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イイね!
2016年01月24日

2倍回せばいいじゃないか!

2倍回せばいいじゃないか! ホンダという会社、バイクは基本的に4ストロークエンジンです。

創業当初こそ、A型やカブ(スーパーカブではなくて)等、原動機付き自転車は2ストロークでした。

そこは、まだ会社の生産設備が揃っていない頃。

それ故、簡単な構造の方を選んでいました。

しかし、1951年のドリームE型の成功以降は、ほぼ4ストになります。


そうこうして、だいぶ時が流れ・・・。

1980年代の日本に巻き起こったバイクブーム!

1980年、ヤマハから渾身の思いで創られたモンスターが誕生します。



RZ250

パワーの出しやすい2ストですが、この頃はちょっと人気薄でした。

威勢よく出る白い排ガスとオイル、高めの排気音・・・

パワーは出るのですが、市場からはちょっと敬遠気味で。


そこで立ち上がったのが、2ストを得意とするヤマハ。

当時の市販レーサーTZをイメージさせるモデルを、公道に放ったのです。

そのネーミングからも、ヤマハの気概が伺えます。

「R」は先代RDから続くレーサーの意味。

そして「Z」は水冷を意味ものですが、きっと本当はこちらのことなんでしょう。

アルファベット最後の文字が意味するもの、それは・・・

究極の2ストローク

パワーはクラストップの35ps。

速くない訳がありません。


RZはデビュー直後から大反響!

一躍、大ヒットとなりました。
(私も買いました、中古ですが)




その頃、ホンダのバイクはこのCB250RS-Z。

当時はそれほど非力ではなかった26ps。

う〜ん、これではちょっと役不足ですねぇ。

RZになんとか一矢報いたいところです。

そこで、ホンダの選んだ道は・・・

さらなるパワーアップ、絶対4ストで!

同じ土俵の2ストで勝負する、という選択肢はない様です。

ただ、2ストと4ストには、決定的な構造の違いがあります。

それは、爆発の回数。

2ストは、クランク1回転で1回爆発します。

対して、4ストは2回転で1回爆発。

つまり、同じ回転数であれば、4ストは2ストの半分の回数しか爆発していないのです。

排気量が同じならば、1回の爆発で得られるパワーも、ほぼ同じ。

どっちが速いの? 

聞くまでもありません。


そこでホンダが選んだのは・・・

エンジン回転数を2倍にすればいいじゃないか!

いや、まぁ、そういうことなんです、理論的には。

でも、そんなもの普通は出来ません。

でも、そこはホンダです。

1960年代のレースシーンで、やったことあるんです。

例えば、これ。



RC149

125cc、5気筒で、34ps/20,500rpmです。


高回転化させるには、ピストンを軽くすることが必要です。

多気筒化すれば、ピストンが小さくなるので、軽量化出来ます。

但しエンジンの内部抵抗も増えてしまうので、その損失も無視出来ません。

それでも、ブン回せばいいんだろ? という声が聞こえそうな2万回転オーバーのエンジンでした。

その代償で低速トルクは皆無で、それを9速ミッションで補っていました。

あと、こんなのもあります。



RC166

250cc、6気筒で、60ps/18,000rpmです。

とうとう出ました、6気筒。

私、以前RC174(300cc、6気筒)の走行を見たことがあります。

等間隔爆発の並列エンジン。

当時は集合マフラーの概念がなく、6本のメガホンマフラー(消音してないから、ただのエキパイ?)。

不思議な共鳴音を奏でていて、4ローターに匹敵するほどの感動でした。

もう一つ、1980年代からは、これ。



NR500

時代的にも、まさにこれがGP参戦していた時です。

きっとホンダ以外ではやらないであろう、伝説のエンジン搭載車です。



オーバルピストン、V4 32バルブ

当初は、ホンダ伝家の宝刀、V型8気筒を想定していました。

ですが、1960年代に起こったホンダマルチシリンダーの脅威から、レギュレーションで上限4気筒とされてしまいました。

ならば、V8のうち2気筒づつをくっつけてしまえ、と誕生したのが、このピストンです。

打倒RZは、このイメージで行こう!と相成りました。



そして完成したのが、このエンジン。

空冷から水冷へ。

単気筒が、V型2気筒へ。

OHCがDOHCに。

今までに過程から比べると、進化と言うよりは革新。

26ps/8,500rpmから、一気に35ps/11,000rpmへ。

RZの35ps/8,000rpmに、馬力で並びました。
(回転数は2倍ではありませんが)

そのピストンスピードは、当時のホンダF1のV6ターボと同等だったそうです。

しかし「RZキラー」と呼ばれていたVTですが、4スト故にフラットトルクで乗りやすいと評価されまして。

その為、ユーザーの裾野が広がり、RZを凌ぐ大ヒットとなりました。


ここまで力説していながら、私、VT250Fに乗ったことがありません。

文中にもある様に、RZを買ってしまいました。

パワーバンドに入ってから炸裂する加速に、やられてしまいまして。

でも高回転エンジンも体感すべきであろうと、CBR250Fourは買いましたよ。


この頃はまだ「独創のホンダ」が色濃く残ってましたねぇ。

10年くらい前だったでしょうか。

ホンダがハイブリッドに、大きく蛇を変えようとしていた頃。

ホンダの設計さんとお話しする中で、この言葉を聞いて驚きました。

内燃機は、まだ死んでいない。

トヨタの影響もあり、車の行く末はハイブリッドからのEV。

既に100年の歴史を超える内燃機での燃費向上は、乾いた雑巾を絞る様だと。

あれから、10年・・・。

ガソリン直噴化、アトキンソンサイクル、ディーゼルエンジンと。

本当に内燃機だけでも燃費が大きく向上しました。

そして最近では、ダウンサイジングターボ。

ハイブリッド一辺倒からの脱却を図られている様に見えます。

私は、そんなホンダの動向に期待しています。

だって、ホンダは世界一のエンジン屋なんだろ?
ブログ一覧 | ホンダ | 日記
Posted at 2016/01/24 09:25:22

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この記事へのコメント

2016年1月24日 15:23
私は天邪鬼なのでRZ350に乗ってました。
ファイナルが250よりロングなので
1,2速はあまり違わないのですが
3速の伸びはもう250とは別世界でした。。。(笑

VT250も友人が乗っており 
10000rpmを超える辺りからの排気音は
2気筒なのに感銘的だったのを覚えてます。。。

↑のVTはレブリミッターが無いのをイイ事に
14000rpm近く回して コッタが飛んでエンジン
OHでした。。。(笑

当人は 雑誌に
慣らしが終わったら回る処まで回してもOK
と 書いてあった。。。
(多分雑誌の誇張表現)
と怒ってました。

まぁ色々と有りましたがホンダの
バイクエンジンの分岐点だったのは
間違いないですね。

そして改良を重ねて
未だにこの系列エンジンを積んだバイクがある
と言うのも驚異的ですよねぇ~ 
コメントへの返答
2016年1月24日 17:59
こんばんは。
コメントありがとうございます。

RZ250の前はRZ250Rでして。
RRのカウルレスだったので、45psでした。

段付き加速感でRZに速さを感じるものの、RZRとの10psの差は、如何ともし難く。
結局、1年程でRZRに乗り換えちゃいました。

VTも初体験はVTZ (43ps)でした。
あの呼吸をする様に回るフラットトルクエンジン。
日々乗り続けるならこれだ!って思いましたね。
今でもほしいリストに入る1台です。

プロフィール

「スバル360のブレーキシューを組み上げ、シュークリアランスも調整終了。
なのにエアが抜けない・・・。
そういえば、以前も結局4輪やらないとダメだった様な。」
何シテル?   04/17 18:01
クルマ、バイク、自転車と、自分でコントロール出来る乗り物が好きです。 それも日本製が好きです。 (自分で買えそうもないものには、興味が持てなくて) ...

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