Check Sumのブログ一覧

◎ボード上のジャンパースイッチ



　MIDIコネクタを上に見て、ボード上のジャンパースイッチが写真の様に3つ並んでいます。
デフォルトは全て1-4になっています。

・ジャンパースイッチ1(JP1)・・・・I/Oポートアドレス設定　本ボードを2枚使用する場合に設定
　1枚目　1-4　$EAFA01～$EAFA0F
　2枚目　4-7　$EAFA11～$EAFA1F
本ボードを2枚使用する場合に設定します。

・ジャンパースイッチ2(JP2)・・・・割り込みレベル設定
　1-4・・・・割り込みレベル4(INT4)
　4-7・・・・割り込みレベル2(INT2)
他のボードと割り込みレベルが競合した場合に設定します。

・ジャンパースイッ3(JP3)・・・・MIDI端子OUT/THRU切り替え
　1-4・・・・OUT
　4-7・・・・THRU
真ん中のMIDI端子をOUTとして使用するか、THRUとして使用するかを切り替えます。
　本改修をしなくても真ん中のMIDI端子をOUTとして使用すれば、内蔵音源と共用は可能です。

◎プリセット音色
プリセット音色・・・・SC-55mk2のGM配列と同じ(※配列が同じだけです)
ドラムセット・・・・SC-55mk2のGM配列と同じ(※配列が同じだけです)ですが、PC25、PC26が無い
プリセット音色(CM-64/MT-32)・・・・一部不一致
ドラムセット(CM-64/MT32)・・・・同配列(※配列が同じだけです)
SFX・・・・一部不一致
※音色はザックリと調べただけなので信用しないでください。

◎音源チップSAM8905について
　SAM8905についてはトランジスタ技術1990年2月号に詳しく説明されています。
TS-6GM1は同時発音数が20VOICEとなっていますが、トラ技の記事では「最大16音、8音色の同時発声を行うことができる。」と記載されています。
また、SAM8905のデータシートを見ても「Polyphonic 16 voices,polytimbral 8 sounds」と記載されています。
　TS-6GM1は特別な方法(分かりませんが音色数を減らす、ビットレートを落とす等)で20音発生させるのかもしれません。
私の耳では分かりませんでした。

　投稿頻度の少ない私のブログのPV数が、何故かそこそこ有るので調べて見ると、過去に投稿した下記リンクの記事が多く読まれていました。
「レトロPCのオーバーホール TS-6GM1 TSUKUMO MIDI・音源ボード」
https://minkara.carview.co.jp/userid/2416559/blog/44573865/

ためしに、Googleで「TS-6GM1」のキーワードで検索すると、上記記事がトップで表示されました。
ネット上にTS-6GM1の情報は少なく、困っている方がいらっしゃるのならと思い、情報を追記することにしました。

　前回の記事で、このボードにはハードバグが有ると記載しました。
問題の個所を簡単に回路図にしました。


MIDIコントローラYM3802の6PIN(TxD)から出たMIDI信号は、74LS07、R22を経由してボード内音源チップ(SAM8905)を制御する80C32の10PIN(RxD)に入ります。
何もなければ、これでも内蔵音源は動作するのですが、R22の先はMIDI OUTとなっているので、外部MIDI機器を接続すると

となります。
すると80C32の10PINに加わる電圧が動作保証外となり、内蔵音源が動作しなくなってしまいます。
解決するには

×の所をカット、赤線を追加配線することで、外部MIDI機器を接続しても、内蔵音源が停止することはなくなります。

パターンカットするところは

R22（シルク印刷がズレているので注意）の裏のスルーホール横をカット。
又は80C32の10PINの所でカット。
カット部の拡大


追加配線は

80C32の10PINと74LS07の4PINからR22への途中のスルーホールを接続します。
追加配線の拡大


　以上の修正で外部MIDI音源を接続しても内蔵音源が停止することは無くなります。
聞き比べをすると内蔵音源のチープさが際立つので、外部MIDI音源を所有してない方以外は内蔵音源を使うことはないと思いますが。
なお、作業においては自己責任でお願いします。
失敗しても責任は負えません。
大量に生産したとは思えませんが、所有されている基板のバージョンが違う可能性があります。
私の所有する2枚は同じ基板でした。
その2に続きます。