
今ではもうないと思うが,昔はグライダーの発進にゴムを利用していたことがある。おもちゃではなく人間が乗るグライダーだ。
最初は「走れ」という合図で,20人程の人間がゴムの端を持って遠くの機体目がけて一斉に走る。ゴムを機体のフックに掛け,さらに大勢で主翼の前縁を押し,後方へ移動させる。
掛け声を掛けながら,相撲取りの押し出しよろしく,体を前のめりにして,地面を蹴り出す足裏に力を込める。ゴムの力との闘いだ。足裏が「ズズッ」と滑る頻度が増え,限界に近付く。
ふとその時,急に機体を押す力が軽くなる。
「???」
アトムが加勢した訳ではない。後ろを振り向くと,遠くの方から何やらモヤモヤした塊が急速に接近してくる。
「??? 何だろう?」
直後にその塊は,そこら中の人間を吹っ飛ばし,なぎ倒した。
機体を空中目がけて発射するゴムの威力は半端ではない。
発進にゴムの張力利用はあったが,プロペラがゴム動力の有人飛行機は,まだ聞いたことがない。
ゴムが切れた時や,張力で機体が折れた時のことを想像すると,半端でない強烈なことが起こりそうだ。
できれば200/1のスケールで模型そのままのデザインがいい。
Posted at 2006/12/05 06:55:30 | |
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