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外国人が絶句する日本の家族習慣 ~父親が幼い娘と一緒に風呂に入るなんてアリエナイ!
文/鴻上尚史
■西洋人はなぜ「川の字」で寝ないのか
西洋の人たちは、生まれたばかりの子供を別室で寝かせる、と聞いたことがあるでしょうか。生まれて数日から数週間で別の部屋に寝かせる、というのです。「そんなに小さい時から自立させるのか」と僕は驚きました。
NHK BSの番組「cool japan」(2008年)では、「赤ちゃんの時から1人で寝ていた人?」という質問をしました。8人中7人が手を挙げました。
「子供の頃、夜中に起きてそばに誰もいなくて怖くなかった?」と素朴に質問しました。「怖かった」と正直にベネズエラ人が答えてくれました。「電灯を消すと、暗かったし怖かったですね。寝つくまで母がいてくれましたが、目を覚ますといないんです。怖かったです」。
アメリカ人もフランス人もイタリア人もうなづきました。
じゃあ「どうして子供を1人で寝かせるの?」と質問しました。答えは「自立心を養う」でも「しつけ」でもありませんでした。あまりの衝撃に僕が声をあげました。なんだかお分かりですか?
答えは、「子供が横で寝ていると、夫婦の営みができない」でした。
「子供のためじゃなくて、自分たちのためなの!?」と叫ぶと、「いや、兄弟姉妹を作るためだから、結局は、子供のためでもあるんだ」と外国人は口を揃えました。つまり、夫婦のプライバシーのために、「子供を別の部屋」で寝かせる、というのです。
「でも、夜中起きた時、親が隣にいないと、トラウマにならなかった?」とさらに訊きました。
フランス人男性が、「3~4歳までなら、両親と一緒に寝てもいいと思います」と答えました。すぐにイタリア人女性が「それだと、3年間、夫婦のプライバシーはなくなってしまう。なにもできないわ」と返しました。
このイタリア人女性は「私の子供は生まれたその日から、別の部屋で寝かせました。子供でも生まれた時から『個人』であることを学ばなければなりません」と、じつにイメージ通りの答えを言っていたのですが、どうも、よりリアルな理由はさっきの方でした。
でも、やっぱり子供は不安じゃないの? とさらに食い下がると、「最近は、子供部屋の音をモニターできるマイクとスピーカーのセットが簡単に手に入る。だから、子供が夜中に泣いていたら夫婦の寝室のスピーカーが教えてくれるから、すぐに子供部屋に行けるの」とアメリカ人女性が言いました。
「でも、それは淋しいと泣いた後でしょう? 目が覚めた瞬間が問題なんじゃないの?」と突っ込みましたが、西洋の人たちは「親と子供は別々の部屋に寝るのが当然」と言いました。
■西洋 vs.その他の地域
この話題は、どうにもひっかかって、2015年の「新春スペシャル ニッポン人への大ギモン!」という特番で、「どうして、日本人は親子が川の字になって寝るの?」という疑問で再度取り上げました。
この時は50人の外国人に訊きました。すると親と子供が別々に寝ているのは、半数の25人でした。すべて西洋の国々でした。逆に、一緒に寝ているのは、アジアとアフリカでした。
2008年に番組で訊いた時は、親子が別々の部屋で寝るという方に8人中7人が手を挙げたと書きましたが、挙げなかったのはシンガポール、つまりアジアの国の人でした。
南北アメリカ、西欧、東欧、ロシア、彼らは全員、生まれてすぐに子供を別の部屋に寝かせていました。
ここで、西洋側の意見に近いことを言えば──実際に、日本で夫婦仲がギクシャクしてくるのは、子供が生まれてからが多いと言われています。子供が生まれ、夫婦の時間が減り、子供が一緒に寝るようになると営みも減る。それで、夫婦が離婚してしまうのなら、夜、子供が淋しくならないように一緒に寝ていても、結果的には、子供にひどいことをしていることになるのかもしれません。
イスラエル人女性が「日本のように父親が夜遅くまで働くのならなおさら、夫婦の時間をちゃんと取らないといけない。子供と一緒に寝ていてはそれができない。子供を別の部屋で寝かした後に、夫婦が話したり食事したりする大切な時間を持たないと」と言っていました。
「子供をぐっすり寝かせるためには、親と一緒じゃない方がいい」と主張したフランス人女性もいました。川の字になって寝ると、親が寝返りを打ってぶつかり、起きるかもしれない、と言うのです。
「じゃあ、同じ部屋で子供用のベッドで寝かせばいいんじゃない?」と返すと、「親のイビキとか寝言で起きるかもしれない」と反論しました。
だから一人で別の部屋で寝かせた方がいい、という主張です。子供の淋しさは問題外のようでした。
一方で最近、アメリカでは「co-sleeping(一緒に寝ること)」が流行り出しています。子供と一緒に寝た方が子供とのスキンシップが充分に取れて、子育て上も教育上もいいんじゃないかという流れです。
子供時代、夜起きて怖かったというトラウマを持つアメリカ人たちが飛びついたのかもしれません。
番組には、ご意見番と呼ばれるゲストを呼びます。この回は、作家の荒俣宏さんでした。荒俣さんは「日本人が川の字になって寝る理由は、ただひとつ、『家が狭い』からです」と喝破されました。それもあるのでしょう。家が狭く、家族でぎゅっと集まるから、親子一緒に寝るのが自然なのかもしれません。
どちらが正しいという問題ではなく、なにを大切にしているか、の違いかもしれません。西洋では、子供の淋しさより、まずは夫婦関係を大切にしているのです。東洋では、夫婦の営みより子供を淋しくさせないことを重要だと思っている、ということでしょう。
ちなみに、「親子一緒に寝ること」を、アメリカ人が受け入れ始めていると書きましたが、「家の中で靴を脱ぐ」という習慣を受け入れている西洋人も増えてきました。
じつは、日本だけではなく、韓国、インドネシア、マレーシアなども家の中では靴を脱ぎます。西洋社会でも、「なるほど。どう考えても、この方が圧倒的に清潔だよな。寝室まで靴を履いて入るってどうなのよ」と思い始めたアメリカ人やヨーロッパ人が増えてきているのです。もともと、フィンランドなど北欧では、靴を脱ぐ人たちが多いようです。
アジアを知った西洋人が、靴を脱ぐ清潔さと快適さに気づくのです。友人が遊びに来た時に、親しい相手だと「悪いけど、靴、脱いでくれない?」と頼みます。
その時、日本人が明治時代に発明した「スリッパ」を代わりに差し出す西洋人もいます。スリッパは、靴を履いたまま日本家屋に上がってくる西洋人に対して「靴の上からこれを履いてください」と日本人が開発したものなのです(ですから、英語のslipperと日本語のスリッパは違います。英語のタイプは日本で言うサンダルに近いものです)。
■「娘と一緒に風呂」問題では日本が孤立
「親子が一緒に寝るかどうか」に続いて、「父親が幼い娘と風呂に入るかどうか」で大激論が起こりました。
「川の字になって寝る」ということに関しては、アジア・アフリカの外国人が「私も日本人と同じだ」と反応しましたが、この問題に関しては日本が孤立しました。
スタジオの外国人が全員、強い拒否反応を示したのです。
フランス人女性は「フランスでは母親とはあるけれど、父親と娘が一緒に風呂に入るなんて絶対にないわ」と断言しました。アメリカ人女性は、「日本の文化としてはいいと思いますよ。でも、外国人としては絶対に受け入れられません。もし私が日本人男性と結婚しても、これだけは絶対に許さないわ」と答えました。
韓国人女性は「母親が公衆浴場に息子を連れていくことはあるけど、女の子が父親とお風呂に入るのは想像すらできません」。中国人女性もうなづきました。
外国人に「男の人は母親と、女性は父親といくつぐらいまで一緒に風呂に入っていたという記憶がありますか?」と質問しました。
「まったくない」と即答したのはアメリカ人女性とイタリア人女性。「父親の裸を見たことはないの」とさらにフランス人女性と中国人女性。
アメリカ人女性もオーストラリア人女性も韓国人女性も父親の裸は見たことがないし、見たくもない(!)と答えました。
メキシコ人男性もシンガポール人男性もイタリア人男性も、母親と入っていた記憶がないと言います。ただ、お風呂で体は洗ってくれた、その時は母親は服を着ていたと。
でも、「父と娘が一緒に風呂に入るのはスキンシップでいいもんじゃないの?」とあらためて訊くと、「赤ん坊の時ならまだしも、2歳になったらもうダメでしょう(フランス人女性は、2歳はもうオールドだと言いました。年を取っているというわけです)」と衝撃的な答えが返ってきました。
親子で一緒に川の字になって寝ることはアジア・アフリカでは普通なのに、3歳とか4歳ぐらいまで(多くの家庭は小学校に入る直前までぐらいでしょうか)父親が娘と、母親が息子と一緒に入浴する一般的な習慣はアフリカにもアジアにもありませんでした。
【*本記事は鴻上尚史『クール・ジャパン!?』「第八章 男と女、そして親と子」からの一部抜粋です】
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子供が傍に親の居ない寂しさより夫婦のエチイを優先、いやあ流石毛唐と呼ばれるだけある。
いや野性動物だって巣立ちまではキチンと面倒見まっせ~。動物に例えるのは失礼でしたな。
子供の頃からほったらかし、親の庇護が無くとも育たねばならない、生き抜く為に必死、
それで西洋人はあんなに我が強いんだな、納得。
え?そうじゃないって?、冗談に決まってまんがな。
がしかし夫婦の営みの邪魔ってw、だったら何の為の結合wなんだよと。
セックスありきで子孫の事は二の次かいw
まあ分からんでもないけどさあ、そうあからさまに言わんでも。
つうかさあ、イタ公よう、子供産まれたら1日足りとて我慢ならんのかい。
そんなに年がら年中チンチンマンマン繋がってないと、失礼スキンシップwしてないと不安なの?
やっぱ子供の頃のさみしさがトラウマってんじゃんw
それでもなお強情張る、まあお好きに。
日本でも第二子第三子がいる家もふつうにある。
第一子の後に何度か結合した証拠だわな。まあ性欲より子供欲しさの結合だろうけど。
だから外人にどうのこうのと言われるのは。
でもまあ
>なにを大切にしているか
あちらはあちらの流儀で上手くやってるようだし日本は日本のやり方でええんでは。
否定されているようではなさそうだから。