2020年03月21日
エヴォーラが廃止されてエスプリが復活になるのか
【復活へ 試作車スクープ】ロータス・エスプリ新型か プロトタイプ初撮影
デビューは2021年
英ロータスが、往年の人気スポーツカー「エスプリ」の精神を受け継ぐ新モデルを計画している。
V6エンジンを採用し、10万ポンド(1253万円)超えの価格帯になると予想される新型。AUTOCARのカメラマンが、テストする姿を初めて撮影することに成功した。
開発途中のプロトタイプを目撃したのは、ロータスの本部が存在するイギリス・ノーフォークのヘセル近郊。
エヴォ―ラのボディシェルをまとうカモフラージュを施しているものの、最新のシャシーに適応すべくワイドボディに変更されているのが分かる。
開発の初期段階にあることから、新モデルのスタイリングのヒントを得るのは難しい。おそらくは、昨年発表されたハイパーカー「エヴァイヤ」のデザイン言語を多く採り入れることになるだろう。
V6ハイブリッド採用か
予想されるパワートレインは、トヨタ製のV6ユニットに手を加えたもの。500psを超えるパワーを発揮するために、自社開発のハイブリッド・システムを搭載することになるだろう。
これにより、エヴォーラGT410の出力を上回ることになるが、エヴォーラの直接的な後継モデルに新型エスプリが位置付けられることはない見込みだ。
新型エスプリは2シーターのミドシップ・エンジン・レイアウトを採用すると思われ、エヴォーラに用意される2+2のパッケージとは異なるわけだ。
車体構造については、同社の押出成形アルミニウム・プラットフォームを使う最後のモデルとなる。新設計のアーキテクチャーは、ポルシェ718ボクスターのライバルとして登場する新型エランといったモデル達とともに登場するだろう。
現時点では、新モデルに「エスプリ」の名が使われるかどうか正確な情報はない。新たな車名になるかどうかも分からない。
【500psを超えるスポーツカー】ロータス「エスプリ」復活 V6ハイブリッド 2021年上半期発表 欧州
ロータス「エスプリ」
text:Lawrence Allan(ローレンス・アラン)
ロータスが、フェラーリに対抗する1000万円以下のスーパースポーツカーとして、ブランドの象徴的なモデル「エスプリ」を復活させる。
12年ぶりとなるロータスの量産モデルは、エヴァイヤ・ハイパーカーのデザインをベースとし、新しく開発されたV6パワートレイン・ハイブリッドを搭載する予定となっている。
2021年上半期に発表、翌月に発売が予定されているこのモデルは、ロータスブランドの名高いドライビングダイナミクスを保持しながら、既存のモデルよりも使いやすさと洗練性が高くなるそうだ。
このモデルが「エスプリ」の名を冠するかどうかについてはまだ不明だが、ロータスの既存のラインナップと、全く新しくなったアーキテクチャに基づく将来モデルとの間の、ギャップを埋める役割を果たすだろう。
25年前のエキシージおよびエリーゼと、12年前のエヴォーラのプラットフォームに代わる、新しいリベットボンデッドプラットフォームは、復活したエランや他の多くのセグメントのモデルに提供される。
「このクルマがあるからこそ、この新しいプラットフォームがあります」と、ロータスのCEOフィル・ポパムは語っている。
この2021年型モデルは、エヴォーラで採用されているアルミモノコック・プラットフォームの、最後の派生モデルとなる。
ただし、これはエヴォーラの直接の後継ではなく、まったく別のモデルとして、その上に位置づけされる。
パワートレインとスタイリング
AUTOCARは、この新しいモデルには、トヨタ製のV6エンジンが搭載されるとの情報を得ていたが、ロータスはそれを補完する新しいハイブリッドシステムを開発している。
ジーリーホールディングが所有する姉妹ブランド、ボルボからノウハウを得たと予想される。
以前、ポパムがすべての新しいロータスモデルを、何らかの形で電動化したいと話していたが、電動エヴァイヤからその計画は始まっている。
出力についての情報は明かされていないが、スーパーチャージャー付きのエヴォーラ・スポーツ410が、410psを出力することを考えると、新しいパワートレインは500psを大きく上回る可能性がある。
ロータスの創設者、コーリン・チャップマンの有名な「簡素化と軽量化」の精神に基づき、ハイブリッドテクノロジーの追加後も、乾燥重量を可能な限り軽くすることを目指している。
V6が、強制誘導と自然吸引のどちらを採用するかはまだ不明だ。
オリジナルのエスプリのスタイルの復活を望む人は多いかもしれないが、サイズダウンしたエヴァイヤのエクステリアを想わせる、モダンなデザインも期待されている。
エヴォーラと同様、ミッドエンジンレイアウトがその外観を決定するだろう。
控えめなデザインと「ドライバー重視のパッケージ」にもかかわらず、販売されているロータスモデルの中で、最も使いやすいものとなるだろう。
新しいモデルは2+2のシートレイアウトではなく、十分な収納を備え、広々とした2シートのキャビンとなる。
ジーリーホールディング傘下のメリット
ポパムが「非常に大きな機会」と表現する、ジーリーホールディング傘下入りにより、ロータスは5か年計画に多額の投資を行うことが可能となった。
大規模でリソースの豊富なこの中国企業は、新しい「デザイン、エンジニアリング、製造の機会」と十分な資金をもたらす。
ポパムは「数千、数億ではありません。数十億の規模の話をしています」と述べている。
長い間投入が検討されていたSUVを含む、モデルのラインナップ拡大計画に加え、ヘセル本社の拡張も順調に進んでいる。
ロータスの現在の年間販売台数は約1500台だが、拡張後の生産能力は約5000台に上るとされており、中国と北米の規制を満たすよう設計された新しいモデルが、その大きな比率を得るだろうと予想されている。
その昔エスプリは
【スーパーカー年代記 025】エスプリはジウジアーロのボディをまとった最後のチャップマン謹製ロータスだった
クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第25回は「ロータス エスプリ」だ。
ロータス エスプリ(1976-2004年)
前回紹介したヨーロッパの後継モデルとして、ロータス カーズが1975年に発表したのがエスプリだ。ロータスの流儀に則って車名は「E」で始まるが、フランス語の「Esprit(英語のSpirit)」に由来しているようだ。
1972年のジュネーブ モーターショーで、ジョルジェット・ジウジアーロが率いるイタルデザインが出品した「ブーメラン」というコンセプトカーを発表した。その前からロータスの総帥であるコーリン・チャップマンはジウジアーロにニューモデルのデザインを依頼しており、このブーメランをベースにエスプリは生まれた。そのため、ジウジアーロらしいウエッジシェイプのスタイリングが特徴となった。
シャシはヨーロッパと同様のバックボーンフレームで、リアのY字が広がった部分にエンジンとトランスミッションをミッドシップ搭載している。初代モデルのS1では、最高出力160ps/最大トルク19.4kgmを発生する2Lの直4 DOHC16バルブエンジンを搭載。組み合わされるトランスミッションは、シトロエンSM用の5速MTトランスアクスルを使用している。
1978年にはマイナーチェンジを受け、S2となる。機能面ではオーバーヒート対策のため冷却ファンが追加された。エクステリアではフロントスポイラーの装着やエアインテークの追加、サイドシルのブラックペイントなどが施され、エアコンやコノリーレザーのインテリアがオプション設定された。エンジンそのものは基本的に変わらなかった。
1980年のジュネーブ モーターショーでターボ エスプリが登場した。2.2Lの直4 DOHC16バルブエンジンにギャレット製T3ターボチャージャーを装着し、最高出力213ps/最大トルク27.6kgmを発生。いかにもスーパーカー的なスタイリングにふさわしいパワーを得て、名実ともにスーパーカーになったといえよう。
チャップマンは1982年に急逝したため、このエスプリが彼が手がけた最後のロータス車になる。また、1980年代以降のモデルでは、トヨタがロータス カーズにセリカXXのサスペンション開発を依頼した関係などもあり、トヨタ製のパーツもインテリアなどに採用されている。
その後もエスプリはボディデザインを変更したり、V8エンジンを搭載するなどの進化を続け、2004年に生産終了するまでに1万台以上が生産され、スーパーカーはもとより、普通のクルマとしてもきわめて息の長いモデルとなった。
ロータス エスプリ S1 主要諸元
●全長×全幅×全高:4190×1860×1110mm
●ホイールベース:2440mm
●重量:900kg
●エンジン種類:直4 DOHC
●排気量:1971cc
●最高出力:160ps/6200rpm
●最大トルク:19.4kgm/4900rpm
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●トランスミッション:5速MT
●タイヤサイズ:前195/70HR14、後205/70HR14
ロータス エスプリ ついに復活か…トヨタ製V6ハイブリッド搭載?プロトタイプを撮影
ロータスは名車『エスプリ』の後継モデルを開発していると見られている。この新型ライトウェイトスポーツのプロトタイプ車両を、スクープサイト「Spyder7」のカメラが初めて捉えた。
ロータスは、2010年のパリモーターショーにて、2013年にエスプリを復活させるとしてコンセプトモデルを発表したが、これが市販化することはなかった。そして2020年、いよいよ後継モデルの登場が濃厚となった。
初代『エスプリS1』は1976年に発売、イタルデザイン『マセラティ・ブーメラン』から意匠を継ぐエッジの効いたボディシルエットがインパクトを与え人気を博した。1978年には大幅改良を受けた「S2」が登場、1980年には「ターボ エスプリ」、1981年にはターボ エスプリのシャシーにノンターボの912型エンジンを搭載した「S3」が発売された。
その後は、1993年に「S4」、1996年に「V8」と進化を続けるも、「ファイナル・ラン・エディション」を最後に2004年に生産終了となっていた。
今回捉えた車両は、『エヴォーラ』のテストミュールだが、大幅にボディが拡大され、アルミニウムプラットフォームのテスト初期段階とみられる。ロータスは現在新しいプラットフォームを開発しており、このエスプリ後継モデルがアルミニウムアーキテクチャを使用する最後のロータスになると予想されている。
プロトタイプはテストミュールのため、新デザインのヒントはないが、EVハイパーカー『エヴァイア』にインスパイアされたデザインで、2シーターのミッドシップレイアウトが予想されている。
パワートレインは、トヨタ製3.5リットルV型6気筒+電気モーターのハイブリッドで、最高出力は『エヴォーラ410』の400psを超える500ps以上となるだろう。
そのワールドプレミアは最速で2020年内、遅れれば2021年となりそうだ。エスプリの車名は受け継がれるのか、期待は高まるばかりだ。
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Posted at
2020/03/21 08:39:20
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