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2012年09月10日 イイね!

シンプル・ソリューション

シンプル・ソリューション 「使い捨てライター」
マッチ、燃料補給可能なライター、それまで身近にあった発火器具を、短期間に殆ど全て駆逐してしまった、画期的な商品だと思う。
発売当初は企業努力による、国内生産としては驚異的な100円と安価で、寿命も数ヶ月。燃料や発火石の補給コストより安く、なくしても気にならない価格が大きな武器となり、従前のライターを一気に駆逐してしまった。

 それまでは「ダンヒル」「デュポン」「カルチェ」といったブランド物が良く見受けられたが、「100円ライター」の出現以後は、ブランド物を持ち歩くのは「ダサイ」「時代遅れ」「変態」とさえ言われかねない風潮すら確立した。

かくして、どこのお宅にも、そこらじゅうに使い捨てライターが転がり、金属部が錆びた古い物でも、親指で押しさえすれば「シュポッ!」と点く。ガスの持ちも長く、ガス切れ前に行方不明になるのが殆どだった。

これだけ普及すると、自然と子供達が触る機会も増える。そこで行政指導で安全対策した新型への転換が強制された。この不景気、値上げもできず、設備投資の負担や製造コストの増加は経営を直撃し、大半は壊滅するものと思われた。
・・・が、私の読みは甘かった。業界は販売量の増加でコスト負担を乗り切った。

例によって独断と偏見で誠に穿った見方だが、最近の使い捨てライターは極めて持ちが悪い。1ヶ月持たなく、酷いときにはお店では点火OKでも、翌日には使用不能になる。新品時の充填ガス量も減っているが、十分残っていてもバルブの故障か点火不能になる。まあ、「点かないライター」は究極の安全対策とも言えなくもないが・・・
かくして私の身の回りには、「使えないライター」が氾濫することになった。
アジア製に代わったためか、露骨なコストダウンも目立ち、充填可能かと思いきや、ダミーの注入バルブ、底にある火力調整ねじは、ただの木ネジでこれもダミーなんてのもある。アジアの市場にいっぱい並んでいる、中身空っぽのダミー携帯電話のノリだ。見栄で使い捨てライターを購入する人はいない。


 そこでガス切れになった古いタイプに、ガスを充填して再生しようと試行錯誤した。製造コストのうち、ガスの占める割合は0.数パーセント程度だろう。ガス切れだけで捨てるのには、元々抵抗を感じていた。

だが、やってみると極めて難しかった。ライターのバルブは、ノズルを引くと開く構造だが、これは充填するにはボンベの先を押しつけるのと矛盾する。とにかくガスが入らなく、大半は空中に漏れてしまう。
勿論やってはいけない事。よい子の皆様は絶対真似をしないでください。

 色々考えたがどうやら無理そう。諦めかけた時、ふと閃いた。
目的はガスを燃やすこと。ボンベにはガスがいっぱいあるが、ライターにはない。ライターは道具であり手段にすぎない。なら、いっそ清くいっぱいあるところに直接・・・

これは更にやってはいけない事。よい子の皆様は絶対真似をしないでください。


 私は問題を解決する時には、まず目的を単純化し、「絶対外せないもの」と「あれば良いもの」、つまり幹と枝葉に分ける。
資源、手段、品質、時間、コストのバランスを考え、実現策を練るが、「シンプル・ソリューション」・・・つまり単純な解決法が、往々にして最善であることが多い。

こう言えばいかにも聞こえが良いが、本当は生来の無精と、我が身のアホさゆえ、数バイトの超揮発性メモリーを特徴とする、私のオツムでは、物事を難しく考えられないし憶えられない。生体防衛本能で、ややこしい事には拒絶反応を起こす。私には単純策しかないのだ。


 「シャンパン・タワー」、シャンパン・ツリーとも言うが、ご存知のようにグラスをピラミッド状に積み上げたものだ。超豪勢な結婚式やパーティー、昨今ではホスト・クラブでの散財勝負でご婦人方が火花を散らす催しだ。
頂上のグラスにシャンパンを惜しげもなく注ぐ。したたり落ちる流れで、順次下段のグラスが満たされ、最後的には底辺のグラスもシャンパンで満たされるというものだ。

 ホスト・クラブでのお祭り騒ぎで収まっていれば、害はないが、転じて記号化され、政府の雇用対策や景気浮揚策でも多用されている。社会の頂点と騙される称される、公共投資、特別会計、都銀、経団連幹部企業に巨額を投入すれば、やがては最下層である庶民まで潤い、メデタシメデタシ、万事丸く収まるという「金科玉条」だ。

 しかし「シンプル・ソリューション」を「金玉極上」と自負する私にとっては、酷くまだるっこしい。第一に最下段が満ちるまでに時間が掛かりすぎる。もし途中で「溢れさすのは絶対ヤダ」と溜め込まれたら、下まで届かない。中段にウワバミもどきのおっさんが群がって、全て飲み干されるかも知れない。漏れて行方不明になる量だって半端じゃない。

もっと酷いのになると、実は内輪だけでこぢんまりと固めた、別のシャンパン・タワーに注がれていたという錯誤狙いのもある。いつか来るものと、気長に待っていたら、宴会はとうの昔に終わっていたてなことになる。

底辺のを満たすのが最重要目的なら、当然一番下に直接注げば、確実速効なのは当たり前だろう。


 町中で、よたよたと力無く歩く、痩せこけた餓死寸前の、ご老人を見かけることがしばしある。シャッターの閉じた店先に、生死不明の状態で横たわっていらっしゃることもある。
妄想を常々の習わしとする私、「このままでは、あと何日持つか?」とつい想像してしまう。「苦しむ他人を見るぐらいなら、自分が苦しむほうがマシ」という気もある。

「おっちゃん。最近メシ食ってるか?」
「いや」
「これで食えや」
「えっ?」
「これも」
ついでにタバコの箱とライターも渡す。

私も紙一重どころか、原子1個レベルの超ハイテク・ナノ薄膜レベルの差異。「明日は」どころか、「現在進行形で我が身」であるという同士感もある。

この先当分稼ぎの保証がある時には、家にたどり着ける額を、財布に残して、あとは渡したこともある。本当は財布ごとが漢らしいのだが、所詮小物ゆえ、そこまでの男気を、持ち合わせないのが恥ずかしい。

「失礼かも」とか「このぐらいでは」という躊躇を促す理性の声もあるが、「今、あの人にとっては自分は神様になれるかも。神様は助けるのが商売」という、誠におこがましい自己陶酔の念に従っている。

もちろん焼け石に水であることは重々承知。偽善にすぎないこともだ。
幸い今まで怒った方は皆無だった。ボロボロ涙を流しながら、何度も「ありがとう。ありがとう」を連発し、私の姿が見えなくなるまで、手を合わせて拝んでくださった方もいらっしゃる。ただの通りすがりのエロジジイには勿体ないことだ。
ほんの一瞬ではあるが、正に私に神様を演じさせてくださった、ありがたいお方だ。


 ある夜中、枕元に小綺麗な白い衣を身に纏い、長い口髭をたくわえ、あご髭も胸元まで垂れた、光に満ちた爺様が現れる。

「お前が昼間に会ったのは、実はワシじゃ」
「何でも願いを叶えてやろう。遠慮なく申せ」

「まずは金髪のロシアン・ネータンと、ピンドン満たしたシャンパン風呂と、バケツ一杯の大粒イチゴ」
「ハリヤー・・・トヨタのじゃなくホーカー・シドレー製のな。空飛ぶやっちゃ。と、一生分のスペア・パーツと燃料」
「・・・ついでにF1も・・・、それからヨットもええな」
「グロックの9ミリ17連発・・・」

「帰って寝るわ。好きなだけ朝まで言うとれ」



「昼間にお前がくれてやったのは、どれじゃ?」

と、「1.薄いしわくちゃの札数枚」、「2.十文字の帯封付き札束」、「3.金の延べ棒ひと山」の3種を、目の前に並べられる。
「ハァハァ」と涎を流しながら、先読みをして知恵比べに悩む「決められない」私。

もし、正直に1.を選ぶと、
「正直なやつだ。その心がけを肝に銘じ、これからも精進するが良い」
「・・・で?」 (ポカン) 「それだけか?」 (顔を覗き込む)
「然り。舌を引き抜かれなかっただけ、ありがたいと思え」
「おまえ、それ、話しが、ゴッチャになっとるやんけ」「どこの生まれじゃ、お前」
「大きなつづらなら、やれんこともないが」
「妖怪や蜂や蛇なんぞはいらん」「何しに来たんじゃ、ワレ」
「さらばじゃ」 (煙が出始める)
「おぃっ! こらっ!」「ちょっと待ったれや」「置いてかんかぇ」「ジジイ!」「クソジジイ!」
になっても困る。


はたまた、ある日突然、運転手付きのロールス・ロイスが我が家の前に止まり、出てきた執事が
「実は昼間の老人は私の主でして、あれは道楽がてらの仮の姿。莫大な資産を有効に継承してくださる方を・・・」

「・・・やっぱり。そうか。そうちゃうかと思とったんや」
「身なりはアレやけど、気品は隠せんかった」
「ワシの目に狂いはなかったんや」
「さぁっさぁ。お上がり。散らかってんけど」
「昆布茶でも飲んでいき」

・・・との、私の晴れ姿をいつも想像し、その日が来ることを信じているが、神様も忙しいらしい。あいにく、まだお見えになっていない。

いずれにしても、困っている人に手を差し伸べるには、絶対直接に限る。自信を持って言える。


 掴みが滑ったところで、先ほど述べた「シャンパン・タワー」理論、なんと先の大震災での、復興予算の執行にも用いられている。今回程お役人の頭の良さと、潔いほどの図太い度胸に感心したことはない。

かねてから、ドサクサに紛れて、多かれ少なかれ、こうなるとは想像はしていたが、ここまで露骨にやるとは「想定外」だった。ただただ脱帽。
「風が吹けば桶屋が儲かる」を遙かに上回る「風が吹けば火星探検が成功する」に匹敵する超新理論を、「霞ヶ関文学」全開にして「ドヤ顔」で展開している。

全省庁に「ドンドン上げてこい。ケチるな」とハッパを掛けた、財務大臣のお子ちゃまぶり。予算編成能力皆無の内閣。恒久的増税に死力を尽くし、横流し用「打ち出の小槌ち」を霞ヶ関に献納した総理。内紛に明け暮れ、事業仕分けの後はホッタラカシの議員達にも責がある。
トンデモ補助金こそ「自粛」すべきで、むしろ愚策を糾弾すべき筈の経団連。「やっちゃいけない一線」を越えた、火事場泥棒、香典泥棒同様の企業、ジャーナリズムの本懐を死語にし、バラエティと仕込みが楽な政局紛争の報道に終始するメディア。

それに詐欺師にバラ色の未来を託し、選んでしまった側にも。

衆議院解散、参議院廃止、国会議事堂すら不要かも。テレビ会議みたくネット国会で十分だろう。霞ヶ関は勿論のこと、東大も分解して、全国の大学に分散吸収させるべきかと。根本的にエリート教育自体を作り替える必要がある。いや「エリート」という言葉も、葬り去る必要がある。
ポルポトの大悪政に習い、「霞ヶ関」ごと農村に移して「再教育」すら考えたくなる。

「選挙だけでは何も変わらぬ」
「この国はとっくにもう終わっている」
「67年前にやるべきだった、敗戦処理にそろそろ取りかからねば」

と思った次第である。


9月13日 木(水曜深夜) 0:25~  NHK総合で再放送があるので、ご興味のある方はどうぞ。

一つの報道を鵜呑みにせず、裏も取るべきなのだが、若干都合の悪い部分は省略されたきらいもあるが、番組内容の大筋・基本は間違っていない。欲を言えば国会中の増税法案決議前にして欲しかったが、勇気ある制作スタッフを賞賛し、エールを送りたい。

ただし血圧の高い方は、ご覧になるのを控えられたほうが良いかも知れない。

「NHKスペシャル 東日本大震災追跡 復興予算19兆円」


待ちきれない方は(無断リンク失礼します。リンク切れ御免)

Posted at 2012/09/11 07:41:30 | コメント(0) | 世の中いろいろ | 暮らし/家族
2006年11月07日 イイね!

すーぱーのーと その4

すーぱーのーと その4 1971年まで続いた,ドルと金との兌換を保証した,ブレトン・ウッズ体制の崩壊を最後に,通貨の価値を保証する,金本位制はとっくの昔に地球上から消滅している。

 ある国では,国債償還の資金を調達するために,新たに国債を発行し,それを中央銀行が増刷した札で直接引き受ける。
無茶苦茶な比喩をすれば,「タコが自分の足を囓りながらしのぎ,タコ焼きを作って売っている」みたいな。書いている私自身も,訳が分からなくなる。

もっと言えば,金融デリバティブやビット・マネーの氾濫で,各国政府の通貨供給量の実体を,数桁上回る通貨が流通していて,その総額は誰も知らない。これから見れば1万分の1の贋札が可愛く見える。
コンピュータ上のほんの数ビットをシフトさせるだけでも,錬金術が可能になる。

 お金ってつくづく不思議なものだと思う。それ自体に価値があるのではなく,価値がある筈だと思っている人がいるから,価値があるのだろう。企業の清算価値とはおよそ乖離した,一部の企業の株価に通じるものを感じる。

もちろん,断じて否定されるべき行為だが,この事件は,刷り物の紙切れを巡って,熾烈な争奪戦に明け暮れる人類に対して,ある意味,強烈なアンチテーゼを突きつけているような気がする。


 宇宙人が地球に飛来する時には,出発時に餞別を貰ったり,不測の事態に備え,ブーツの底にも忍ばせたりしているのかな?
はたまた,腹巻きに札束を忍ばせた隊長は,たまには隊員に太っ腹で振る舞っているのかな?

 当人達に会ったら是非,聞いてみたい。
Posted at 2006/11/07 01:47:08 | コメント(0) | 世の中いろいろ | その他
2006年11月06日 イイね!

すーぱーのーと その3

すーぱーのーと その3米当局の発表では5,000万ドル押収したが,依然2,200万ドルが流通という。世界における米ドルの流通総額7,600億ドルのうち、偽ドル札は1/1万に過ぎない,また米ドルの信頼性はいささかも揺るがないと強調しているそうだ。

 皮肉なことにある国では,それまでの高額取引における,実質的な決済通貨を,米ドルからユーロに急速にシフトしつつあるそうな。ヒントは真贋鑑定に最も長けた国。

 ただ私感ではここまで巨費を掛けて,忠実に再現しても,たかが7,200万ドルでは,割りに合わないと思う。
機材や資材を入手にあたって,営業値引きはおろか,希望小売価格ってな筈もなく,当然,ルートも複雑で思いっ切り,吹っ掛けられていることと思う。
 それも貴重な外貨での支払い。パチモンの米ドルで決済していたら,マンガにもなるが,相手もしたたか,世の中甘くはないだろう。もっとも,人件費がタダ同然は有利な条件とは言えるが。

 そこで損益分岐点を勘案すると,実際の供給量は・・・と穿った見方もしたくなる。私ならプロジェクト開始の時点で,損益分岐点を大幅に上回るビジネス・ケースを弾き出す。

ちなみに調査にあたった「当局」とは財務省秘密検察局で,通称「シークレットサービス」と米連邦準備制度理事会,通称「FRB」。発表の数字には政治的配慮もあり得るかも知れない。
 余談だが,最初は何故,実弾にすら生身で矢面に立つ,大統領の護衛官が調査にあたるのかと思ったが,色々な部署に「シークレットサービス」があるらしい。秘密ゆえ衆知ではないのだろう。


 機会があれば友人に確認したいと思っていることだが,ユーロ以前のフランスでの通貨事情。
一般人ですら贋札に遭遇するのは日常茶飯事。真面目に警察に届けても,「早く使っちゃえ」と言われる。銀行で降ろした中にすら混じっている。始末が悪いことに真札ですら,規格外のサイズや印刷が多く,鑑別も一筋縄にはゆかない。少なからずの贋札率を前提に,いわば純度91%てな具合で,金融経済が回っていた。

 これはこれで対策費用と経済効果を計りに掛けて,フランス式の合理的解決法として,何か納得できる。
バランス感覚と清濁合わせて・・・実際には「汚濁合わせて飲む」に近い・・・をモットーとする私には,好感すら持てる。
 その代り当時の仏当局は,紙幣更改のインターバルを短くし,偽造グループに対して「ザマァ見やがれ」と溜飲を下げる。そしてまた新たなゲームが始まる。

もし,これが本当だったとすれば,「所詮は紙切れ・・・」と通貨の本質を見極めている,大人の解決法だったのかも知れない。また通貨印刷当局の彫り師にとっても,よほど精神衛生上健全だったのかも知れない。

かの国の彫り師は,一生涯で真札の原板を彫る暁光にありつけるのはのは,一度あるかないかだそうだ。その日を夢見て,一生,毎日9時から5時まで,決して日の目を見ない,練習用図柄の原板を彫り続ける。一生涯身分が保証された公務員とは言え,賽の河原の石積みを思わせる。

私がもし彫り師なら,その技術を高く買ってくれ,殊勲をたてれば喜び組との酒池肉林も夢ではない大陸の新天地に・・・・てなことにもなりかねない。不謹慎で失礼。
Posted at 2006/11/06 16:17:37 | コメント(0) | 世の中いろいろ | その他
2006年11月05日 イイね!

すーぱーのーと その2

すーぱーのーと その2 俗称の「すーぱーのーと」が有名になったが,USの調査した機関では「C-14342」とコード・ネームを付けている。もちろん製造者が名付けたものではない。

一説では本物とパチ物と称される物を比較すると,
印刷機はスイス・ジオリ社製の超精密凹版で「インタグリオ」や「インテルリオカラー」とやらで同じ。番号はミーレゴス社製の番号印章加刷機でこれも同じ。マイクロ文字も再現。

インクも同じ。磁性インクも再現。中でも特に緑色,これは視角で色彩が変化するシフティング・カラーインクで,本舗向けに独占供給契約をしているインクだ。

紙も同じ。着色繊維混抄用紙を用い、すかし、セキュリティー・スレッドという漉き込んだ特別な繊維なども忠実に再現。

ちなみに円札では,その和紙が市中に全く出回っていなく,先ず最初にこれで躓く。黒透かしは例えそれがドラエモン模様であれ,紙を漉いただけでも,その時点で犯罪になる。

・・・となると,お叱り覚悟で極言すれば,ほぼ物理的には,「どっちも本物」となる。もちろん通貨発行は厳然たる管理の元,然るべき所のみが,その権利を有する。・・・は当たり前のことだが。

Posted at 2006/11/06 16:19:59 | コメント(0) | 世の中いろいろ | その他
2006年11月03日 イイね!

同志 その2 出ケツ大サービス

同志 その2 出ケツ大サービス海上から花火を見終わった後,帰路についた。
集結していた数十隻の船は四散して,それぞれの母港目指して航行している。
真っ暗な海上に小さな赤や緑の航海灯が揺れている。距離を置いて,前後に数隻の僚艇の航海灯が見える。

20人ほどの乗員はデッキの上から,夜景を楽しんでいた。
その時,右後方から大型艇が速度を上げて接近して来た。
当船とコースが同じなので,母港も同じ,サイズからして知り合いの船だろう。
30mほど右後方に付いたその船は,速度を緩めると,等距離を保って同航する。突然サーチライトがこちらの船に向けて照射された。知り合いに違いない。

右舷側を照射ビームが船首から船尾の間を左右し,ゆっくりと舐めるように照らす。満載したお嬢様方の品定めしているようだ。

こちらからは幻惑されて,相手の船の様子はまるで見えない。眩しい探照灯の光の塊が視認できるだけだ。
それにしても,しつこく照らしている。よほど気に入られたようだ。

私は船尾から振り向きざまに大声で叫んだ。

「どうだ,羨ましいだろ~~~!」

聞こえている筈だが,返答はない。浴衣姿を含め,お嬢満載で華やかなこちらに比べ,あちらは体育会系のノリの船なので,殆ど男ばかりの筈だ。

「そんなに欲しけりゃ,分けてやろうか~!」

まだ港までは距離がある。実際,洋上で食料や乗員が往き来することは,よくある。

相手の船は探照灯のビームを当てたまま,今度は左後方に移動した。そして今度は,左舷側に並んだお嬢様方をゆっくりと舐めるように照らし始めた。
普段からの遊び仲間とはゆえ,お嬢様方に対して,失礼になる。ちょっと,やりすぎだ。

「こっち側にも綺麗どころが並んでるだろ~~!」

相変わらず相手からは反応がない。

「そんなに羨ましいか~~!」

私は勝ち誇ったように叫んだ。

あちらがそこまで熱心なら,こっちもその熱意に応えなくてはならない。もっとサービスをと。
そこで更なる期待に応えるべく,突き出したおケツを,左舷側にずらりと並べて,披露しようかと画策した。スポット・ライトに浮かび上がる白い柔肌,それもオッサン達の。
その後に,回れ右すれば,ネルソン提督時代の木造砲艦よろしく,舷砲がずらりと並ぶことになる。
お嬢達を鑑賞した後の締めくくりとして,最高のデザートになる筈だ。実行する前に,そうこう思案を巡らしていると,探照灯が消えた。

相手船は速度を上げ,左舷側を追い越して行く。

月明りに船首の文字がうっすらと照らし出された。

「PCxxx」

そして灰色の船体に描かれた文字,

「海上保安庁」


取り締まりの一環として,搭乗人数を数えていたようだ。

「出ケツ大サービス」をやらなくて,良かった。



Posted at 2006/11/04 01:16:00 | コメント(0) | 世の中いろいろ | その他

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好奇心の塊で物事を知れば知るほど己のアホさを知る,通りすがりのオッサン。
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