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2013年08月04日

【書籍】F1速報PLUS Vol.33 『"いま"の結論2013 "未来"の論点2014』

【書籍】F1速報PLUS Vol.33 『"いま"の結論2013 "未来"の論点2014』 ■F1速報PLUS Vol.33 『"いま"の結論2013 "未来"の論点2014』

2009~2013年の「現行」レギュレーションに基づくF1の主要技術のわかりやすいまとめと、2014年の新レギュレーションについて。

2014年のパワートレインのレギュレーションについては、各種雑誌でこれまでにも読んできたので、おさらい程度だが、2009~2013年の主要技術のまとめが、非常に簡潔にわかりやすくまとめられており、とても面白かった。
購入してて良かった。


●(ホンダ)第四期の"開発"現在地

これも各WEB媒体や、F1速報やAuto Sport誌なんかでしょっちゅう記事がUPされているのだが、本誌では「活動方針」とか「活動状況」ではなく、技術面での具体的な取り組み・問題の話題となっており、読み応えがあった。



発電用にタービンに接続するMGU-H・・・

(少し前にタービン側のKERSは「ERS-H」という名称でレギュレーションの発表されており、MGU-HはERS-H用のモータ・ジェネレータのハズだが、なぜか本誌には「ERS-H」という名称が出てこなかった。「MGU-H」にレギュレーション上の名称が変更されたんだろうか?)

・・・の苦労点が書かれていた。

タービン+MGU-Hの回転数上限はレギュレーション上12万5000rpmに設定しているのだが、この回転数がタービンによる過給用途としては低すぎ(15万rpmぐらい回すべき)、モーターには困難過ぎる値だ・・・・と。
回すだけでも大変だし、コンバータによる発電制御も速すぎて困難らしい。

まあ、そうだろうな。
しかも、MGU-Hへの制限はタービンに接続されている場合は「等速比」なのだ。

この「12万5000rpm」がホンダとしての大きな悩みとなっていることが書かれていた。

レギュレーションについて記述された別の記事には

"クラッチによってタービンと「つなぐ」「切る」ことが自由"

"したがって、MGU-Hはタービンの軸に「直付け」という概念を取り払えば、過給のためのタービンを15万rpm、20万rpmで回すことも可能で、その場合MGU-H側はモーターにとって苦しい回転数を超えれば12万5000rpmすら待たずにクラッチをキリ、別の力・・・慣性モーメントやターボコンプレッサのウエイストゲートから排気される排気によって別のローターを回し、発電し続けることも可能なのだ・・・"


・・・と書かれているが、数万回転でのクラッチ断続制御が難しいことはホンダもコメントしているし、数万回転でフライホイールを回すのも大変なワケで、ホンダとしてはクラッチやフラホは入れずに、タービン~MGU-H直結を考えている模様。
大変な検討なんだろうなあ。



また、直噴についても大変だと書かれている。

市販車でも直噴は普通になってきているし、ホンダはWTCCのシビックで1.6L直噴ターボを作っているが、

"WTCC(最高8500rpm)の倍近くの回転数(1万5000rpm)なので、燃料を噴ける時間がものすごく短い。毎回きちんと制御されて噴射する直噴技術はWTCCとは桁違い。簡単ではない"

とのこと。これまた納得。




●F1現行レギュレーション総括

2014年からガラリと代わる前の、ここ5年間のレギュレーション下での技術の変化、流行などをわかりやすく解説した規格。
今さらながら、非常に勉強になった。




2011年のルノーの「前方排気システム」
床下に大量の空気を吹き出して、「エンジンを始動するだけで」ダウンフォースを発生するシステム。




2012年の「プルロッド式フロントサスペンション」
今までも名前は良く聞いていて、どのチームが採用したとか不採用になったとかは知っていたが、プルロッド式とプッシュロッド式の違いと、プルロッド式のメリット(空力)とかは真面目に調べたことがなかったので、とても勉強になった。




2013年の「レーキコントロール」
"前後のサスペンションをヒーブダンパースプリングを油圧でリンクさせ、加減速時の荷重移動による入力を利用してプレッシャーを作り、前後の必要に応じたプレッシャーを与えてヒーブダンパースプリングを操作し、ライドハイトコントロールするシステム"
・・・だそうだ。
フロントとリアの油圧をリンクって、結構素朴な考え方だと思うんだが、今まで発想したことなかったな。
イマイチまだ良く理解できていないが、興味のある技術なので追々調査しよう。


・・・その他、「ダブルDRS」だとか「フラットブレーキダクト」だとか、いろいろ名前は知っててもあんましちゃんち理解していない技術が極めて簡潔に説明されており、読んでてとても楽しかった。




●最先端の技術とF1 「F1が先かジェット機が先か」

「ホンダジェット」のモノコックとか空力について、あれこれF1との関連性・非関連性や、ジェット機→F1へのフィードバック、F1→ジェット機へのフィードバックについて書かれている。



ホンダの中の友人の一人がホンダジェットを担当しているのだが、そもそも飛行機に興味がないので、今まで特にホンダジェットについて学ぶ機会がなかったのだが、「へー、こんなんやってるんだ」と感心できた。
・・・もっとも、ホンダの中の友人がホンダジェットの何を担当しているのか知らないので、空力ともモノコックとも無関係なのかもしれないが・・・。




●"音速"のエキゾースト



近年のF1では排気管に「リゾネーター」と呼ばれる共鳴器を付けているらしい。

市販車のエンジンではだいたい給気側に「レゾネータ」(←読み方が違うだけ)が付いている。
以前乗っていたレガシィB4ではEJ20Yの吸気系からレゾネータを外して、容積を計測して共鳴周波数を算出して遊んだこともある。

吸気側のレゾネータは、慣性過給・脈動効果にも使われている・・・・といろんな文献で読むが、某自動車大メーカの中の人には
「いや、消音目的でしか使ってないよ」
と全否定されたことがある(笑)

F1の排気における「リゾネーター」は、「開管」である排気管内の脈動をコントロールして、トルクの谷を消したり、逆に出力を増幅したりするのに用いられているとのこと。
「リゾネーター」はヘルムホルツ共鳴器なので、モロに効くのはリゾネーターの共鳴周波数付近なので、どこを狙うか・・・はやっぱり難しいらしい。

mistbahnは大学の卒業研究のテーマが似たような感じで、
「閉じた管内における定在波の抑制・・・・・(※正確なタイトルは長すぎて忘れた)」
みたいなタイトルだった。
同じように共鳴管にたくさんの穴を開けて、ヘルムホルツ共鳴器を取り付けたり外したりする実験をしていたので懐かしい気持ちになるとともに、「わかりやすい」テーマなので、特に興味を持てた。




●素顔の天才~エイドリアン・ニューウェイを知る4つの証言



ニューウェイの経歴についての小記事は過去にもF1のデザイン・技術系のムック本で読んできたが、何回読んでも飽きない。
ニューウェイは「天才型」なので、共感できる部分は少ないというか、共感しようがないのだが、F1ワールドで私がもっとも憧れているのはニューウェイかも。



●まとめ

あまりにまとまりのない「駄感想文」だが・・・・

・・・そんなこんなで、かなり多くのF1技術を、簡潔に、でもポイントはシッカリ抑えて羅列された本著は、知ってる技術のおさらいにもなったし、きちんと理解していなかった技術を学ぶ材料にもなったし、自分にとってはとても有意義な一冊。

F1速報PLUS、毎回クオリティ高いです。
ムック本は本当に三栄書房のひとり勝ちだなあ・・・。




●書籍レビュー関連目次はこちら
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Posted at 2013/08/04 22:38:05

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この記事へのコメント

2013/08/05 07:31:26
おはようございますm(_ _)m

-_-b-_-b-_-b
私も熟読!?!?!しましたょ〜( ´ ▽ ` )ノ
専門用語が有りすぎで毎度全体の数%位しか(^^;;解りませんが(^^;;(^^;;
良い本だと想って居ります-_-b-_-b
コメントへの返答
2013/08/05 08:28:42
F1の技術って、あんまり市販車のチューニングに無関係な気がして、新しい流行りの技術が登場しても、特に内容をチェックしてないんですが、こうやって図解されると
「ほほう」
と思えるものが多いです。

・・・やっぱり自分のビートへの流用は難しいんですが(笑)
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