
先日の告知どうり、東京モーターショーに行ってきた。
東京モーターショー2009は、出展が本当に寒く(外車メーカはほとんど出展無し)、動員も酷く少なかったが、今年は同じモーターショーとは思えない盛況ぶりだった。
各メーカの意気込み、出展も充実しており、とにかくスゴい動員で、シャトルバスの順番待ちだとか、人気車種に近づいたり・・・だとかが、とても大変だった。
かなりハードな一日となった。
お客さんも老若男女、大金持ち風(なんか毛皮とか和服のおばちゃんとかオネーサン)から、オタク風まで様々。
若者や子どももたくさんいて、「若者のクルマ離れ」というメディアの好きなテーマが戯言にしか思えない印象。
会場では
ホワイト☆フロッグさんにお会いすることができた。ありがとうございました!
自動車メーカ勤務の大学の友人とも会う予定だったが、あまりの人の多さにお子さんがギブアップしてすぐに帰宅されちゃったとのこと。そうだよなあ、あのシチュエーション。
なんか無駄に義務感からたくさん写真を撮ってきたのだが、個人的にツボに入った出展物をこれから何回かにわたり、ちょっとずつブログアップしていこう。
話題のBRZ、86なんかも・・・だが、まずは現在ビート乗りとして、「次期ビート」とか噂されがちなホンダのEV-STERから。
■Honda EV-STER
「EV-STER」??
「EV-STAR」の誤字???
・・・とか思ってしまう。
モチロン誤字ではないのだろうが、「STER」の意図・意味は不明。
Goo辞書で調べると、「STER」にドットをつけた「ster.」は「sterling.」の略らしい。
「ステアリング?」・・・と一瞬思ったが、ステアリングは「steering」と「E」が2つ並ぶので、ホンダがどういう意図で「STER」と付けたのかは全くのナゾ。
さて、このEV-STER。
雑誌とかでイラストなんかを見てた頃から「カッコイイな」とは思っていたが、実物もとてもカッコ良かった。
明らかにビートをモチーフとしながらも、私が嫌いな「懐古趣味」「焼き直し」とならず、現代としての「再解釈」「再構築」「新提案」が随所に盛り込まれていて、刺激的だ。
「コンセプトカーならでは」の意欲的な姿勢を保ちつつ、リアリティに欠けるワケではないあたりに非常に好感が持てる。
現代のクルマとしては「コンパクト」な部類に入るが、旧ビートよりはかなり大きく、エンジン付なら1.3Lぐらいのサイズかなあ。
旧ビートと違って現代的なアプローチだなあ・・・と思うのは、あえて文章で説明しなくても写真で見たまんまなのだが、
・量感がある(=衝突安全性能や剛性をイメージしやすい。ひきかえに重そうに見える)
・エッジが効いている
・大きいホイールサイズの過渡な強調
あたりだろうか?
ホイールサイズがやたらめったら大きいのはコンセプトカーではお約束なのだが(マツダのここ数年のコンセプトカーのホイールサイズとかひどすぎる)、ここはリアリティを激しく損なう部分でアリ、市販化されたときにとてもショボく感じさせてしまうポイントなので、もう少し現実的なタイヤ・ホイールサイズでカッコ良く見せる努力をして欲しい。
アストンマーチンみたいなクルマだと、そのまま市販化できるワケだが・・・・。
・・・それにしても、CR-Zのコンセプト時代から、なのだが、ホンダのコンセプトモデルのこの青いライト関係が個人的には少し苦手。
なんか「It's a SONY」な感じがするのだ。(mistbahnは昔からソニーが嫌い)
いつも言っているように、ホンダ車の「近未来風」な内装は戦隊モノチックで幼稚なのだが、このコンセプトモデルのコックピットはシトロエンのような「洗練されたテクノ」だと思えた。
ちなみにツインレバー・ステアリングの両奥のディスプレイは、私が307SWで使っている
carrozzeria エアーナビ AVIC-T55↓
にソックリだ。
一応、「EVスポーツ」としての位置づけだが、中身のことはまだ練れていない模様。
駆動方式も不明なら、EVとしてのあり方(インホイールモータにする・・・とか)も不明。
いっそ「デザイン・スタディ」と銘打てばイイのに・・・と思う。
・・・で、実際のところは不明だが、個人的にはホンダの中の人たちの以下のような声・思惑をイメージしてしまう。
「エコ・電動ばかりをアピールしてきて、ホンダのスポーツイメージが損なわれてきているので、とりあえず、いかにもスポーツカーなEVコンセプトも出展しとくか」
「いや、もう、株主のエコエコ言われるからEVとHV作ってるケド、マジでスポーツカー作りたくて辟易してるんよ、オレたち」
「まあ、パワートレインのこととか、後から考えてもええやん。とりあえず外見だけ頑張っときゃ、コンセプトカーはデザインだけ渡せばコンセプトカー製作会社がモックアップ作ってくれるんだし」
・・・まあ、表現は悪いが、悪い意味で言ってるワケではない。
パワートレインの不明瞭さは実車化へのリアリティがかなり低いものという印象を受けるし、展示車両がハリボテだったとしても、ホンダが東京モーターショー2011にかける意気込みは十分に伝わってきたし、震災(東北・タイ)に負けず、元気なホンダを感じることができてとてもウレシイ。
実際、ブース面積はホンダが最大なんじゃないのかなあ?(レクサスとトヨタを合わせるとトヨタが最大かもしらんケド、コンセプトモデルよりも普通に市販車を並べている面積が広かったし)
EV-STERがリリースされたとしても、私には新車でスポーツカーを買う甲斐性もないし、買う気もない(旧ビートに満足している)ので、メーカにとっては完全に「外野」「野次馬」「悪い客」(いや、中古でもクルマを買って、なんかかんかディーラーで交換部品を購入してれば、やっぱり良い客かも)なのだが、EV-STERは
「親戚や知り合いが乗っていたらイイなあ・・・」
と思えるクルマだった。カッコイイ。