
今日は久々に映画鑑賞。
ディカプリオ念願の、イニャリトウ監督2年連続の、オスカー受賞で話題な作品です。
(画像は全てネットから拝借しております)
ネイティブアメリカンと移住者の闘いと言えば西部劇なのですが、本作は舞台がアメリカ北部(アラスカとか?)なのが珍しい。吹き付けるのは砂塵ではなく吹雪の西部劇で、その寒さが身に沁みることも有り、壮絶な復讐の物語になっていました。
ディカプリオ演じるグラスは優れた身体能力により狩猟チームのガイド役を担っており、ネイティブアメリカンとの闘いを切り抜け砦への帰還の先鋒を務めていたところ運悪く熊に襲われてしまう。

これ、まじで怖いです。猫がネズミをなぶり殺しにするような、逆らえない圧倒的な力の差を感じました。
その後、仲間の裏切り合い、復讐の鬼と化すグラス。
その結末は・・・、と言ったお話しでした。
印象として、ロケーションが素晴らしいです。

極寒の地で9か月にも及ぶ撮影、それも当初はカナダで始めたが暖冬で雪が溶けたため南米の極地に移って撮影を続行したそうです。
その撮影も自然光にこだわって照明は全く使わなかったとのこと。
そのせいか色味が淡白で、邦画のような趣を感じました。
BGMが坂本竜一なので、よけいにそう感じたこともあるでしょうか。
イニャリトウ監督の前作『バードマン』は落ちぶれた役者の再起をイメージ映像で繋げた物語でしたが、本作でも、それに似たイメージ映像が挿入されていました。

やや技巧に凝り過ぎたと思えるシーンも有りはしましたが、印象的でインパクトが感じられました。
見応えがあり、2時間半の長尺に飽きることはなかったです。
でも、それは自然の驚異に圧倒されたからで、そのために人のいやらしさへの訴えが薄くなっているような気がしました。
興味深くて面白かったけど感動する作品とは言えない、と言うのが正直な感想です。
技巧に凝りすぎてポイントが散漫となり、作品に込めるべき魂が薄くなったような気がします。
Posted at 2016/04/23 18:02:59 | |
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