トレジャーハンター その2 初めてのお使い 1/7
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訂正とお詫び。
以前,「はやぶさ」に装着された金属球を発射する機構について,対戦車兵器の「自己鍛造弾」方式かもと記しましたが,一般的なピストル方式と判明しました。ここに訂正と共にお詫び申し上げます。
構造的には初期のピストルと同様な構造で,短いパイプ状の銃身,球状の弾丸,火薬から構成されている。違いは電気式発火。
「金属球は秒速300m」とのことで時速に換算すると1,080kmになる。マッハ0.9・・・音速の9割で,ほぼピストルの弾と同等の速度。
岩を砕きはじき飛ばす球の直径は10ミリぐらいで,殺傷力は十分にある。
あくまでも「弾丸」を発射する「銃」や「ガン」ではなく,「金属球」を飛ばす「火工品」・・・花火・・・なので誤解して欲しくないようだ。国会答弁でよく耳にする「ご理解いただきたい」のパターンだろう。
銃になると銃刀法の扱いになってしまい,厄介なことになると思われる。
もし一般大衆が同じ物を作れば即刻お縄頂戴だろう。
何だか,
「我が国には特車は存在するが戦車は存在しない」
「護衛艦は存在するが駆逐艦は存在しない」
と似ているような気がする。
はやぶさは,予備を含め3丁の銃・・・もとい火工品を装備していたが,残念ながら1丁も発射されなかった。
原因はイトカワへの1度目の着陸後,地球からはやぶさのソフトウェアを入れ替えた際に,誤って発射拒否の安全モードにしてしまったことによる。
幸いイトカワ表面に積もった塵を持ち帰れただけでも救いだった。
面白いのは地球に帰還したカブセル内の塵を,多くの日数を掛けて細心の注意で,取り出し作業は完了したが,最後にカプセルを裏返して,叩いたところ同量に近い塵をおまけとして回収できた。
分析費用は11億だがローテクの技術も馬鹿にできない。
はやぶさの開発・運用費の210億も考えると,1叩きが数十億の価値がありそうだ。
褒めるべきか苦笑いすべきか悩むところだが,
「史上最高価値のシバキ」
だったと思う。
Posted at 2011/06/19 23:24:45 | |
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