
「こちら葛飾区亀有公園前派出所」という漫画がある。その中の主人公「両さん」と私とは,思考や行動パターンが似ていて,とても親近感を覚える。
その中の1コマ。両さんがアメリカから通販で,プラモデルの戦車を購入した。毎度のパターンで派出所内で組み立てるが,何とそのスケールは1/2。輸入品ではおなじみの精度が悪く,曲がった砲身を熱湯で修正したり,チリ合わせに苦労する。悪戦苦闘の末,やっと組み上げて電源を。
電源は大雑把なアメリカ製らしく,説明書を読むと,なんと120本という膨大な数の単3乾電池。それでモーターを回す電動戦車。
後半は出来上がった戦車に乗り,町内で大暴れというものだった。
私は以前から意外な動力で有人飛行をできたら,さぞかし楽しいだろうと妄想していたが,それを地でやったプロジェクトがある。
近所のスーパーでも買える,単3乾電池で電動プロペラを回し,有人飛行に成功した。テレビのコマーシャルでご存知の方もいるかと思う。
飛行時間59秒間、飛行距離391.4m、飛行高度6.11mの自力飛行の公式記録を樹立した。特筆は一切の人力に頼らず,単3電池160本のみの推進力で離陸した。
その後に本数を減らし,96本でも飛行時間39秒間、飛行距離269.3m、飛行高度1.42mに成功した。ただし,助走は人力に頼ったので公認記録にはならないが,とにかく飛んだ。
ちなみに,写っている電池ボックスは,私が長年探し求めた末に入手し,使っているのと同じ物。ICチップやCPUとかはうんざりする程種類があるが,意外と電池ボックスというプリミティブな部品に良い物が無い。脚光を浴びることがないからだろう。
いやはや,材料,構造設計,電池,モーターの進歩は凄い。特にラジコンの分野で凄まじい。
また馬鹿馬鹿しいことやエロいことに,最新の技術と膨大なエネルギーを注ぎ込むのが,一番楽しい。それが余裕というものだと思う。
馬鹿馬鹿しいことに真摯にチャレンジしたチームと,それを支えたスポンサーに拍手。
Posted at 2006/11/29 21:41:09 | |
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