<登場人物紹介>
何だかんだと言いながら「のんたん」シリーズも5本を超え、お読み頂く機会も増えて参りました。
そこで以前から気になっていたのが、例えば6本目であるこの記事を初めて読まれた方がいるとしたらどう思われるのだろう、ということ。
年齢や人物間の関係性などは最初の頃に書いただけですので、初めて読む方を想定した書き方になっていないな、と反省したのです。
かといって毎回全員のプロフなど書いていたら過去記事を既に読んでいる方にとっては逆にお目汚しになるし、というところで思い出したことがありました。
随分前になるのですが、私のお友達の整備手帳を拝見した際、その1コマにご本人と奥様の描かれたイラストがあったんですね。
人物画は奥様が担当されており、その何ともほのぼのとした画風に惹かれてコメントをお送りした記憶がありました。
・・・あの人に、このシリーズの「登場人物図」を描いて頂けないだろうか・・・
そこからみん友さんである旦那さんを通じての交渉、注文、修正依頼、罵倒、掴み合いの大喧嘩、和解、恋の予感など色々なことがありまして(済みません一部電波が混線している模様です)、頂いたイラストを元にした人物紹介図がこちらです。
(題字及びコメントは私ですが、人物画は完全に頂いたそのままを使用させて頂きました)
私は単に「のんたんは鈴木ちなみさんに似ています」などと漠然としたお願いの仕方をしたのですが、出来上がりを見て驚愕しました。特に何人かは実物を見て描いたとしか思えないほど似ているのです。
誰をモチーフにしてお願いしたか、は次回ででも種明かしをしたいと思います。
ところで作画者がどなたの奥様か、についてですが、許可を頂いておりませんのでここでは控えさせて頂き、私がその奥様を勝手に「
妻るーたさん」と命名した、ということだけ申し添えるに留めたいと思います。
(この場を借りて改めて御礼申し上げます。素敵なイラストを有難うございました!)
<血液型>
ワタナベさん「サイトーくんってきっとO型よね」
のんたん「イヤ知りませんけど、どうしてですか?」
ワタナベさん「ホラO型は大雑把ってここに書いてある」
お昼休みですから二人が何を読もうが話そうが勝手ですが、全部こちらの部屋に聞こえていることに気付かないのは困ったものです。
ちらっと振り返ると真剣な眼差しでキーボードを叩いているサイトーくん。
普段は決してそんな顔を見せないので、全力で聞き耳を立てているのは明らかです。
のんたん「でもサイトーさんは結構真面目なので・・・A型かも」
背後から急激に室温が上がった気がします。
ワタナベさん「ないない!ホラA型は『気配りが出来る』ですって」
のんたん「あら本当ですね」
室温が一気に氷点下まで下がったところで、いたたまれず休憩室へ向かう私。
ぢゃづ「休憩中失礼。・・・あのね、全部こちらに聞こえてるんだけど」
ワタナベさん「あらぢゃづさん!・・・ぢゃづさんはそうね・・・AB型?」
どうしてこの人は全然他人の話を聞かないのか、と溜息を吐いたところにサイトーくんが走ってきます。
サイトーくん「俺はB型です!のんさんはきっとO型ですよね?!」
のんたん「え?」
サイトーくん「ホラBとOは相性が良いって書いてあるじゃないですか!」
のんたん「いえ、私は・・・」
4人とも『他人の話を聞かない』B型である、と判明したところで休憩時間が終わりました。
<His Funny Valentine>
バレンタイン前日の土曜日。
サイトーくん「バレンタインが日曜日で良かったです」
ぢゃづ「ん?・・・ああ、お返ししないで済むからか?」
サイトーくん「お返しなんていくらでもしますよ!貰えないから言ってるんです!」
ぢゃづ「さっきタバタさんがくれただろう」
サイトーくん「アレはノーカウントです」
ぢゃづ「・・・のんたんは昨日から出張だからあきらめるしかないな」
サイトーくん「イヤまだ月曜に貰える可能性もあるじゃないですか!」
ぢゃづ「お前あきらめてるのか期待してるのかどっちなんだ?」
そこへロッカールームからコートを着て出てくるワタナベさん。
ワタナベさん「あら、まだ帰らないんですか?」
ぢゃづ「コイツが話しかけてくるお陰で仕事が進まないんですよ」
ワタナベさん「また残業ですか・・・ご無理なさらないで下さいね。ハイこれ」
ぢゃづ「あ、有難うございます」
サイトーくん「有難うございます!これで2つ貰えたから本望ッス!」
ワタナベさん「あら、タバタさんのはノーカウントなんでしょ?」
サイトーくん「聞こえてたんスか・・・」
手元の袋から更に何かを取り出すワタナベさん。
ワタナベさん「ハイ、これで3つでしょ?」
ぢゃづ「お、嬉しいですね。これは?」
ワタナベさん「のんたんに頼まれました。はいサイトーくんも」
サイトーくん「・・・要りません」
ワタナベさん「え?」
サイトーくん「2度も同じ手に引っ掛かると思ったんですか?!オレが
クリスマスの件を忘れるわけが無いでしょう!」
憤然と立ち上がるサイトーくん。あの時のんたんからのプレゼントを貰って舞い上がり、翌日絶望のどん底に叩き落された痛手は相当深い傷跡になっているようです。
まぁあの時とは女性2人の立場が逆ですし、良く考えたらどん底に叩き落したのは私ですが。
サイトーくん「じゃあお先に失礼します!」
飛び出していくサイトーくんを呆然と見送る2人。
ワタナベさん「慌ただしい人ですねぇ」
ぢゃづ「そうですね」
そして月曜日。
ワタナベさんに仕事の手順を説明しているところへのんたんが出社してきます。
のんたん「おはようございます!無事出張から戻りました!」
ぢゃづ「お疲れ様。報告は後で聞くよ」
ワタナベさん「おはよう!・・・あ、コレ一つ余ったから返すね」
のんたん「え?」
ワタナベさん「要らないんだって。・・・ね?」
笑顔でサイトーくんを振り返るワタナベさん。
部屋に響き渡るサイトーくんの悲鳴。
折悪しく通りかかる専務。
そっと溜息を吐く私。
我が部署は今日も賑やかです。