今日こそ最後にしたいと思っています。
オクトです。
さて、ここまで一般的なEV車についてやe-tronの充電について、e-tronで起きたトラブルなどを共有してきました。
e-tronとは、EVとはなにか。① ではEVについての心得
e-tronとは、EVとはなにか。② ではe-tronについての心得
e-tronとは、EVとはなにか。③ では5週間入院の原因について
e-tronとは、EVとはなにか。④ ではEVに乗ると待ち受けていることについて
今回は入院後に発覚した『100%充電時の走行可能距離数の低下について』を共有します。
これって結構大事な情報です。
知っているのと知らないのとでは買った後に問題になります。
だから知っておいて損はありません。
EVの運用方法については、e-tronを買ったときの記事に書いたかもしれませんがおさらいしましょう。
私も購入するまで知りませんでしたが、基本的に電気自動車は100%に充電して使いません。
基本的に20~80%位までの間で運用するようにします。
100%にするのは遠くに行く時だけです。
往復で350km以上あるならば、どうせ移動先で充電するんだから100%にする必要はないんですけどね、、、。
e-tronに例えてお話しますが、日常の利用では最高で85%位までの充電で済ませます。
というか、急速充電では85%までしか充電することが出来ないのです。
100%にしたいのならば、そこから先は普通充電でゆっくりと時間をかけて充電するのです。
で、100%に充電出来ないのはなぜなのかというお話ですが、それはバッテリーを保護するためです。
電気自動車の充電には強力な電力を必要とするので、充電中はバッテリーがかなり高温になります。
何もしないでいるとバッテリーを痛めてしまうので、満充電に近づくにつれて緩やかに充電をするようにプログラムされています。

コレを見ると分かりますが、150kw近く出力する充電器を利用していたとしても、80%の充電量以降は出力が緩やかに抑えられています。
私は日常で100%に充電することはありませんでした。
先日の記事に写真で上げていますが、2020年11月に一度だけ100%にしています。
これは自分自身で初めて100%に充電した瞬間でした。(出張先のホテルにある普通充電を利用)
それ以外では、納車時に一回と、5週間入院した時の一回、あとは本国でもしかしたら100%にしているかもしれません。
ようするにまだ片手で数えられる位しか100%に充電したことが無いのです。
だからこそ、100%時の走行可能距離が400kmから360kmになっていたことに気付けていませんでしたし、納車約2ヶ月位の間に1割も走行可能距離が短くなっていたことにびっくりしました。
もうバッテリーがダメになってきたのか。。。とね。
で、この問題を理解、解決?するのには本当に時間がかかりました。
Dの担当は頑張ってくれていましたが、Audi Japanからは納得出来るような回答がなく、むしろ質問の意味が分かっていない。
という感じでした。
結局、返答に納得できなかったというか任せても埒が明かないので自分でも調べました。
上の写真も英語なので分かるかもしれませんが、日本には情報がありません。
だから海外のe-tronフォーラムを拝見して情報を集めました。
そしたらあっという間に結論がでましたよ。
それは冬だから。
簡単にいうとこれでしたね。
長くEVに乗られている方や、テスラに乗られている方なら当たり前のことかもしれません。
先程、充電するときの熱管理をお話しました。
温度的には逆ですが考え方は同じで、寒すぎるとバッテリーを保護するためにバッテリーの出力を他に回す(取っておく?)みたいなんですよね。
それの裏付けとして良い写真が撮れました。

これは今回の返却前日に満充電にしていただいた後の写真です。
満充電後に確認作業等をして頂いたので、実際に出発するときは96%ほどでした。
そしてこれが、その状態から約2時間30分ほど走行した時の写真です。

これは
・2時間24分(走行して)
・150.7km(走りました)
ということを表していて、左上に赤く表示されているのが『残走行可能距離』です。
・241km(走行できますよ)
これをですね、合計すると
・150.7+241=391.7km
ということになります。
出発時に表示されていた走行可能距離は『330km』ほどでしたので、それよりも多く走れそうな計算ですね。
まぁ、実際に0%まで走りきった訳ではないのでこれも計算における仮定の話になりますがね、、、。
ちなみに、公式では『満充電時の走行可能距離は405km』とされています。
スタート時が96%ほどだったので、100%に仮定すると
・1%=4km
・4x4=16km
・391.7+16=407.7km
ということになりますね。
これであれば公式値とほぼ同じ、何ならプラスされています。
これで少し安心出来ました。
別にバッテリーを痛めてしまった、何らかの理由でヘタってしまった訳ではないのだと。
念の為にこのあと急速充電を利用して83%まで充電をしてみました。

この写真では
・83%の充電で325km走行可能
を表しています。
出発時は96%で走行可能距離が330kmほどでした。
しかし今回は83%の充電で325kmも走行が出来てしまうと表示されています。
表現方法は色々とありそうですが、
バッテリーが温まったことで ”冷えたバッテリーを温めるために用意していた領域” が走行に利用できるバッテリーに変換されたということでしょうかね。
また仮定計算になりますが、このまま100%まで充電が終わっていたとするならば、
・1%=4km
・100%ー83%=17%
・17x4=68km
・325+68=393km
100%充電が出来ていたら393km走行可能と表示されていたはずです。
公式値では405kmですが、多少は問題無し。
このようにバッテリーの温度によって車のプログラム自体が色々な所に配分をしているのだと感じました。
ある意味では『安定していない。』と思う人もいるかも知れませんがね。
これを知らなければ『なんでなんで??』とずっと嘆いていたかもしれませんが、私はもう納得したのでいいのです。
結局長くなってしまいましたが、別にe-tronのバッテリーがおかしくなったわけでも無いし、システムの故障でもない。
単純に無知だっただけなのです。
やはりEVに乗るならば自分自身も勉強をする必要があると感じました。
長くなりましたが、EVについて少しでもご理解頂ければと思います。