去年訪れた
「熊野那智大社」に咲く
あじさいが見事だったので、
今年も行ってみることにします。
那智大社のある那智勝浦までの道順はこんなかんじです。
長らく、山ン中突っ走る中辺路コースが最短とされてきました。
それが、このたび紀勢道が延伸され田辺・白浜から周参見(すさみ)まで無料区間にて利用できるようになり、熊野路も海岸まわりもほとんど時間的に大差なくなりました。どっちを選んでもいいんです。
ちなみに中辺路は「なかへち」と読みます。和歌山ローカルの気象情報でアナウンサーが滑舌わるいと「中フェチ」にきこえ、おもわずテレビ画面にむかってエッとなります。それだけです。個人的に気になっていたので。冒頭からくだらない話ですみません。
今回は熊野路コースで。
みちみちあじさいを拾いながら。
熊野街道をひた走ります。
ときにはさびれた廃屋も。
中辺路を通ったら、ここに寄らねばなりません。
「野中の清水」です。
あいかわらず水量が豊富なこと。
湧き水のそばにホタルブクロが自生している。
ここからの眺望はこんなかんじ。けっこう標高があるのだ。写真の中央にちいさくみえるのが、今走ってきた国道311号線。
こんな高所ながらおどろくべきことに人家があり、バス停もある。バス停には木造りのベンチが置かれ、あじさいがきれいに色づいていた。
と、そこへ猫が横断。おおっ?
みんともさんがブログで、ネコに一本指をさしだすと寄ってくるというので真似してみたら、みごとに寄ってこない。むしろガチ警戒されてる始末。
猫にはわかるのかね。動物ギライのオーラが。
ところでみなさん、この前テレビでやってたプロカメラマン岩合光昭氏のねこの話みたひといますかね?あれけっこうおもしろくて、ついその気になってしまい、
(いつか猫撮ってみよう、ねこ)
とチャンスをうかがってたら、このタイミングです。ラッキーです。池田です。
ところが! 禍福はあざなえる縄のごとし。ラッキーあらば災厄も。このあとまさかのアクシデント発生!
山を下ってしばらく走り、分岐点で国道168号線を熊野川沿いに快走してると、とつぜん警備員が道端で赤い旗ふって前の車を停めた。
(工事か?)
電動ウインドウをスシャシャシャーとあけると、警備員が、
「土砂崩れで全面通行止めです!」
ウアアアーーッ!こんなことってあるの?
まちがいなく一昨日の大雨のせいだ。でもニュースでそんなこと言ってたっけ?
警備員が顔をのぞきこむようにして、
「どちらまで?」
ときくので、
「新宮市、新宮市!」
動揺のあまり二度いうと、警備員もつられて、
「迂回、迂回!」
と二度こたえて東の山を指差した。
笑ったのが、このやりとりの間、業を煮やした後方のワゴン車が追い越しざまに迂回路にむかって爆走したこと。
(道を知ってるひとなんだな)
それはそれで好都合、と思いついていくとすぐにハザードだして停車。どうやら私に先に行けというらしい。
(あんたわかってなかったのかよ!)
もちろん私もここから先ぜんぜん道がわからないんだニャ。
(もう、今回は中止にしようか)
なにげに三重県に入ってるし、まあGPSという魔法アイテムがあるから迷うこたーないと思うケド、見知らぬ山ン中走ってると、だんだんネガティブな気持ちになる。
するとそこへ、
「丸山千枚田 4km」
の標識がみえた。
アノ有名な棚田がここに?
どうする、いっちょいっとく?
旅はさいころの出目しだい。
行ける時に行っときまショ。
駐車場があるのがうれしい。
簡単に来れたようにみえますが、せまい道をグネグネ走ってここまでたどりついたんですよ。
『丸山千枚田~6月~』
ちなみに卒塔婆みたく立ってる木札は住所氏名がかいており、
ここに生産を委託したことをしめしている。
棚田は機械化せず人力で田仕事するから、さぞかしおいしいお米が獲れよう。
伊予・愛媛で鉄道風景写真撮ったときに出会った棚田マニアのおやっさんにしきりに棚田をすすめられたが、こんなふうに実現できようとは思わなかった。
さて、ここで気を取り直して、ここから予定通り本日の目標をめざしましょう。
新宮市をへて那智勝浦へ。すでにお昼まえ。先にお昼ごはんにします。
「なわ」
店名があまりにとりとめなさすぎ。
那智勝浦といえば「まぐろ」ですが、今回は気分を一新してエビフライでも。
こういう喫茶店でランチという習慣がふだんないもんで、みんカラで得た感覚かなあ。あるいは例のドラマの影響か。
かなりの人気店のようで、開店後すぐに入って15分後には12、3台とめられる駐車場が満杯になった。
おもむろにカメラをとりだします。
なにかと思えば、ここでいきなり
【そろカメ】のはじまりです。
じつはレンズを買いますた。
【NEW!】AF-S NIKKOR 35mm f/1.8G ED
単焦点レンズはすでに40mm
f/2.8をもってますが、じつはこういうことがありまして、先日星空を、天の川を撮りに行ったんです。
AF-S DX Micro NIKKOR 40mm f/2.8G
(5月27日 AM3:30 四季の郷公園にて)※左上に流れ星をとらえる。
はじめての撮影でうっすら天の川がうつった。
こうなると、天の川も撮れて「他に常用できるf値のひくいレンズ」がほしくなるというもの。
するとそこへ、「カメラのキタムラ」で「中古品(アウトレット)」という選択肢が、「天国の扉(ヘヴンズ・ドア)」の存在を知るにいたる。
安い。うなるほど買いやすい値段だ。DXフォーマット(APS-C用)で2万というのがある。取り寄せできないかと「岩出店」にじっさいに足を運ぶと、ショーケースに同レンズのフルサイズ用で4万のがあった。
速攻買ってしまいました。
やばいですわ。禁断の扉をあけてしまったようですわ。
(店側の許可を得て撮影してます)
・・・などと言ってるうちにきましたよ。
当店名物、
「エビフライ(アーモンド揚げ)※タルタル別添え」(1100円)
本来ならこれでご飯とお味噌汁の定食なのですが、あえて単品で。
あとカツカレーを。
こういうメインを続けざまに注文することを仮に、「イノカシラ・スペシャル」とでも呼んでおきましょうか。
「カツカレー」(700円)
カツが揚げたてサクサクなのでおいしい。
遠くに出掛けるとどうしてもカレーが食べたくなる。
とりあえず食っとけ。ここから大仕事だぞ。
大門坂駐車場。
ここで軽装に着替え、カメラなど装備をととのえ、
いざ、大門坂へ!
石碑がむだにデカイ。
鳥居が入り口だ。
ここにきてなお民家がある。
さあ、ここからが本番。
『熊野古道』
これを撮るのにゆうに30分を要した。参詣客が多かったためである。この日のために、満を持しての三脚の出番である。
で、ここまで持ってあがったのもすごい。だから三脚は軽さにこだわったんですよ!
というのはさておき、この熊野古道はぜひみなさまにも訪れて頂きたい。なんたって世界遺産です。悠久の歴史を超えた神秘を体感していただきたい。
・・・瞼(まぶた)をとじれば壷装束に身をつつんだいにしえの人々の姿が、
みえるかも。
さて、大門坂をのぼりきるといよいよ那智大社です。
沿道にあじさい。これがみたかった。
大社の入り口。
ここでレンズの交換をすべきですが、大汗かいてヘロヘロでその気力はございません。シグマの中望遠で乗り切ります。
色とりどりのあじさいが、
参詣客を手厚くもてなします。
おもしろいもので、ちいさいですがあじさい園が隣接してるんです。
こじんまりとしてるから、
いろいろ撮れておもしろい。
汗だくになって、夢中に撮りました。
参詣道にもどります。
本殿へ。
「熊野那智大社」
そこから三重の塔にむかって、
「那智の滝」は今回これだけ。
だってもう、ヘトヘトで。
このあと、バスで駐車場までもどり、海岸まわりで帰りました。
ま、こんなとこです。
あじさい尽くし、いかがでしたでしょうか。
棚田が予定外の収穫だったなー。
またお会いしましょう。
ありがとうございました。
Now!35,406km
走行距離 372km