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2013年04月20日

【書籍】auto sport(オートスポーツ) 2013/4/26号(No.1354)

【書籍】auto sport(オートスポーツ) 2013/4/26号(No.1354) ■auto sport(オートスポーツ) 2013/4/26号(No.1354)

auto sport(オートスポーツ) 2013/2/15号(No.1349) についてのブログエントリにも書いたが、auto sport(オートスポーツ)誌がリニューアルしてからイケてる。

各カテゴリのレギュレーションのポイントや、それに対しての各コンストラクターの技術的ソリューションをかいつまんで解説しているのだが、情報量が多すぎず、少なすぎず、ツボを押さえてわかりやすく編集されていると思う。



【特集】NREが世界を変える。

「NRE」は「ニッポン・レース・エンジン」の略らしい。
・・・・。
「N BOX」のキャッチコピー「ニュー・ネクスト・ニッポン・乗り物」にモロ影響されたようなネーミングだな。トヨタ、ニッサンはイイのか?


日本のスーパーフォーミュラとスーパーGT用のエンジンのレギュレーションが2014年から大幅に変わる。

トヨタ・ホンダ・ニッサンの3社で相談して決定したレギュレーションらしく、3社の各担当の座談会形式での特集記事となっている。

2014年からエンジンがガラリと変わるのはF1も同じだが、F1は当初計画していた直4ターボを「F1らしさ、ステータスに欠ける」という理由で気筒数に関してはV8→V6に留めた。
が、NREは当初F1が計画していた2L直4直噴ターボまでダウンサイジングを敢行した。

2L直4直噴ターボについては、「市販車にフィードバックできる」とか、「他カテ(ツーリングカーなど)に流用できる」とか、「コストダウンできる」とか、いろいろもっともな理由がある。
個人的には特に興味をそそられる規定ではないのだが・・・
(個人的にはレーシングエンジンは、多気筒や水平対向のように、回転次数成分の少ないエンジンレイアウトで高回転型の方がやっぱり夢があって好感がもてる。音の面でも)


ただ、性能調整の考え方などが面白いと思えた。



リストラクタを吸気流量を制限する「エアリストリクター」ではなく、燃料流量を制限する「燃料リストリクター」とするとのこと。
もちろん、燃料流量は回転数によって異なるので、「8000rpmで100kg/h」とのこと。

確かに、燃料流量を制限すれば、同じ燃料流量での出力UPを目指すと、自然と「燃料消費率」の改善に必死になる・・・というワケだ。

「燃料消費率」は燃料消費量を出力で割った値。つまり、1kWの出力を捻出するのに必要な燃料消費量。

※参考: 2009.07.14のブログエントリ「【技術】【ECU】燃費率の測定を検討(→挫折) 」
※参考: 2009.07.15のブログエントリ「【技術】【ECU】燃料消費率[g/kW・L]の算出」

定格出力で運転し続ける汎用エンジン(=発電機とか農機とか建機とか)の評価では非常に重要視される値だが、レーシングエンジンも一般乗用車と違って、どちらかというともっとも出力が出る回転数をキープするよう運転・制御するので、燃料消費率は重要。

※参考: 2009.03.21のブログエントリ「【書籍】Motor Fan illustrated vol.30」


燃料流量に制限があれば、吸気をたくさん詰め込むとリーンになり、トルクの出る出力空燃比から外れるし、ノッキングを起こしやすくなる。
なので、単純な過給だけでなく、あらゆる方向から「効率」を良くする必要がある。


一般乗用車の「エコカー」の場合、出力そのものを押さえて、燃料消費「量」を低減することが可能。
トランスミッションの多段化やCVTにより、エンジン回転数を低く保つ「ダウン・すピーディング」なんかがその例。

だケド、レーシングエンジンの場合、「マイレッジ・マラソン」をしているワケでなければ、単に燃費を良くしても勝てない。
高出力、高トルクの速いクルマである必要もある。

各メーカのエンジニアとしてはやりがいのあるレギュレーションだと思うし、市販車へのフィードバックも確実に期待できる。



【特集】2014 F1



●燃料流量規制

・・・と思ったら、2014年からのF1のV6直噴ターボのレギュレーションについても特集されており、こちらも「燃料流量」に規制がかけられているとのこと。

燃料流量規制、流行ってるんだ。

2014 F1の燃料流量規制は

・15000rpm以上は100kg/h
・それ以下は回転数×0.009+5.5kg/h

とのこと。NREよりもずっと厳しい流量規制だ。




●直噴



「直噴化」については6年ぐらい前から、本ブログでもスバル車がモデルチェンジするたびに、

「なんでEJ20(=スバルの水平対向)はちっとも直噴化しないんだ!」

とボヤいていたが、自動車メーカが理由(あるいは言い訳)としているのは

a) コスト
b) 高圧ポンプ搭載による重量増と、アフターでチューンする際の自由度を奪ってしまうのを嫌った(=三菱自動車によるランエボXリリース時の説明

など。

F1エンジンはコストのことは関係ないのだがPFIばかりなので、開発禁止や直噴NGのレギュレーションなのか、高回転型・高出力NAに直噴のメリットがないのか、以前から少し気になっていたのだが、本誌に理由が書いてあった。

"08年まで参戦していたBMWは直噴技術にトライしていた。だが、最大噴射圧を100barとする規制が導入されたため、直噴化するメリットが見いだせず05年に開発を諦めた経緯がある"

とのこと。明快なご説明ありがとう。auto sport誌、イケてるゾ。


●ERS-K



KERS=Kinetic Energy-Recovery System=運動エネルギー回生システム
・・・の名前が変わる。

単にKineticが後ろに回った、KERSのアナグラム、ERS-K。

ワザワザこんな変名をしているのは、後述するERS-Hという別のエネルギー回生システムが追加されるからなのだが・・・・
・・・だったら、ERS-Hを「HERS」と呼べば良い気もする。

"現行規定ではMGUの最高出力を60kWと定めているが、2014年のERS-Kの規定では最大120kWと定めている。つまり、回生する能力も放出する能力も基本的には倍増する。 (中略) 14年からは120kWのアシストを33.3秒行える計算となる。大雑把に言って、スロットルを開いている時間のおよそ半分はERS-Kによるアシスト付きとなるわけで・・"

とのこと。

私は2006年からプリウスやインサイトのエコハイブリッドではなく、Lexus GS450hのハイブリッドシステムのモータアシストによる爆発的な加速を何回も体験しているので、本ブログでもたびたび公言しているようにハイブリッドというジャンルは結構好き。

MGUとバッテリー分、重くなるのは運動性能を損なうので、スポーツカーやレーシングカーに本当に向くのか?は少し疑問だが、テクノロジーとしては面白いし、実際オーバーテイクなんかも増えそうだ。


●ERS-H



で、「HERS」ならぬ「ERS-H」。
Energy-Recovery System - Heat = 熱エネルギー回生システム。

ターボチャージャーと同軸上に配置し、排気によるタービンの回転をコンプレッサ回転による吸気圧縮だけでなく、発電用MGUを回して電気エネルギーに換えてやる・・・というシステム。

12万5000rpmまで認められているが、そんなに回るMGUについて、私はピンとこないし、MGUのイナーシャによるターボラグってどうなんだろうか?・・・・とか、気にはなるケドまだ情報不足。
現物を手に取って観察したいなあ・・・。



【特集】THE F1図解。



排気をディフューザーに吹き付けるブロウン・ディフューザーがちょっと前に流行って、すぐ禁止になったり、ブロウン・ディフューザーは使わないながらもコアンダ効果を使用して排気を空力的に利用したり・・・・したが、それら(2011年)の副産物としての「トルクデマンドの切替方式」が面白い。


私が以前乗っていたBL5A型スバル・レガシィB4のDENSOのECUのDBWのマップはX軸がアクセルペダル開度で、Y軸がスロットル開度というシンプルなモノだったが、スバル×DENSOのECUにも、BL・BPレガシィ後期型やGRBインプレッサあたりから、「Requested Torque」というパラメータが登場した。

アクセルペダル開度を一旦、「Requested Torque」(=要求トルク=上述の「トルクデマンド」)に置換し、「Requested Torque」を実現するよう、スロットル開度やブースト圧のマップの所定位置を読みに行く・・・というアルゴリズム。

スバル×DENSOのECUの「Requested Torque」は単位をもたない値とされていたが、数字を眺めていると、まんまNmのようだった。
・・・もっとも、電動アシスト自転車などとは異なり、EJ20のクランクシャフトや、スバル車のドライブシャフトには簡易的なトルク変換器は埋め込まれていないので、フィードバック制御は行われておらず、そのため、下手に「Nm」という単位をつけたくなかったのでは?と私個人は考えている。


で、F1の「トルクデマンド」。

排気をダウンフォースに使用するためには、ドライバーのアクセルペダル操作に応じてスロットル開度が可変すると、排気も可変してしまい、ダウンフォースに影響が出る。
なので、

"オフスロットルの状態でもアクセル開度を100%に保つよう機能させる一報で、トルクの発生は点火リタードさせることで逃がす"

"これによりエキゾーストガス速度は増し、巧妙な車体設計によりダウンフォースが大きく増加した"

・・・ということをしているらしい。

スロットル開けっ放しはポンピングロス低減には役に立つかもしれないが、点火リタードによるトルク低減は排気温度上昇などのデメリットも大きい。
・・・が、これは三元触媒による排ガス後処理が重要な市販車の話であり、レーシングカーだと排気温度上昇=排気の流速UP・・・で、むしろ点火リタードによる排気温度上昇はアリなんだろうか?

F1のECUっていろいろ変わったこと考えるよなあ・・・。



【WTCC 2013】

一時期ハマっていたWTCCだが、BMWワークス撤退したり、シボレーが強くなり過ぎたりしてから興味が失せていた。



今年はシビック(※日本では売ってない)がフル参戦。

このシビックは、市販車を見る機会がしばしばあるのだが、とてもカッコイイとずっと思っていたので、WTCCへのホンダ参戦にはちょっと心が踊る。



ホンダ製の直4 1.6L直噴ターボエンジンにはとても興味があり、体感してみたいが、その機会はなかなか得られないんだろうなあ。
市販車へのフィードバックを求む。




・・・・そんなこんなで、軽い気持ちで読める雑誌の割に、内容はかなり充実していたのであった。



●書籍レビュー関連目次はこちら
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Posted at 2013/04/20 01:20:10

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この記事へのコメント

2013/04/20 08:50:21
おはようございますm(_ _)m

オートスポーツは、ずっと購読してますので
リニューアルにはちょっとビックリでしたが(^^;;週間時代より概要の説明が解りやすくなったような気がします
NREエンジンや来年度F1エンジンWTCCエンジンの全てがターボ直噴で繋がってるのが大変興味深いです-_-b
今年度のJF3のSクラスも直噴レース用E/Gになったので先日の2&4も興味深く観戦してました
-_-b
私個人の好みとは【官能的なNAサウンドを聴けなくなるT^T】別にして技術は革新しなくては
ならない今回の特集にメロメロでした(^^;;
昨年度のWTCC鈴鹿で聴いたE/Gサウンドが私の知っているターボサウンドとはちょっと異質でしたので此れからの技術に夢をみてますょ-_-b
コメントへの返答
2013/04/20 16:05:08
私はSUPER GTにあんまし興味がなかったのもあって、ほとんど買ってなかったです。
ときどき本屋さんで興味のある特集だけをパラパラ見る程度。

でもリニューアルしてからのは好きですね。

「ダウンサイジング直噴過給」は日本メーカが遅れてると言われてるジャンルですが、レースからのフィードバックで市販車エンジンの開発も進むと良いですね。
F1やLMP1などではERSなどハイブリッド技術が加わっているので、日本のメーカにも歩がありますよね。

エンジン音は・・・
大事ですよね。
WTCCのディーゼル勢の音には私はやっぱりグッときませんでした。。
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「2020年8月30日の鈴鹿フルコース HONDA VTEC ONE MAKE RACEエントリーしています。
ビート、トゥデイ、S660・・・など軽の方、もっと参戦してください(T_T)
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