
ポータブルレントゲンと聞いて、ほとんどの医療関係者は病室で使う、自走式のレントゲンを思い浮かべると思います。(
歯科用X線診断照射撮影装置)
しかし、当クリニックに備えてあるのは往診用で、組み立て式のものです。
これが非常に重いのです。
鞄の重さを入れると、約15kg。組み立て式の保持装置も合わせると、30kg弱の重さになります。
このあたりもなかなか普及しない理由でしょう。
組み立て保持装置も最初の組み立ては時間がかかりましたが、先日往診にて使用したところ、撮影も含めて10分ほどで終わってしまいました。
健康診断のレントゲンを撮るときも着替えやそのほかで時間がかかりますので、デメリットは「重い」ことだけでしょうか?
しかしレントゲンが撮れるというのは、在宅で非常に大事なことなのです。
寝たきりのお年寄りが発熱した場合、たいていは「誤嚥性肺炎でしょう」ということになりますが、よほど痰や咳が出ていない限り、聴診だけで診断を下すのは難しくなります。
血液検査もある程度の参考になりますが、尿路感染そのほかの感染症との区別は難しくなります。抗生物質の選択にも影響しています。
そこでレントゲンが撮れると非常に診断能力が上がるのです。
また、胃瘻カテーテル交換の後で、造影剤を使っておなかのレントゲンを撮れば安全性も上がります。
これから波乗りクリニックで活躍してくれることでしょう。(
ポータブル式X線機器)
Posted at 2017/04/06 15:34:20 | |
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