
Ketten Krad (ケッテン クラート)
第二次大戦中のドイツ軍の悪路用汎用車両。
現代のナンバーが付いていて,公道走行可で動体保存と思われる。
この公道走行の場合に前輪が威力を発揮する。
細い前輪が路面に埋もれない舗装路では,キャタピラの前部が地面より浮き,キャタピラの後部一部分のみが接地し,接地面積が最小となり走行抵抗を減少させる。その場合は前輪も操舵に貢献する。
逆に泥濘地や砂地では,前輪が路面に埋もれ,キャタピラ全体が接地し,接地面積が大幅に増加する。その場合には前輪は無価値となり,旋回は左右キャタピラの回転速度差で行う。
ある意味,非常に合理的な設計で,前輪の細さが,接地面積を自動制御する重要な設計ファクターとなる。
以前からコイツやハーフ・トラックを含め,前輪の存在意義が全く理解できなかったが,仕組みを知るとその単純狡猾さに感心した。
そこで気の早い御仁は,
「現在のレジャー・ビーグルとしても理想的」
と早合点しがちだが,いかんせん走行ノイズが凄まじくうるさい。ギヤやキャタピラの音が。
愛嬌満点で非常に可愛く,ファンも多い。
「一家に一台どうですか? そこのダンナ」
Posted at 2009/03/11 05:08:50 | |
おか | その他