
★★★ 注意!! ★★★
次に相当する方は読むのをご遠慮ください
食事中 潔癖性 心臓が弱い 夢にうなされる トラウマ持ち 牛乳飲みながら
これから書くことは,今思い出しても心臓がバクバクし,ハア ハア ハアと息が荒くなる。
ある日,私は真新しいビル内にいた。
デザインと建築に費用を掛けたとても綺麗なビルで,隅々まで掃除が行き届いている。そこの,男性トイレに入った。
薄いベージュ色の大理石の壁面が洒落ている。トイレですら清潔感に溢れる。
個室が二つ有り,一つは和式,もう一つは洋式だ。
洋式に入り,扉を閉めロックする。
「・・・・・」
便器の奥底には,先客の置き土産があった。
「ん~~も~~ 全く。自分のぐらい,ちゃんと・・・」
レバーを押し下げる。
かなり強力な水流だ。綺麗に洗い流してくれる筈・・・
「ん? 何か違う。いつもと」
水位が徐々に上がって来る。
「そこまで! そこまで!」
祈る気持ちで念じる。
警戒水位を越しても,なおも増水し続ける。
「やばい!」
ついに固形分3.6%の液体が溢れ出し,白い便器の外側を濡らし始める。床に到達するまで,あと数分の一秒を切った。
私のCPUは緊急オーバー・クロック・モードでフル回転する。
条件1:扉はロックがかかっている。
条件2:内開で扉を避けるには,足元は便器に近づかざるを得ない。
条件3:2秒近くかかる。
結論:扉からの脱出は不可能
条件4:便器の上に立つことは出来ない。すでに溢れ出している。
結論:X軸,Y軸方向への脱出は不可能。残るはZ軸方向のみ。
決断した。
肩の少し上で,両手を大きく拡げ,左右の壁に両掌を強く押しつける。
両足も,大きく拡げ,左右の壁に強く押しつける。
「バタ・バタ・バタ・バタ」
左右に突っ張った両手足を,素早く小刻みに動かし,瞬間的に1.8m高の壁を登り切った。
気が付いた時には,仕切り壁上端の四隅に手足を置き,まるで蜘蛛が個室の枠に跨るかのような姿で,ゼイゼイと肩で息をしていた。
仕切り壁上端から白い天井までの,上下60cmほどの空間が,私の生存空間だった。
考え始めから行動終了まで,一秒ちょっと程度だろう。
下を見下ろすと,洪水は個室の床から外へと拡がり,黄河を為していた。
恐かった。
今思い出しても心臓がバクバクする。
Posted at 2006/11/10 20:50:48 | |
ぜろ ぜろ ひち 危機一発 | その他