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2006年12月18日 イイね!

誰じゃあ~! こんな所に! 前編

誰じゃあ~! こんな所に! 前編 朝になって前夜の雨も上がった。四方八方から霧笛が聞こえて来る。航行する船は多く,潮流も速いことで有名な海峡。晴れていても神経を磨り減らす所で,しかも視界は最悪。
 乗り組んでいた5人全員で,一晩中五感を研ぎ澄まして,衝突を避けながら航行していた。マストにはアルミ製金属板がステルス機とは逆の思想で,デザインした「レーダー・リフレクター」が上げられている。
 帆走しているので,優先権はこちらにあるが,ぶつかればひとたまりもない小舟,相手は衝突にすら気付かず走り去るだろう。撃沈された後で,あの世でいくら相手の非を訴えた所で,何の意味もない。

最も緊張を強いられる夜間航行は,何とか乗り切った。もう日の出の時刻は過ぎている。太陽こそ見えないが,辺りは薄明るい。全ての空間に綿菓子を詰め込まれたような感じで,霧が濃い。

 船の舳先に立ち,聞こえてくる霧笛と,船舶用ディーゼル・エンジンの,地鳴りに似た音の方角と距離の変化のみを頼りに,周囲の船の位置とコースを脳内で組み立て,後方のコックピット目がけて,怒鳴りながら,コースを細かく指示する。
10m程離れたコックピットの操縦者すら,ミルク色に遮られて見えない。声は霧によってはさほど遮られない筈だが,人間心理として自然と大きくなる。

会話が途切れ,「ジャバジャバジャバ」という,船首が波を切る微かな音のみの静寂が訪れると,「あいつら本当に,この船に乗っているのか?」と疑心暗鬼になる。こんな時にはレーダーが欲しくなる。

 私の生まれ持った「パッシブ・ソナー」によると,前方数百メートル以内には何もいない。航路を示すブイもこの先には無い筈だ。しばらく直進できる。
 少し,緊張の糸を緩めた。

とその時,とんでもないものが霧の中から忽然と現れた。巨大な塀が立ちはだかっている。見上げてもそびえ立つ塀は天まで届いている。左右も延々と続いていて,その端なんて全く見えない。

「誰じゃ!! こんな海のど真ん中に,こんな物,おっ建てた奴は!!!」

映画「トゥルーマン・ショー」でジム・キャリーが航海の末,ドーム先端に到達した時と,状況は全く同じだ。

「まさか,地球の端に辿り着いたか!?」

私は口をポカンと開けて見上げるだけだった。人間,全く予想しなかった出来事に突然遭遇すると思考停止する。
Posted at 2006/12/18 22:04:00 | コメント(0) | うみ | その他
2006年12月15日 イイね!

史上最強の生物 その1

史上最強の生物 その1「史上最強の生物」を敵には回したくないので,多くは語りたくないが,ある日,私は幹線道路で信号待ちをしていた。私が跨る2輪車は車列の先頭である。
あいにく渋滞がひどく,信号の先も車で塞がっている。

赤信号に変わる直前に,私の前の車は強引に交差点に突っ込んで行った。その前から何かと「どかんかえ,貧乏人」タイプの他の車を蹴散らしながらの運転で,車自体の作りは高級で褒められるが,運転マナーは決して褒められたものではなかった。

案の定,交差点を塞ぐ形になった。

「どうせ前が詰まっているのに・・・」

私はフルフェースのヘルメットの中で呟いた。
と,突然その車は全く後ろも振り返らずにバックし始めた。そこそこのスピードだ。ホーンを鳴らす暇もない。

当然,私の前で止まるものと思っていたが,そのまま「コツン」と私の2輪車にぶつかった。
左のドアが開き,ドライバーが降りて来た。車の後方に回り込み,リア・バンパーをチェックしている。へこんでいないのを確かめると,

「大丈夫」

と,独りでこちらにも聞こえる声を発しながら頷いた。
そして,満足したかのように,そのままEクラスのV8モデルの運転席まで戻ろうとした。
被害者であるこちらの方は,終始一貫して全く見ない。「意地でも見てやるものか」という強い意志が感じられた。

 ご存知のように2輪車のフロント・フォークは,路面からの衝撃には比較的強いが,前からの衝撃には非常に弱い。また自転車のように,跨ったまま簡単にバックなんてできない。

私は揉め事が大の苦手で,一言謝意を表してくれたら,うるさく言うつもりは全く無かったが,さすがにこれには「カチン」と来た。しかもフロント・フォークは貴重な「パイオリ」製だ。「パイオツ」の親戚のような語感も気に入っている。

「あのう,そこのご婦人様,ちょっとお待ちください」
「突然バックなさってぶつかられて,こちらの被害を先にご確認されるのが,人の道ではございませんでしょうか?」
「せめて一言,謝られても罰は当たらないと存じますが」
「立派なお車に乗られて,たいそうご身分の高いお方とはお見受け致しましたが,私は貴方様の下人ではございません」

私はそのご婦人に,そのような意味の問いかけを,そのままでは堅苦し過ぎるので,少し崩して掛けた。ついでに私の気持ちも少し込めて。

「おい,待ったれや,オバハン」・・・と。

結局一言も,そのご婦人は謝意を表することはなく,信号が変わると何事も無かったかのように,相変わらず元気溌剌な運転で走り去った。

「史上最強の生物」は間違いを起こすことは,絶対にあり得ない。彼女達の尺度に照らし合わせれば,全ての行いは正しいのだ。
どんな場合であれ「私はちっとも悪くない!」の強固な信念は,微塵たりとも揺るぐことはない。

どんなに可憐な乙女であれ,時期が熟せば「史上最強の生物」に生まれ変われる。蛹が蝶になって大空を自由に羽ばたくように。そして誰も止められない。
Posted at 2006/12/15 00:42:50 | コメント(0) | 徘徊オヤジ | その他
2006年12月05日 イイね!

ゴム その2 有人飛行

ゴム その2 有人飛行今ではもうないと思うが,昔はグライダーの発進にゴムを利用していたことがある。おもちゃではなく人間が乗るグライダーだ。
最初は「走れ」という合図で,20人程の人間がゴムの端を持って遠くの機体目がけて一斉に走る。ゴムを機体のフックに掛け,さらに大勢で主翼の前縁を押し,後方へ移動させる。

掛け声を掛けながら,相撲取りの押し出しよろしく,体を前のめりにして,地面を蹴り出す足裏に力を込める。ゴムの力との闘いだ。足裏が「ズズッ」と滑る頻度が増え,限界に近付く。

ふとその時,急に機体を押す力が軽くなる。
「???」

アトムが加勢した訳ではない。後ろを振り向くと,遠くの方から何やらモヤモヤした塊が急速に接近してくる。
「??? 何だろう?」

直後にその塊は,そこら中の人間を吹っ飛ばし,なぎ倒した。
機体を空中目がけて発射するゴムの威力は半端ではない。


 発進にゴムの張力利用はあったが,プロペラがゴム動力の有人飛行機は,まだ聞いたことがない。
ゴムが切れた時や,張力で機体が折れた時のことを想像すると,半端でない強烈なことが起こりそうだ。
できれば200/1のスケールで模型そのままのデザインがいい。
Posted at 2006/12/05 06:55:30 | コメント(0) | そら | その他
2006年12月02日 イイね!

ゴム その1

ゴム その1いつのことだったろうか? 最後にゴム動力飛行機を作ったのは。

もう20年以上も前になる。当時としても珍しく,レトロの範疇に入る「ゴム動力飛行機」を息子が買って来た。よく見つけて来たものだと感心した。おもちゃ屋や模型店ではミニ4駆,ファミコンの全盛時代。見向きをする子供はいない。

私の子供時代を思い出しながら,息子と一緒に組み立てた。
出来上がった機体を持って,すぐ側のグランドに行く。
何故か今まで捨て切れなかった,黄色のゴム巻器と共に。私が小学校2年生の時に,お小遣いを貯めて奮発して買ったものだ。

軽く滑空させてバランスの微調整をする。変な癖もなく良い具合だ。

私がプロペラを押さえ,息子が長く延ばしたゴムを巻き始める。
小さな手で,ゴム巻器のハンドルを「ジャージャー」という軽やかな音を立てながら回す。途中で数回休んではまた回す。ゴムの小さな瘤ができ,やがてその瘤が集まって更に大きな瘤となる。瘤の成長に反比例してゴムが短くなる。
自分が子供時代に使っていた玩具そのものを,今,目の前で息子が使っている。感慨も一入だ。

フルに巻けた。

息子が左手でプロペラを,右手で木製の角棒の胴体を持ち,火山灰質で黒めの地面に機体を置く。

両手を離すと,「ブーン」と小さな風切り音を立てて,青色をしたプラスチック製のプロペラが,勢いよく回り出す。2m程滑走すると離陸した。勢いよく上昇し,直線飛行でグングン高度を稼いで行く。

「いい調子だ」

更に上昇を続け,周辺のマンションの上を飛び越えて行く。

「凄い」

顎を突き出して並んだ二人の視界から,点になって消えた。

初飛行 = ラスト・フライト
うまく作りすぎた。

少年の頃に比べても,今でさえ私の心は,ただの一点すらも汚れていないようだ。
Posted at 2006/12/02 13:03:57 | コメント(1) | そら | その他
2006年12月01日 イイね!

モテ過ぎちゃって困るの~~♪ その4

モテ過ぎちゃって困るの~~♪ その4相変わらず毎日数十人以上のご婦人から,熱い誘いのメールが届いている。モテモテ振りにはいささかの陰りも見られない。
おかげさまでそのメール・ボックスは全く使い物にならない。

事務局からも毎日,「誰々さんに至急連絡してください。返事がなくて困ってらっしゃいます」とか「本日XX時までに限り特別キャンペーン」という親切メールも日に数通入っている。ちなみに毎日キャンペーンをやると「価格設定自体が形骸化で不適切」で独禁法に触れる。まぁ,立ち入り調査しようにも,表記の住所に行ったところで,空き地だったり,お婆さんの独居住まいだったりするかも知れない。


 お誘いメールには2枚まで写真が貼付可能だ。典型例では1枚目は顔のアップで明日からでもタレント活動できるレベル。アングルはもちろんのこと,ライティングも露光もプロはだしだ。そのままで雑誌の表紙を飾れそうなのも多い。一度で良いからこんなネーちゃんと・・・という気にさせてくれる。いずれもAA+以上の投資適格物件で,目移りして悩まされる。

2枚目は「初対面の相手にいいの?」と余計なお節介で心配したくなる画像だ。同一人物でも回を重ねる毎に過激度を増して「これでも我慢できる?」と直訴してくる。とてもご熱心で挑発的だ。


 そこで,ある共通現象を発見した。以前から感づいてはいたが,この度確信に至ったことがある。全身なり,顔と「エエッ!?」と思う部分が同時に写ったものは,不思議なことに1枚たりとてない。サンプリング数は優に500を越えるので,多変量解析に頼るまでもなく有意な現象だ。

これでは1枚目と2枚目のどっちが相手なのか判断がつかなく,戸惑ってしまう。
仮にめでたく待ち合わせ場所で「本当に来るのかな?」「猫さん,どんなお洋服かな?」とドキドキ・ワクワクしながら待っていても,「犬」さんが来たのでは,オッサンはとても困る。「猫」さんと「犬」さんに急用ができて,「カバ」さんが来たら,さらに困る。
ついでに言えば,万が一運良く「猫」さんに会えても,後ほど身内や後見人の凶暴な「虎」さんが,心配のあまりタイミング良く,お見えになったら,もっともっと困る。


画像の1人目と2人目は典型例。
模範例を3人目に提示したので,これから誘ってくださる方は宜しく。

できれば1枚目と同じお洋服が,2枚目にも写り込んでいれば文句なし。写っていても,たまたまの偶然が重なったのか,皆さん異なっている。
ただし相変わらずポイントがゼロなので,返事は一切差し上げられないので悪しからず。



叶うことなら,いつの日か登場者を全員集めて,「今だから明かせる」懇親会を持つのも一興だと思う。
すべての役者を揃え卓を囲んで
「あなたでしたか。やはり・・・」
「え~~本物だったんだ。行けば良かった!」
・・・とか種明かしなどを兼ねて。

意外と数人のおっさんだけの集まりになるような気が。はたまた,サイトの運営者とサシになるかも。

究極は卓を挟んだ「トイ面」に,座布団の上に鎮座した「サーバー機」が1台だけかも知れない。「R2D2」のように話しかければ,可愛い音で「ピロピロポー」とか反応してくれればいいが・・・無理だろな。
Posted at 2006/12/01 12:32:29 | コメント(0) | モテ過ぎちゃって困るの~~♪ | その他

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好奇心の塊で物事を知れば知るほど己のアホさを知る,通りすがりのオッサン。
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