bangdoll0819のブログ一覧

読書の冬（？）。


楽園　 戦略拠点32098 　長谷　敏司（著）


長谷敏司さんは２冊目。彼のデビュー作です。
角川スニーカー文庫ですが、SF小説です。

遠い未来。
地球を離れた人類が、２つの大きな勢力に分かれて戦争をしている世界が舞台です。
32098と名づけられた戦略拠点の惑星が舞台です。
地球型惑星で、大気、植生なども地球型に操作されている模様です。

そこで、２つの勢力の兵士、二人と、その惑星の住人の少女一人が織り成す物語。
敵対する兵士二人が、謎の少女と過ごすモラトリアム。
やがて、その惑星の謎、少女の謎が解き明かされて行き、
兵士二人がそれぞれの道を選ぶまでがストーリーの大きな流れです。

よく出来た作品で、読んで損は無いと思います。
ただ、絶版ですが。
kindle版は存在します。
（マイナーな作品が、kindle で読めるのはいいことだと思います。
ただ、私は紙派なのですが。）

お気に入り度　８点

彼のほかの作品も読みたいと思います。

読書の冬篭り。


アンと青春　　坂木　司（著）


同じ作者の『和菓子のアン』の続編です。
和菓子のアン、ものすごく和菓子が食べたくなる、秀作です。
＜これに影響されて『栗丸堂・・・』のシリーズを読み始めたくらいです。

主人公は、杏子（きょうこ）と言う名前ですが、デパ地下の和菓子屋で働いている事もあり、
「あんこ」ちゃん、「あん」ちゃんなどと呼ばれています。

少し太めですが、物語からは、愛嬌の有る、性格美人である事が伝わってきます。
と言うか、おそらく、自分の評価が低すぎると感じます。
そんな彼女とその職場で起こる、小さなミステリーと謎解きの物語。
読めば、和菓子を食べたくなる事請け合い。

お気に入り度　８点。

冬篭り、読書三昧。


からくさ図書館来客簿 第六集 ～冥官・小野篁と雪解けの歌～　　仲町　六絵（著）


終わっちゃったよお。
第六集にして、最終巻となりました。
少し寂しい。時子様。

さて、今回は、作者のルーツである『短歌』が多く登場している気がします。
最終巻だからでしょう、これまでの登場人物も多く登場しています。
彼、彼女らの力を借りて、時子様が『道なし』を送り出すお話が最終話です。

時子様に大抜擢の話が舞い込んだり、一年生冥官である時子が、
篁の心配をよそに暴走（一生懸命なだけです。）したり、篁が心配しすぎて
心労で倒れそうです。

二人の道行きにも結論が出ました。
いいラストだと思います。
天文学的な数字な気がしてしまいますが。

お気に入り度　９点。
たぶん、帰郷後に集めなおします。

冬は巣篭もり、読書日和。


二度めの夏、二度と会えない君 　　赤木　大空（著）


赤木さんの作品は、これまた初めて。
タイトルで読むことを決定。
時折、切ない気持ち、に浸りたい時が有るのですよ。

タイトルから切ないでしょう？
私適には、「知り合って２度目の夏。最後の夏。」と言う方向の解釈でしたが、
背表紙を読むとそうではなく、タイムリープ物らしい。

タイムリープ物は、綾崎さんの『時計塔』のシリーズで読んだ所だったので、
タイムリープの必然性とか、根拠とか、その辺が、、、まあ、SFじゃないからね。

戻ったのは篠原だけど、やり直したのは、燐、だった気がする。

お気に入り度　８点。（イラスト点を含む。）

冬も、読書。


僕は何度でも、きみに初めての恋をする。　　沖田　円（著）


著者の沖田さんの本は、これが始めて。彼自身の著作も、これが２冊目ぐらいかと思います。

事故による後遺症で、記憶が一日しか持たない『彼』と、『彼女』の物語。
もう、設定から切なさ爆発ですが、読むと、予想以上に切なさ大爆発。
ラスト、電車の中で読んでいて、「やばい」と本を閉じ、続きを読みいのを堪えて、
家に帰ってから読み直しました。

やられた。
この切なさは、、
何度でも、初めての恋をするのは、彼だけじゃないんですね。

沖田さんのデビュー作も読みたくなりました。

お気に入り度　８点。

このくらいサラリと読めるほうが好きかも。