流れ流れて その11 何でもありチュウカ,何でもやっチャイナ 1
流れ流れて その11 何でもありチュウカ,何でもやっチャイナ 2
流れ流れて その11 何でもありチュウカ,何でもやっチャイナ 3
流れ流れて その11 何でもありチュウカ,何でもやっチャイナ 4
流れ流れて その11 何でもありチュウカ,何でもやっチャイナ 5
流れ流れて その11 何でもありチュウカ,何でもやっチャイナ 6
以前、日本で見かけた光景。
終戦後の闇市の名残である、高架下にある、いささか寂れた商店街。そこに合板で囲っただけの粗末な、一人が入ればそれで一杯になる広さの交番があった。
その前に小さなプラスチック製のパトカーが止めてあった。
幼児が跨って足で蹴りながら進むやつで、いくら路地が狭いとはいえ、まさかこれでパトロールするわけはないだろうと思っていた。
近所の子供が常置場所にしているようだったが、なかなか洒落っ気のあるガキだと感心した覚えがある。
そんな忘れ去っていた昔の記憶を呼び起こしてくれる光景に、この国に来て出会った。
ご存じかと思うが「公安」と言えば、この国では一般の警察のことを指す。別に政治犯や諜報員を取り締まる秘密警察ではない。
夕暮れの町を、餌を求めて彷徨っていたところ、公安と書いた建物の横の駐車場に、規模を少し大きくした、ほぼ同じ光景に出くわしたことがある。
「えっ? ホント?」
最初に見たその時は我が目を疑った。そこにはオモチャのパトカーがいっぱい並んでいた。まるで遊園地だ。
丁度、たまプラーザ駅前で、ドラマの存在を知らずに「私鉄沿線97分署」の看板を掲げた建物に、偶然出くわした時と同じ感覚だ。
「近所の若者が洒落で置いているのか?」
とも思ったが、残念ながらこの国の若者達は、まだそこまでは砕けていない。
大都市の繁華街や、地方都市では結構このタイプのパトカーが重宝されている。
ただ、この微笑ましい姿に騙されて、いつも笑顔で寛大な振る舞いをしてくれると思ったら大間違いで、痛い目に遭う。取り締まりは容赦なく厳しい。
この国では夫婦以外の男女が、同室で宿泊するだけでも逮捕される。
一部の都市では解禁の流れがあり、また常時取り締まりではないものの、本来の法的にはNGだ。
つまり街角やカラオケで知り合った小姐(オネータン)と、意気投合し、民間外交と国際親善を深めるために、お持ち帰りすると、宴もたけなわ、「真っ最中」に
「動くな!」
「そのまま!」
と踏み込まれ、
証拠写真「旅の甘い思い出」をパチパチを撮ってくれる、特別サービスを受ける羽目になる。
何かの国際イベントや、中央省庁の幹部が来訪中には、とたんに規制と取り締まりが厳しくなり、一斉検挙とあいなる。
「あんなこといいな~♪ できたらいいな~♪」
と口ずさみ、スキップしながら訪れる、オネータンがいっぱいいるお店においてもしかり。
・・・で、これからが本題。
しょっぴかれるさいには、身に付けているのは、右手のと左手のが鎖で繋がった、鍵付きの金属ブレスレットのみ。
生まれたままの姿で、このパトカーに乗せられ、実質「市中引き回しの刑」に浴することになる。
勿論このタイプ以外にも、普通の乗用車でドア付のもあるにはある。
余談だが「武警」(武装警察: 国内治安)、「特警」(特別警察: 対テロ)というのもあり、車両では地雷対策までした機関銃やグレネード・ランチャー(手榴弾を発射する)付のもある。
なお、出国もしくは強制送還時に、パスポートにでっかい「淫」の文字を記した判子を押してくれる、ご褒美があると噂に聞くが、真偽のほどは不明だ。 確かめてくださる奇特な御仁の出現に期待したい。
誰に見られても恥ずかしくない、持ち物に絶大な自信のある方は、是非勇気溢れる先駆けとなって、貴重な人柱になってくださることを、切に願う次第である。
その折りには誇らしげな漢の勲章「淫」のスタンプの画像を、「うぷ」してくださると幸いだ。ダウンロードして額に入れ、家宝として大事に飾らせていただくつもりだ。
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Posted at
2012/09/01 16:56:34