ずっと興味があった秘密基地ことTech-Mの『ストレッチ』、お店のブログの過去の解説記事、いろいろな方のインプレッションは読んでいましたが、理論的、かつ技術的なユーザーの方のインプレッションを記載した記事は少なく、正直、『ほんまかいな~』って感じで信じ切るところまでいかず、長旅、かつそれなりの交通費となる大阪遠征を決断するには至りませんでした。
そんなとき同じAH3のユーザーで、足回りにかなりのこだわりの持っていらっしゃるfujimonさんが、詳細、かつ具体的にストレッチの内容、お店の状況、そして社長の人柄までブログに書いてくださっているではないか~!!
記事によるとTech-Mはとにかくセッティングに関する引き出しが多く、あらゆる方法で各ユーザーの好みに仕上げてくれるらしい。しかも社長は理論派とのこと、理屈っぽい私でも満足させてくれそう。
意を決し、遂にTech-Mへ電話を。奥様に変わり社長が直接電話に出てくださったのでこちらの状況を説明すると、
『SACHS RS-1ですか?大丈夫っす。安心してください、絶対良くなりますよ~』
びっくりしたのは電話口でもビルシュタインの良さ、普通につけると動き出しからなぜ固くなってしまうのか等々、説明し始めてくださる熱心さ(笑)
はたしてその言葉と熱意を信じ、今まで散々躊躇していた片道約500㎞の大阪行きがあっさり決定しました。
当日は朝の4時半に東京を出発し、新東名、伊勢湾岸道、名阪国道、西名阪道経由で順調に10時前に大阪到着。
補給を済まし10時半ちょっと過ぎにお店に着くと番頭さんが出迎えてくれました。
(社長はご家庭の事情でお休みとのことでした。ちょっと残念、、、)
挨拶後、早速番頭さんの問診スタート。
一番の不満は特に低速にて段差で揺すられること、それを避けるために減衰を上げると 突き上げること、あと高速の細かい不整でピッチングすること。
その後、それを確かめる為に番頭さんの運転で近場をドライブ。
番頭さんはハンドルからも繊細に状況を確かめている様子。
ピットに戻り車が持ち上げられ、いよいよ『ストレッチ』がスタートしました。
当日は平日、かつ社長が不在でお客さんは私一人のみだったこともあり、番頭さんも作業場でいろいろなお話をして下さいました。
車のことはもちろんのこと、学生時代のこと、ディーラー時代のこと。
(根掘り葉掘りと聞いてましたので、番頭さんの作業の邪魔だったかもしれません。スミマセンm(__)m)
因みにAH3に関する内容では、番頭さんの話しでは鼻先は6気筒で重い、後ろはバッテリーで重いと、とにかくセッティングが難しい車だとのこと。
なお、私のAH3はというとフロントのセッティングはまずまずであるものの、リアはそのままでは減衰が足らず、低速の揺すられ感より高速でちょっと怖くなりませんか?との分析。
確かに行きの東名では、路面の荒れたところで足が暴れてかなり不安定だった。でもそのことは伝えていなかったのに、短時間の試乗で見抜くとはすごいな~(-。-;
ストレッチは以上を考慮してリアを強めにするとのこと。まずはブッシュを緩めてストレスを抜いてから1Gの状態にし、そこからリアにオモリをのせ荷重をかけてからブッシュを締めこむ。
SACHS RS1はビルシュタインと同様、あまり車高を落とさない方が良いタイプだということで、今回もいじらず25㎜ダウンのまま。
そして待つこと約2時間半、いよいよ完成し番頭さんの運転で試乗に。
走り出してすぐに気付いたのは、店の裏手の神社の凸凹参道で揺すられ感が少なくなっていること。段差での突き上げも明らかに少ない。
一番ハッキリわかった違いは車高調で一番嫌いだったボトミング後の独特な跳ね上がりがほとんどない‼️
番頭さんによると車高調で車高を下げるとサスの位置が設計上のセンターから下がった位置、つまり伸び側の方がストロークが長い状態になってしまうため独特の跳ね上がりが起きやすくなるとのこと。
ストレッチでブッシュに伸びを抑制するモーメントを与えることにより、伸びと縮みが均等に近づき癖が小さくなるらしい。そうして伸び縮みが適正化されたサスは動き出しからスムーズになり癖がなくなるからノーマルっぽく感じるとのこと(番頭さんの表現は若干違かったかも知れませんが)。
なるほど〜
そして作業も完了し、最後は番頭さんと浦さんで丁寧に洗車までして下さいました。
ありがとうございました〜!!
帰りの西名阪道でまず感じたのは路面の不整でリアが予想に反し今までより大きく動くこと!
ストレッチで伸び側抑制が効いているはずではなかったっけ〜?
(後に社長にメールで報告すると、社長の推測ではストレッチによりストロークスピードが落ちて、今までの減衰強度では足りなくなったのではないのかと)
香芝サービスエリアに急遽ピットイン、F:9段戻し、R:11→10段戻しとリアを一段固く調整し、再出発をする。減衰を上げたことによりリアが安定し、かつ今までと異なり突き上げは増えない\(^o^)/
あとは路面に吸い付いた感覚で、気持ちよく一気に東京まで駆け抜けてしまいました。
ストレッチ後のSACHS RS1の改めての感想ですが、今まで悩んでいた細かいピッチングはほぼ気にならなくなりました。特に50㎞/h以上でのフラットさは今までとは雲泥の差で体に非常に楽です。
コーナーではロールしないわけではありませんが、ぐらっとは来ないので安心していられます。
助手席の家内の感覚が一番正直で、今まで寝たことがなかった首都高速でもすぐに寝てしまうこと(笑)。
とにかく純正っぽい自然なサスになったという印象で、車高調というのを忘れてしまいそうです。
今までで一番好きだったE90LCIの3Lの325Mspのやさしい乗り味に近くなり個人的には大満足の足になりました。
(ですが、ぬうわkm/hでも安定しきっているところは純正と大きく異なります)。
本格的にサーキットを走るような人には不向きかもしれませんが、街乗りや峠を速めのペースで走るような人にはぜひお勧めしたいサスと言えます。
一方で、今非常に気になっているのは、外してとってあるビルシュタインのB16です。
もともと高速でのフラットさは、完全にSACHSをしのぐ印象でしたので、ストレッチで突き上げがなくなったらよいサスペンションなんだろうな~
あと3年SACHS RS1に乗った後、SACHSをオーバーホールせずにビルシュタインをTech-Mに持ち込み、再挑戦してみようかと思っています。
最後になりますが、今回の大阪遠征は本当に大成功でした。
乗り味が最高になったAH3は、なんだか今までよりも愛着がものすごく湧き、これから数年間大切に乗って行けそうです。
きっかけをくださったT-fujimonさんにはこの場をお借りしてお礼申し上げます。
あと、Tech-Mについて!
車高調を既に導入した、もしくはしたいと思っているならば絶対に訪れる価値があるお店だと思います。
技術的にはとびぬけていますし、そして何より皆さんの人柄が最高ですよ!!
(おしまい)