今年からVW・Audi・MBなどの欧州車の価格改定(つまるところ値上げです(・_・;))が相次いでいます。MBは4月以降の登録分から価格アップのようですね。
私が購入注文したゴルフ7GTIも、商談自体は昨年12月より開始したものの、豊橋着船が1月の便となる船に積載された2015年モデル車両であったため、登録は最短でも1月末頃以降となり、残念ながら、本体価格のベースが値上げ後(GTIでは、消費税込の本体価格が77,000円アップしました)となってしまいました。
もちろん、値引き交渉次第では、値上げ分は実質的に相殺されることもありますが、やはり「物流コスト・資材価格の高騰」を理由とした値上げには、違和感を持ってしまいます。
ポルシェ911(997GT2)にお乗りになっている方が、同様のご意見をブログにアップしておりました。
https://minkara.carview.co.jp/userid/1408953/blog/34943053/
私は、仕事柄、外国為替や商品市場の動向に敏感にならざるを得ない職種についておりますので、昨年来、継続しているユーロ安や原油価格の暴落傾向を踏まえると、欧州自動車メーカー(実際の値付け決定は、VGJ等のインポーターが実施)の価格改定理由は必ずしも事実ではないと勘ぐってしまいます。
2012年末頃から、アベノミクス政策とやらで引き起こされた人為的な急激な円安や昨年4月の消費税増税が値上げの主因であることは明白ですが、それらの要因に価格改定が間に合わなかった。だから、足元では急激な原油安(これは物流コストの下落につながります)やユーロ安にも関わらず、帳尻合わせのため「資材価格と物流コスト」を値上げの理由にしているわけですよね。
かつて、Audiジャパンや日本MBの社長さん・幹部の方が、リーマンショック後の円高時に「欧州車の輸入契約は円建てで締結しており、ユーロ相場の上げ下げは基本的に価格改定に影響しない」と言われて、値下げをしませんでしたが、かなり苦しい言い訳のように聞こえました。たとえ円建てで輸入していても、為替リスクは輸出する欧州メーカーもしくは、日本のインポーターが負うわけですから、ユーロ相場が上がれば値上げ、ユーロ相場が下落すれば値下げを実施する(おそらく為替予約をしているので、数カ月のタイムラグがあるにしても)のが筋の通った顧客に対する価格設定なのですが、まあブランド価値の維持という別の大きな要素があるので、ユーロが下落してもおいそれと値下げはできないのでしょう。

欧州中央銀行であるECBが、このまま量的金融緩和を継続して、ユーロ相場の下落がさらに進んでも、日本国内にける欧州車の価格は値下げされることなく、逆にいろんな理由を付けてさらに上がってしまう(日銀のインフレ目標達成にはよいのでしょうが)のでしょうか!?今後のユーロ相場は要注目ですね。
Posted at 2015/01/25 19:32:37 | |
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