン。
当時の日本ではアルトハッスルと並び異様なフォルムではありましたが、トヨタとかもハイルーフバンなんていう特装車が用意されていたりと、この時代の商用車はバリエーションに富んでましたね(^^)v
しっかし、今見ると前席からハイルーフにした上、Bピラーより後ろを急にキックアップさせたり、ワイド方向に上に伸ばしたり…プレスと溶接だけですんなり行けるもんなんでしょうか…(^-^;
専用部品も多く、手間がかなり掛かってそうな気もします…。
インパネはこの当時の日産らしい曲線が使われていますが、商用車だけあって雰囲気よりも実用性重視のレイアウト。
当時の規格に準じた使いやすい配置の各種装備…今ならスマホ置場やら1Lパックが置けるホルダー、ノートパソコン収納スペースなんてのが増えるでしょう。
逆に灰皿がオプション化…そんなトコでしょう。
基本骨格がB13サニーってのもあるので、着座感なんてのはほぼサニー。
そういえば今回は「後ろに人を乗せるクルマ」がテーマでしたが、リアシートはバンらしくシートバックが立ってまして、大人なら結構キツイヤツです…(苦笑)
ただ…写真のグレードは最上級のVXなんで表面全体がファブリックでまだイイ方(笑)
子供の頃はオヤジがVB11の後期に乗ってる時期があったので、こんな感じのリアシートに座るコトが多かったですね…懐かしい(笑)
そんなY10ADバン後期に搭載されるエンジンは全部で3機種…
・GA13DE…直列4気筒1300㏄ツインカム、85馬力、11.1kg-m。
スゴイですよね…もうこの時代ならバンでもツインカム。
しかも車重は900kg台なので、空荷ならコレでも十分かと。
・GA15DE…直列4気筒1500㏄ツインカム、100馬力、13.0kg-m。
コレなら高速移動も快適なラクラク仕様でしょう(*'▽')
この手の営業バンの高速性能は中々侮れません♪
・CD20…直列4気筒2000㏄OHCディーゼル、76馬力、13.5kg-m。
下のトルクはソコソコ…まぁ…あるんですが、教習車がU14のディーゼルだったコトもありましてカッタルイイメージしか無いのです…(苦笑)
ADバンのディーゼルは1100kg未満位の車重なので、ソレこそまだ走る…とは思うのですが…。
タイベルはエンジン駆動用と噴射ポンプ用で2本あります。
コレらに組み合わされるミッションは、5速マニュアルと4速オートマ。
グレードにより設定様々ですが、4駆は5速マニュアルしか無いってのが時代(笑)
足回りはフロントがストラットでリアはトーションビーム。
乗った記憶がうっすらあるADバンは大概過走行だったので、その乗り味はショックがフニャっとして比較的この手のバンにしてはソフトだったかと…(^-^;
ボディとかも確かガッタガタだったもんなぁ…この時代の日産車って酷使したヤツは運転席のドアとか開けたら落ちるクルマ多かったですもんねぇ…(^-^;
K11マーチとかE24キャラバンとか。
この他、後期型での改良点はディーゼルの4駆システムがアテーサになってますね。
さて…バンと言えばラゲージルームは大事なトコですよね(^^)v
ADバンならミカン箱が34個、ビールケースは18個。
対してAD-MAXはミカン箱なら59個、ビールケースは30個。
但し、両方とも最大積載量は同じなので、背丈の高い鉢植えなんて運ぶ生花店なんてのが向いているのかと思います(^^♪
装備としては、VXとVXにオプションで写真のエクステリアパックと言いまして、ADワゴンのフロントマスクにするコトも出来ます♪
乗用車ライクに使いたいならイイですね(^^)v
また、VE、DXにメーカーオプションで用意される「らくらくパック」でしたら、比較的廉価な仕様でも電格ミラーに集中ロック、パワーウインドウと今となれば必須な装備が選べるのは有難いですね~♪
で…個人的にはコレがマジで画期的だと当時思ったんですよね(*'▽')!!
バックドアキーコントロール&フューエルリッドオープナー!!
レバーの上下でリアゲートのロックとアンロックを。
左斜め下にレバーを降ろすとフューエルリッドが開くんですが、チョット捻るようにして倒すんですよね(笑)
コレがスタンドでバイトしてた時に知って、「何だこりゃ?どうなってんの?」って(笑)
後にも先にもこんな装備ってY10ADバン以外で見た記憶が無いんですが、他に採用車…あったかなぁ…(汗)??
で…コチラがAD-MAXバンの専用装備。
ダイレクトリモコンドアミラー…コレはウチのフェスティバもありました(笑)
リモコン…なんていいながら単純に鏡面裏にレバーが繋がってるっていう(爆)
寒い時期とか経年劣化とかでレバーがメッチャ固くなるんですよね…(苦笑)
そして、リアドアが無いので助手席ウォークインを装備。
他には独特の大きいサイドウインドウは、MAXウインドウと呼ぶそうで…。
リアシートに座ればプライバシーもヘッタクレも無い…(爆)
とにかく目立つ(笑)
で…グレードはこんな感じで、まずはADバンから。
・VX
ガソリン1300は用意されず1500の最上級グレード。
前面フルトリコットのシートに防眩式ミラー、フルトリムのドアにヘッドレスト別のローバックシートとインテリアに力が入った豪華仕様です♪
・VE
恐らくこの辺りが最量販グレード。
前席シートが部分ビニールのトリコットで、後席は塩ビシート。
パワステ標準、パワーウインドウは運転席のみ。
・DX
この辺りもそれなりに台数が出てるかと思います。
パワステとチルトステアリングがセットオプション化…つまり重ステ標準。
2WDモデルはワイパーに間欠がありません(爆)
エアコンはディーラーオプション…時代を感じます。
・ビジネスDX
最廉価仕様。
恐らくビジネスでもかな~りツライ…(苦笑)
フェンダーミラー標準でドアミラーの設定無し。
本気で何も無くて、リア熱線ガラスも無い…なのに半ドア警告灯はあるという(爆)
シートは唯一のフル塩ビ仕様。
で…コチラはAD-MAXバン。
・VX
最上級グレード。
基本的にはバンのVXと同じ…だけどミラーが電格から電動ミラーに降格の謎。
・VE
AD-MAXバンは基本的にこの2グレード。
特徴的なMAXウインドウが無くなってパネルになるので違いは一目瞭然。
唯一のダイレクトリモコンドアミラー。
・保冷車…まぁこんなのもありますよと。
・ウイングロードLEエクストラ
5ナンバーで2年車検…つまりはビジネスワゴンってヤツです。
2年位前までコレを使ってるトコがありましたが、クルマもお店も同時消滅…(泣)
他にはオーテック特装車が並び、確かに車椅子を載せるにはベストとも思えるアンシャンテ。
保冷じゃ役不足な方には中温冷凍車。
経済性重視な方にはLPG車も用意されています(^^♪
ボディカラーは少なく…バンならこんなものですかね…(^-^;
とりあえず全部で3色。
自分なら最も出たであろう、ADバンのVE…ボディカラーはこれまたベタにクリスタルホワイトを…(笑)
らくらくパックだけを選択して、ココは敢えて昔の街中にフツーに存在したあり触れたADバンに乗りたいですね(^^)v
で…コレだけじゃ話題は終わらない。
AD-MAXワゴン!!
コチラも同じく1997年5月の内容で、ワゴン専用の3つ折りカタログ。
ちなみにウィキペディアでは1996年でAD-MAXは終わってるとか書いてるのは丸っきり間違いですね…(苦笑)
このようにカタログはしっかり存在しているのです(笑)
で…そんなADワゴンはフロントマスクも相まってかなり乗用車っぽくなります♪
リア回りはAD-MAXバンと同じ…ではありますが、上級グレードのSLXならカラードバンパーってのが効いてます!
営業車…というよりも美術商の人がソレこそ絵画なんてのを運ぶのに似合いそうな1台になります(*'▽')
室内もかなり変わり、リアシートはリクライニングする上に、シートも厚みのありそうな豪華な物になりますね(^^)v
AD-MAXワゴンに搭載されるエンジンは1機種のみ…
GA15DE…直列4気筒1500ccツインカム、105馬力、13.8kg-m。
圧縮比がバンのモノよりアップされてて、バン比で+5馬力、+0.8kg-m。
この違いが体感出来るかは…分からんですが…(苦笑)
そしてミッションは4速オートマのみとなっているのがワゴン版の特徴。
装備としてはバンのヤツとそれ程変わらんですね。
観音開き用のリアドアストッパーなる装備があります。
グレードはこんな感じで2種類…。
・SLX…豪華の極みの最上級グレード。しかし電格ミラーは付きません…(汗)
・LE…廉価グレード。内容としてはバンのVXとVEの間位の装備ですね。
ボディカラーはワゴン専用のダークブルーパールがある以外で他の2色はバン同色。
自分でしたらこのワゴンの方ならSLXのダークブルーパールですね!
で…このY10ADバンは1999年に次期型のY11へとバトンタッチ。
しかしながら、Y11ではこのAD-MAXなるモデルは遂に出てこないままでしたね…(^-^;
さすがにこんな個性的なバンはもう出てこないでしょう…(汗)
で…今や中古車市場にはバンはもう幻の存在…(泣)
寧ろ当時からマニアックなニオイがプンプンしていたAD-MAXの方が今もマニア向けで少数ながらたま~に中古車で見かけますね。
リーザスパイダーが残って、本家のリーザが壊滅的…もうそんな感じでしょう…(汗)
Y10のADバン…もうさすがに乗る機会はないでしょうねぇ…(泣)