京都旅行の目的その1、琵琶湖疎水訪問。
琵琶湖疎水とは
明治中期に作られた、琵琶湖から水を引き立てて京都の鴨川に至る水路および関連施設のこと。
発電や飲料水に用いられ、物流の要となり、京都の近代化に大きく貢献した。
というのが定説で、なんとまあ大げさに書くもんだと思ってました。
たかだか水路で近代化など……と。
その実、まあ見事なものでした。うまく説明できませんが。
まずは琵琶湖からの取水口。これは後につくられたものになりますが
こちらは往時と変わらぬ位置のもの。設備も大幅な変更はないものと思われます。
すぐに山が迫ってくるために、水路はトンネルにもぐります。
桜の写真でよく見られる構図です。うーん綺麗。
その後も、滋賀と京都を境にする山をトンネルでもぐっていきます。
どれも石組みあるいは煉瓦積みで雰囲気がいいですねぇ。
トンネルと曲線の連続ですが、ひとつ重要物件が。
第11号橋梁……だったかな?日本初の鉄筋コンクリート製の橋とのことです。
華奢ですね。適した材料が無く、骨材にはトロッコのレールを使ったとのこと。持つもんですねぇ。
その後も水路は続き、いよいよ蹴上発電所およびインクライン跡地へ。
蹴上発電所へは水を落として発電するのですが、水路は船運としても活用されていたので水が無くては船を運航できません。
そのため、発電した電気を用いて、船を台車に載せて線路上をワイヤーロープで引っ張って運ぶことにしました。
まあ、細かいことはインターネットにいくらでも転がっているので……
見事です。鉄道に客を奪われるまでバリバリで人と荷物を運んでいたとのこと。
台車と木船は再現ですが、線路関連は当時のものでしょう。昭和までは動いていたとのことで、保存状態は良好です。
最終的には南禅寺船溜に線路が突入していき、第一疎水も終点となります。
著名な見所はもうひとつ、北上していく分線は南禅寺の敷地内を貫きます。
そこにあるのがこの南禅寺水路閣。
こちらも現役施設、いまでも水が流れています。
境内にこのような洋風建築は……という批判が多かったようですが、今では立派な観光施設。
マイナーかと思ってたら、意外と観光者が多くてびっくりしました。
両親も知っていて、ドラマによく出てくるとのこと。いいですね。
その後、前述した南禅寺船溜わきにある琵琶湖疎水記念館へ。
充実した展示内容、疎水に対しての想いをしかと感じました。
ふらっと寄るには時間が足りませぬ。
と、ここまでで琵琶湖疎水観光でした。
おおよその見所を回れたとは思うのですが、何度でも行きたくなるような施設でした。
また、京都の人が疎水に対して非常に思い入れがあることも感じられました。
あの様子であれば、これからも大切にしてくれると思います。
ともうひとつ、水路の下にある名物トンネル、「ねじりまんぽ」
ねじれてます。坑内の煉瓦がねじれてます。
こうすると強くなるとかなんとかどこかで聞いた気がします。
地元の方々はなんの疑問も抱かず歩道として利用してました。素晴らしや。
Posted at 2016/08/21 20:33:57 | |
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