マニア垂涎のスカイラインのレアな”R”とGT-Rプロト全5種類
UCC缶コーヒー二缶に一個「NISSAN Racing Spirit Rの系譜 Collection」というオマケの話題。KPGC110型スカイラインGT-R(通称ケンメリ)、R31型スカイラインGTS-R、BNR32型スカイラインGT-R、R33型ニスモGT-R LM(ル・マン参戦車ホモロゲーションモデル)、R35型GT-Rコンセプト、とマニアが慶ぶミニカーが勢揃いしている。
コレクションを大人買い。
わずか197台生産のスカイライン2000GT-R(KPGC110)
幻と呼ばれる通称ケンメリGT-R(キャッチコピーが「ケンとメリーのスカイライン」だったことからケンメリと呼ばれるようになった)。このクルマが”幻”と言われる理由はその希少性の高さだ。1972年に発表されたケンメリRは、先代のハコスカGT-R(PGC10/KPGC10型)と同じS20型エンジン(2リッター4バルブ3連キャブレター直列6気筒DOHC)を搭載していたが、わずか4ヶ月で生産を中止。総生産台数はわずか197台……。発売当初期待されていたレーシングバージョンは、折からの石油ショックにより結局モータースポーツに参戦することはなかった。
ケンメリとは、C110型スカイラインのCMにケンとメリーというカップルが登場。それが爆発的にヒットしたこともあり、多くの名車が連なるスカイライン史上を振り返っても人気が高いモデル。その人気車のGT-Rが短命に終わったのは排ガス規制が強化されたからだ。
レース参戦用に特別に仕立てられたスカイラインGTS-R(HR31)
スカイラインGTS-Rは1987年にグループAレースに参戦するために生産されたホモロゲーションモデル(レース参加の条件をクリアするため)。生産はわずかに800台とこちらも非常に希少価値が高い。
スカイラインのスペシャル仕様となるGTS-Rは、エンジンはノーマルGTSと同様のRB20DET型2リッターDOHCターボだ。だがR仕様には、ステンレス製タコ足に大径タービン、前置きインタークーラーをが追加されている。またレースでそのまま使用できるようにしつらえられた専用のフロントリップ、リヤスポイラーを装着した(オプションのBBS製ホイールも人気だった)。ボディカラーはこだわり抜いた”ブルーブラック”のみとなっている。1989年には長谷見昌弘選手がグループAレースでシリーズチャンピオンに輝いている。
第二世代GT-R神話の象徴、カルソニック・スカイラインGT-R(BNR32)


ケンメリGT-Rの生産終了から16年ぶりとなる1989年に復活をしたのがBNR32型スカイラインGTーR。開発使命は全日本ツーリングカー選手権(グループAレース)で勝つこと。名機RB26DETT型エンジンはノーマルのRB20DETの排気量を2.6リッターとしツインターボで武装しているのだが、じつは4WD化による重量増によって最適な車両クラス(ディビジョン1クラス)に合致させるためだ。
1990年の全日本ツーリングカー選手権の開幕戦・西日本サーキット(山口県・のちのMINEサーキット/現在はマツダのテストコース)に2台のグループA仕様に仕立てられたR32型スカイラインGT-Rが投入され、見事に1ー2フィニッシュを飾る。そのときのウイナーがカルソニック スカイラインでドライブしたのは星野一義選手と鈴木利男選手コンビ。2位はリーボックスカイラインを駆った長谷見昌弘選手とA.オロフソン選手がドライブしていた。
その後も圧倒的な強さを誇り、93年にグループAレースが終わるまで、通算29戦29勝という圧倒的強さを見せつけた。
1995年ル・マン参戦用ホモロゲモデル、ニスモGT-R LM(BCNR33)

1995年には、第二世代GT-Rの二代目となるBCNR33型スカイラインGT-Rが登場。同時に日産のワークスレースチームであるニスモが、ル・マン参戦プロジェクトを発足した。BCNR33型スカイラインGT-RをベースにしたGTカー「ニスモGT-R LM」を製作。そのホモロゲーションモデルとなったのが、写真のNISMO GT-R LMだ。レース車両の規定に合わせ、フェンダーやバンパーを拡大。搭載エンジンは、BNR32型スカイラインGT-RやベースとなったBCNR33型スカイラインGT-Rと同じく名機RB26DETT型の2.6リットル直列6気筒DOHCツインターボ。レース仕様は、450馬力と600馬力の2仕様が用意され、駆動方式はアテーサE-TSシステムの4WDではなく後輪駆動(FRレイアウト)を採用。ミッションは、5速Hパターンとホリンジャー製シーケンシャルを搭載していた。
福山英朗/粕谷俊二/近藤真彦組がドライブした22号車が総合10位を獲得。もう一台の星野一義/鈴木利男/影山正彦組の23号車は残念ながらリタイアとなっている。
第39回東京モーターショー仕様のNISSAN GT-R PROTO(R35)

第二世代GT-R最後のGTーRトなったBNR34型までは、ベースとなるスカイラインのスペシャルモデルとしてGT-Rというグレードが存在した。
しかし、R35型からはNISSAN GT-Rとスカイラインの冠は外され、GT-Rは独立したモデルとなった。
その開発は2000年から始まり、2001年の第35回東京モーターショーでGT-Rコンセプトを発表。その後、2005年のほぼ市販モデルといえる姿の第39回東京モーターショーでGT-R PROTO(プロト)が登場した。R35の最大のトピックといえば、GT-Rの象徴ともいえる直列6気筒エンジンからV型6気筒に変更したことだ。排気量は、過去最大の3.8リッターとなり、駆動方式は4WDを踏襲するが後輪軸上にトランスミッションを搭載するトランスアクスル・レイアウトを採用した。また、トランスミッションは6速DCT(ツインクラッチタイプの2ペダル)となっている。
Posted at 2015/10/09 23:36:16 | |
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