
エイプリルフールネタじゃないです(宣言文
今回も思いついたことをつらつらと。
4月になり、雪国でももう雪は降らないだろうとノーマルタイヤへの交換を始めるであろう今日この頃。
DIYでタイヤ交換を行う場合時に注意しなければならないのが、ホイールナットの締め忘れなのではないでしょうか。
走行中に締め忘れたホイールナットが飛んでいくだけでも十分危険ですが、最悪ホイールやナットがぶっ飛び、後続車だけでなく歩行者にまで被害が及ぶ可能性もあります。
ではどうすれば締め忘れをなくせるのか。
有史以来2000年以上続く人類とネジの締め忘れとの戦いに一緒に参加しましょう()
2000年以上続く戦い
人類がネジを発明したのは紀元前2世紀前後。ネジが誕生したその瞬間から、人類とネジの締め忘れとの戦いも始まりました。
ネジの締め忘れによる重大事故を挙げていけばきりがありません。
機械、建築物、鉄道、船舶、航空機、そしてもちろん自動車。ネジの締め忘れにより少なくない人命が犠牲となっています。
チェックの厳しい事で有名な新幹線でも、ネジの締め忘れは発生しています。
冗談でもなんでもなく、
ネジの締め忘れは人類共通の敵です。
なぜ締め忘れるのか
人間がネジを締める場合、おおよそ次の手順でネジ締めが行われます。
1.ネジを手や工具で回して少し取り付ける
2.工具で軽くネジをしめる。
3.複数のネジで部品を固定する場合は指定された順番で軽く締めていく
4.トルクレンチ、トルクドライバ等で本締めを行う。
5.マーキングやその目視確認、増し締め等の確認作業を行う。
この中で締め忘れ発生しやすいタイミングは3番と4番です。
順番を間違えて飛ばしてしまったり、作業中に話しかけられたり別の作業をしてしまう場合に発生します。
また、確認をせず、締めた証であるマーキングだけを行なって締め忘れとなる事もあります。
マーキングをしないと「キミは本締め?仮止め?」となる
また、作業者と確認者が同じ場合や、確認を手順通り行わない(マーキングしかしない、そもそも何もしない等)場合に見逃しが発生します。
どうやって防ぐの
締め忘れが即命に係わる自動車の製造等では、作業者による本締め後のマーキング(確認者が工具で確認してから行う場合もあり)と、確認専従者の工具による確認やマーキングが行われています。
確認作業専門の人を配置するのは効率が悪そうですが、作業者同士でやらせると作業の中断が発生してしまいます。
そうなると、確認した人間の集中力低下による締め忘れ発生や、中断による作業やり直し等の発生で、更に効率が悪くなるためです。
これは「
不良の流出防止は確認の追加ではなく、そもそも発生させない方法にする」という製造業の基本的な考え方に基づいています。
そんな基本もやらないところもありますが……
一人しかいないんだけど
しかし、DIYでタイヤ交換をする場合、多くは一人で作業し一人で確認することになるかと思います。
一人でマーキングするにしても、見た目を気にする人もいるかと思います(そういうレベルの話ではないですが)
そんな時に使える「まあ有効かな?」くらいの自分で行なっている確認作業をまとめます。
用意するもの
・レンチ
・規定トルクに合わせたトルクレンチ
※通称「手ルクレンチ」や限界まで強く締めるのは危険
1.ネジを本締めする
対角線で締めていく普通の作業
2.同じ順番でトルクレンチを使って規定のトルクで締める
3.一番上にいるネジから右回りor左回りで声を出して数えながらトルク確認を行う
既に全部規定のトルクで締まっているはずなので対角線は無視
4.これをタイヤ一本ずつ行う。工具の持ち替えが面倒でも、必ず一本づつ本締めと確認を行う。
以上が自分が考えて行っているタイヤ交換時の作業となります。
最後の声を出しての確認ですが、確認時に確認を飛ばして次に行ってしまうを防ぐために声に出しています。
5結でも4結でも、最後のカウントで最初に締めたところの手前に戻らなきゃおかしいと気づきますし……
とはいっても
結局のところ、ちょっとだけ「おかしいと思う自分の感覚」に頼っているのですが、確認者が自分自身の場合、その感覚に頼る部分を可能な限り少なくしていくしかないのではないでしょうか。
ベストはだれかに確認を行ってもらう事ではないかと。
戦いは続く
人間が手でネジを締める限り、そこにネジの締め忘れの脅威は潜んでいます。
ちょっとした気のゆるみでベテランでもプロでも、誰もが発生させうる身近なミスです。
ネジは「たかがネジ一本」ではなく、設計上の重要な一本の部品です。
自分の締め忘れは自分自身だけでなく、他人を巻き込む可能性があります。事故当事者ではなく加害者になるのです。
そんなことを改めて自分に言い聞かせ、一本のネジにも全力で挑んでいきたい。などと思うタイヤ交換前の心境でしたとさ。
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Posted at
2018/04/01 23:00:21