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2007年10月08日 イイね!

運試し その1 甘いかすいか 7

運試し その1 甘いかすいか 7 「スイカ2号」がめでたく収穫の時を迎えた。

スイカのその後だが,8月22日に受精した「スイカ1号」は,ゴルフ・ボール大で成長が止まり朽ち果てた。
同じ月の31日に受精した「スイカ2号」は,私の人生を象徴するかのように,しぶとく辛うじて生き残っていた。本来なら8月末期頃には,苗の全体が枯れ果てる。

 先日,鳥除けの金網をはずし,床ずれ防止みたく,寝返りを打たせてやろうと,実を持ち上げて裏側を見ると,

「何じゃ! こりゃ~!」

なんと,いつの間にか緑色のクニョクニョと動く虫が付いていた。恐らく蝶の幼虫だろう。本当はあと2週間ほど育てたかったが,そこで諦めて収穫した。

残念ながら頭を突っ込んで,実の中から丸かじりをする夢は果たせなかったが,店では絶対買えないものができた。ヨメハンにも分けてやったが,一囓りするなり

「ギャハハ」

と,二人で思わず笑ってしまった。ちゃんと熟した「甘い」スイカの味がした。料亭での懐石料理の,付け合わせなんかにすれば,可愛くて洒落ていそうだ。

 余談だがスイカ外皮の模様は,鳥が空から発見しやすいように独特の縞模様になっているとの説もある。
一応来年に夢を繋いでくれる,いっちょまえに,通常の大きさの種も取れた。発芽には困難が予想されるが,トライだけはしてみるつもりだ。

 何だか教訓じみていて,私のがらには合わないが「欲を出さずにささやかな幸せに感謝しよう」と教えてくれたような気がする。




Posted at 2007/10/08 22:03:54 | コメント(0) | 運試し | その他
2007年10月01日 イイね!

うそつき

うそつき普段,私は殆ど乗らない車のエンジンの掛かりが,心なしか悪くなった。そこでそろそろ換え時のバッテリーを交換した。ついでに何気なくエンジン・ルームを見回すと,

「ゲゲーッ。こんな所が!」

日頃,劣化に注意している,ラジエターのアッパー・ホースは,まだまだ大丈夫なので,気を許していたのだが,些細なホースに亀裂が入り,僅かに蒸気が噴き出していた。注意しないと見落とすレベルだ。
ヘッドとサーモスタット・ハウジングを結ぶ,長さ10cm程のごく短いホースだ。
意外な盲点で,本来ならフランジ接続にすべき箇所で,エンジン設計終了後に,「あっ! 忘れていた」と,まるで後から付け足したかのようなホースだ。理解に苦しむ。

 早速,近くの販社にパーツを買いに行った。

「これって,まさかウォーター・ポンプを外して交換じゃないでしょうね? それならポンプ周りのシールも欲しいけど」

「大丈夫です。これだけも良く出ますから」

毎度おなじみのパーツ窓口の担当さん。

「手でホースを摘んで確認した感じでは,金属パイプ間が狭そうな感じだったけど,ホースを突っ込むクリアランスは本当にありますか?」

「大丈夫です」

後日の日曜日に早速カッターと最小限の工具を携え,

「10分もあれば楽勝・・・」

と,ばかりに鼻歌交じりに交換に着手。本当のところは,ここ最近,クソ暑い中,滝のように汗を流して,「アチチ!」と火傷を繰り返しながら,厭という程,別の「空冷たー坊」を弄っていたので,もう車弄りは当分したくなかった。

クランプを緩めてずらし,
「男は度胸。女は愛嬌。坊主は説教~~♪」
と,潔くカッターでホースをズバッと縦に切開した瞬間,

「やられた!」

パイプ間のクリアランスは,僅か3ミリ程度。ホースの肉厚分もない。

「どいつが設計したんじゃ~あっ!」

と,独り毒づくが後の祭り。確かに設計したのはドイツだが,洒落を言って喜んでいる場合ではない。
パイプを切断するとクランプを掛ける幅がなくなる。また徐々に切断して,クリアランスを試行錯誤で,拡げていっても,最後に「やっぱり無理だった・・・」となれば,ヘッド交換になってしまう。それに切断面のスウェージング(径を絞り込む)もできない。おまけに両端は異径なので長い汎用ホースも使えない。・・・と完全に行き詰まった。

 これは重整備になる。工具の揃った別の車庫へ移動させるにも,エンジンがこのままでは回せない。傾斜の都合で手押しでの移動はとても無理。

サーモスタットが閉じていることに,一縷の望みをかけ始動するが,案の定,予想を裏切らず盛大な噴水状態となり,即座に断念。

・・・万事窮す。

 結局は頭を捻り,粘着材なしの幅広のプラスチック・テープをグルグル巻いて,クランプで締め上げ,即席ホースを形成した。これとて周囲とのクリアランスが狭小で,張力を掛けながら巻くのに苦労した。

「当分このままにしておこうか?」

意外と出来が良く,そう思ったが,私以外が運転するが主なので,さすがにそうもできない。「ガラス・テープとエポキシで特製パイプを」とも考えたが,後で後悔よりも正攻法でと,工具の揃った車庫へと移動させた。

 余談だが,インドとかから輸入した,古いBMWやロイヤル・エンフィールド,BSA等の二輪車は,クランク・ケースやオイル・ラインの割れを,包帯とアスファルトで固めて,誤魔化していることが,しばしあった。
まさか,かの国では「生き物同様に,愛情を掛けているので,怪我には包帯」という伝統があるとも思えない。百歩譲っても行為自体は褒められないが,いざという時のサバイバル・テクニックとしては,学ぶところが多い。先進国ではとても考えつかない,とんでもない裏技だ。


・・・斯くして,悪戦苦闘が始まる。

ウォーター・ポンプを外すには,隣のベルト・タイトナーを外さなければならない。そしてタイトナーのベース金具も邪魔になるので,その金具が共締めしてあるパワステ・ポンプも外さなければならない。
・・・そしてそれらを外すには事前に,ファン,シュラウド,インジェクション周りも外して,オイル・ラインも・・・クソーッ,ISVバルブも邪魔だ,それを外すには高圧コードのダクトが邪魔している,バキューム・ラインも・・・さらに続くが以下省略

・・・と,目の前に見えている,何の変哲もないチョー短いたった1本のゴム・ホースのために,ドミノ倒し的に,おびただしい箇所をばらすはめになった。
まるでたった一発の銃弾がきっかけで,世界が戦火に巻き込まれ2千万人以上の犠牲者を出した第一次世界大戦みたいな,波及効果と,とばっちりだ。

ボルトやナットも鏡を使って緩める箇所が多く,工具も入りにくく,ストロークも殆ど取れない。エキステンションやボール・ジョイントを駆使したり,1個のナットに同サイズのスパナを,何種類も掛け替えながら,少しづつ回してバラし,組み上げた。

 これらの手間を考えると,ついでに此奴ら含め補機類も全交換したかったところだが,パーツ代だけでも夫婦でヨーロッパ旅行に匹敵しそうで,悲しいかな,私の甲斐性ではそうもできない。
些細なホース1本のために,虚しい闘いをしてしまった。なんだか生意気な小娘一人のために,周りのオッサン達がさんざん振り回されたかのような心境だ。

「ホース単品も,よく出ますよ」

・・・これは,ウォーター・ポンプ交換したさいに,

「後でこいつがパンクしたら,とんでもない作業になる」

と実態に気が付き,あわてて予防措置として,これを購入に走る修理業者さんが,きっと多いに違いない。

パーツ窓口担当氏はベテランで知識豊富で,いつも快く親切に教えてくれ,お世話になっているので心苦しいが,敢えて言わせてもらえば

「うそつき!」

まあ,誰もあんな設計だとは思わんな。
Posted at 2007/10/02 00:22:25 | コメント(1) | おか | クルマ
2007年09月30日 イイね!

不思議

不思議電源周波数を教えてくださったこと以外に,私の身の回りでしばし起きる,どうしても解せない不思議現象の一つに,数字と時刻に関するものがある。

これは強いてこじつければ,私が持つ体内時計に関することである。今もそのせいで書いているのだが,夜中にふと目が覚めても時計なしでおおよその時刻が分かる。なお覚醒中も然り。

 ボクサーに1ラウンドのシャドー・ボクシングをお願いすると,ピタリと三分で止める。まず0.1秒の誤差も出ない。
レーサーが目を瞑り,サーキットの一周をイメージ・トレーニングすると,ラップ・タイムの精度は1/100秒レベルとなる。ラップのみでなくシフト,ブレーキ,ハンドルの切り始めのタイミングも,実走行とピタリと一致する。
精度はいささか落ちるが,私もそれに近い真似事はできる。

 意外と体内時計というものは,狭いエリアに適用するなら,高い精度が期待できる。卑近な例では時短に敏感なエロオヤジがそこかしこに。


 そして,私には自分でも全く説明できないが,もっともっと不思議なことがある。それは「ぞろ目」に対する鋭敏な感覚だ。
今回も夜中に夢のワンシーンの終了を踏ん切りに,幕間にふと目が覚めた。何気なく気になり枕元のノート・パソコンを「おい起きろ!」とばかりに開いて「眠り」から醒まさせた。やがて真っ暗な部屋に浮かび上がる画面の隅から,何かが訴えて来る視線を感じて,そちらに目をやると・・・

「4:44」

普段の生活でもしばし起こる。時計が訴えて来るのだ。
何気なく視線に近い物を感じ,ふとそちらに目をやると

「11:11」「22:22」・・・

てな具合で四桁のぞろ目が圧倒的に多い。「12:12」のような変則技の時もある。

「時計の表示が視野の片隅を占め,潜在意識が常時数字を読んでおり,ぞろ目の映像パターンの刺激がトリガーとなり,顕在化して時計を見る」

とも考えた。脳生理学者ならきっとこう述べて

「分かったかね。素人諸君」

と畳み込むことだろう。
だが,背後や全くの視野外で,それでは説明の付かない位置に,時計があるケースも多い。

極めつけは,ある日,車を運転中のこと。
走行中に例の如く何かの訴えを感じてふと,道路脇のビルの一階を見ると,歩行者向けのさほど大きくない時計があった。位置的にも大きさ的にもドライバー向けではない。その電光表示板は

「11:11」

「あっ,またか・・・」

ちなみにそこを通る頻度はまれで,時計の場所すら普段は覚えていない。
さほど気にせず,そのまま遠方へドライブ。ほぼ走り詰めで帰って来ると,同じ場所でまた同じ感覚。
走行中にちらりと目を移すと・・・

「そこには驚愕の事実が!!!」

次回へ続く・・・




ではなくて,

「22:22」

さすがに,これには考え込んでしまった。
私は時刻が常時気になり,時計を確認するタイプでもない。むしろ時間には,うるさいほうではなく,日本ももう少しラテンやアラブ寄りの習慣になれば,住みやすくなるのでは?とすら思っている。

いい加減,アバウトを良しとする性格に似合わず,私の体内時計はアナログではなく,デジタル方式のようだ。肝臓のサボりで増えた,頭の中のアンモニア分子の回転数を数えて,分周(割り算)し,ゲート神経回路でデジタル的に計時しているのかも知れない。


 周囲の素人目には行き当たりばったりの,ちゃらんぽらんに見える私の人生も,もしかしたら,「秒刻みの厳格なタイム・テーブルが記載された,緻密な脚本」に従っているのかも知れない。

今からその厳密なスケジュールに従い,11:11まで朝寝を敢行することにした。


PS.
結局眠ることはなかったが,先ほども例の予感。ふと見たら「11:11」だった。う~~ん。不思議だ。 at 11:13 Sep 30

PS2.
昨夜と同様にまた夢の幕間に目が覚めた。何となくブログのコメントが気になって,枕元のパソコンを開く。時刻を見たら
「2:46」
「・・・ん? 新技か? ま,単なる偶然。気にしない」
しばらくして,例の不思議な感覚。ふと見たら
「3:21」
だった。
「どないなっとんじゃあ~~~!!!」
この追記を書き終えて時刻を入れようとしたら
「3:33」!
・・・気持ち悪・・・
近々G1でゾロ目や等差数列の,3連単大穴でも出るのかな?
at 3:33 Oct 1


PS3.
ついさっきまでフルスクリーンで映画を見ていたら,何故だか急に他のことを思い立ち中断したくなり,Windowsの画面に戻したら,時刻表示は正に
「22:22」
ドンピシャ。ちなみに映画鑑賞中には,時計は表示されていない。この記事を書いてからというもの,激しさが増している・・・
早く次のネタを書いて,この呪縛から逃れた方が良さそうだ。
at 22:29 Oct 1


PS4.
今朝メールチェックしようとパソコン開けたら「5:43」。起床後それまで時計は見ていない。あまり書くと引かれるから,やめようと思っていたが,さきほど行方不明だった旅行用目覚まし時計を,偶然発見。蓋を開いたら「4:44」どんぴしゃ。そこまでやられたら書かずでは申し訳ない気がする。
at 16:50 Oct 5



PS5.
いくら何でも今夜は起こらないだろうと思っていたら,「22:22」
ブログを投稿し終わって,ふと何時かなと見た時のことだ。
at 22:26 Oct 8
Posted at 2007/09/30 04:52:29 | コメント(1) | 小ネタ | その他
2007年09月26日 イイね!

困った時のハマグリ エピローグ

困った時のハマグリ エピローグ当初の予想に反して,オークションは予想外の盛況だった。
終了と同時に凄まじい勢いで連絡をくださり,翌日には殆どの方が休日にも拘わらず入金済み。
複数の出品をを落札してくださった方も多く,連絡と名寄せと集計にも苦労する始末だった。管理システムの構築を少し考えた程であった。
実の所を言うと,現在ある所と連携して,ネット販売の事業を画策中でもある。図らずもマジで管理システムの重要性を痛感させられた。

 素早いご連絡には,こちらも素早い発送で応えなくてはならない。細分化すれば1,000点近い商品の1点たりとてミスは許されない。
何とかオークション終了翌日夕には発送を終えた。

暫く出品していない間に,ネット・オークションのシステムは変っており,落札者との連絡はWEB上でやり取りするようになっていた。
そうしたやりとりの中で,摩訶不思議なことがあった。相手方の返事に

「何のためだか判りませんが,当地域では電源周波数は50ヘルツです」

全く持って怪奇現象だ。どう考えても出品物は電気とは無縁。それに名乗るまでもなく,こちらの名前をご存じだった。昨今のご時勢もあり,最初は私の成りすましが,連絡でもしたかと不安になり,相手確認を慎重にした程だ。

「まあ,相手方の古いメール文の使い回しで,文章の消し忘れだろう。名前は以前に別IDで取引があったとか・・・」

と引っ掛かりながらも,梱包作業を急いだ。

「それにしても不思議だ・・・」

そして,梱包もひと段落した時に,ふと思いつくことがあった。
ネットにアクセスして私の登録情報を,子細に渡ってチェックする。

「ビンゴ!! こいつだ!」

何と,ずっと昔に設定した落札者への自動メール送信文が残っていた。それは電源周波数の設定を要する電気製品を出品したさいに,書いたものだった。
その後の出品物は今回以外にも一点あり,それも電気とは,全く持って無縁なのものであったが,間抜けにも,自動的に電源周波数を問うメールを,送り続けていたことになる。相手様はさぞかし奇妙に感じられたことであろう。
例えるなら,草加せんべいや利尻昆布の通販で,発送に先立ち電源周波数を問うようなものだ。

 それに真面目に答えてくださった,そのご好意が,私の笑いのツボに嵌ってしまった。独りだけの部屋で,しばらく笑いが止まらない不気味な光景が続く。私にとっては今回のオークションでの最大の収穫だ。
一通り気が済むまで独りで笑い転げ,深呼吸をして呼吸を整え,台所へと向かった。
流し台の前に立ち,鉄の意志で能面の表情を作り,気を消してコーヒーを粛々と入れる。

「何!? どうしたの!?」

私の背中から鋭い声がした。

「何が? コーヒーを入れているだけだけど・・・」

「何か隠しているでしょう! 何企んでるの! 肩が笑ってる!!」

細かく振動する深呼吸を見破られた。ごく些細な挙動不審も,鋭く見抜かれることが多い。

「何でもない。くだらないことだ。聞くだけ無駄な・・・」

「いいから仰い! 聞かないと気持ち悪いから」

「聞いたら怒るからヤダ・・・」

「言って!」

私は渋々事の次第を,できるかぎり平静を装い,それでも少し声を震わせながら白状した。

「馬鹿馬鹿しい! くだらない! 何がそんなに可笑しいの! ケッ!!」

予想通りの反応で,即座に四連射を浴びた。私が小ネタに嵌るの自体が理解できず,腹立たしく許せないようだ。

「メダカの釣り針のような,微々たる小ネタで笑えるほうが,人生を得している」

と思うのは私だけなのか?
別に五寸釘でなくても,ツボさえ外さなければ,眼球手術用の針でさえも,私を笑い殺すには必要十分な威力を持っている。

 今後,私の出品物は何であれ全て,落札者様に電源周波数を伺うのを,アイデンティティーを維持する一環として,伝統にしようかと思っている。





Posted at 2007/09/27 06:21:42 | コメント(1) | 困った時のハマグリ | パソコン/インターネット
2007年09月17日 イイね!

困った時のハマグリ その5

困った時のハマグリ その5 現代のコンピュータやソフトウェアはブラック・ボックスの集まりで構成されている。そしてそれらがバランスより,むしろ綱渡り的な連携で,辛うじて何とか動いている。

それに比べ,私が製品開発を手がけたていた宮仕えだった頃は,今から考えればとても恵まれた環境だったと思う。
当時は至極当たり前のことと,気にも止めなかったが,構成要素は勿論のこと,開発ツールでさえほぼ自前ないしは,コントロールの効く他社製品で全てを賄えた。そうした大きな理由は,多少遠回りでもブラック・ボックスを皆無にするためだ。
開発途上で何らかの障害が発生し壁にぶち当たった時にも,ブラック・ボックスさえなければ,ほぼ確実に原因が究明でき,全て対策を講じられる。逆にその辺りの詰めが甘く,希望的観測のもと,出たとこ勝負で見切り発車をしたプロジェクトは,ほんの些細などうしても越えられない壁に阻まれ,お蔵入りになったものも,周りでは少なからずあった。

チップ・セットを含むハードの内部設計図や回路図やタイミング・チャート,全てのソース・コードすら手元に,もしくは直ぐに入手できる環境で,何と言ってもそれらの開発者に,海外であれ直接コンタクトが取れ,それが原因なら回避ないしは改修等の手も出せた。

それができない今と現代では,システムというものは酷くもどかしい。個々の構成要素も,使いやすさや信頼性の確保はなおざりに,カタログ・スペック競争に明け暮れ完成を待たずに,次期バージョンへと突進し続けている気がする。


 以前,昔在籍していた所が,ある運動会の管理システムを担うことになった。時期的にあいにく私は関与していないが,当時ある程度の内情は聞き及んでいた。

そのプロジェクトの特徴は,利益はないが面子が掛かっており,万一失敗すれば汚名返上のチャンスは,毎年開催しない都合上,数年先となり,しかも次回も担えさせて貰える保証は全くない。
つまり「失敗は絶対に許されない」プロジェクトで,納期絶対厳守で,稼働中も絶対に間違いやダウンは許されないシステムであった。

開発にさいして,その時のスローガンは「Williamの助けを一切借りない」・・・じゃなくて・・・「ブラック・ボックスの一切の排除」だった。ほぼ全ての構成要素を自前の製品で賄い,スローガンが功を奏してか,無事成功裏にその運動会は終わった。

裏話をすれば記憶では小さなライブラリー(DLL)の1個だけが,特許か著作権か納期の都合でWilliam'sだったと思う。また稼働中に小さなトラブルはあったが,即座に内部コードを手直しし,事なきを得た。間接的とは言え,かつて私がプロトタイプの開発に関与した製品も,大々的に使われていて嬉しかった。


 閉会式から暫く経ったある日,今は全く誰もいない運動会の数キロにおよぶコースを独占し,当日の最速タイムでゴール・ゲートをくぐった。ゼイゼイと肩を上下させ,息を吐きながら振り返ると,ダイヤモンドダストの向こうに,撤収を待つ電光掲示板がそびえ立ち,脳内には歓声が響き渡っていた。

感無量


註:最速タイムとは言っても,たった一人だから当たり前
Posted at 2007/09/26 07:53:48 | コメント(0) | 困った時のハマグリ | パソコン/インターネット

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好奇心の塊で物事を知れば知るほど己のアホさを知る,通りすがりのオッサン。
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