富士で大躍進しちゃったボクチン。
今なら好き勝手なウンチクも
“限定的”に説得力があるのではないかと
下心を含みつつ(?)日頃から思っている「ボディ(車体)剛性」についてボクチャンなりの考えをお披露目しちゃいます^^;
とりあえず・・・現在私の156は
・フロントタワーバー
・フロントロアーバー
・リアタワーバー
・その他補強パーツ は
一切なしです。
何も金なくてつけてない訳じゃないのよ!・・・そうだ。そうなのだ!
強いて挙げればパラレルリンクがオーバー製に変更されていますが、これはリアのアームそのものですから、車体の剛性とは全く関係ないです。ドンガラの室内と相まって「えっ!ロールバー入ってないんですか?」という質問を最近よく受けますが、実はそれ以前の簡単なバー補強すらやっていません。と言ってこれは「ボディ補強してないのにこんなタイム出たんだぜ~~!」的な自慢話じゃなく、現時点でむしろ
「これで良いのでは?」と捉えているからです。
その自分なりの根拠はグリップについての考え方で、これが高ければ高いほどコーナリングスピードを上げられるのは理解できます。そしてグリップ力を稼ぐ方法って大きく分けて
3つあるのでは? と個人的に思っています。その3つとは・・・
●タイヤそのもののグリップ
●ダウンフォースによるグリップ
●メカニカルグリップ
1つ目の「タイヤそのもののグリップ」は誰でも体感できるので説明不要。
結論「気温が許す限り柔らかいコンパウンドの方が良い」。で間違いないと思います。
2つ目の「ダウンフォースによるグリップ」は空気抵抗を利用するため、カナードであったりリアウイングなどを用いタイヤを上から押さえつけることで発生させるものです。
よくF1の中継で「あのノーズに付いている小さな突起物はなんですか?」とアナが聞くと、カワイちゃんが「アレつけるとですねぇ~ 20kg増えるらしいです」とかおっしゃってます。その『20kg』はいったい何キロ時の話だよ!!なんてツッコミを入れたくなりますが、基本的には速度に応じて『おもり』を増やしていく効果がダウンフォースだと思っています。
結論「あればあっただけコーナリングフォースは高いが(kg単位)で表すぐらいだから実質クルマが重くなるのと同じ」。エンジンパワーを食われない程度に高めたい所です。
そして
3つ目「メカニカルグリップ」。これは主にサスペンション(ロールセンターなど含む)と車体剛性に絡む話だと思いますが、タイヤやダウンフォースとも密接に関係してくるのですごく難しい。
基本的にはサスは柔らかく、ボディは“しなり”いうか柔軟性のある方がメカニカルグリップを稼ぎやすいと思います。しかしタイヤグリップが極めて高く、F・Rのダウンフォースがしっかり確保されている状態にもかかわらず、ボディ剛性やバネが柔らかすぎると【グリップが逆に逃げてしまう】のでボディを固める必要があるのではないかと。つまりダウンフォースの“オバケ”でレーシングスリックを履いている、全日本GTレベルのレーシングカーはボディガチガチで当然正解。(端からアタシがど~こ~言うコトじゃない!)
でも街乗り仕様のクルマは、ラジアルタイヤな上、空力的にもほぼノーマルですから、タワーバーやロアーバーはかえって付けない方がメカニカルグリップを確保できるのではないか? と考えています。私の156の仕様は中間ぐらい。やや街乗り仕様に近い状態でしょうか。
つまり自分の車はボディ補強をしないことで逆にメカニカルグリップを稼いでいるのでは?と。215幅のタイヤでなんとかグリップを確保できているのもその辺りが理由なのかと・・・。
結論「しっかりとタイヤ&ダウンフォースでグリップ(押さえつけ)が出来ていればボディ補強は吉。それ以外なら装着しない方が無難」。で正解かなぁ? そのサジ加減が難しそうです。
これを現在のARC・SRやMR300に置き換えますと、ユニコルセやシゲッツさんのマシンはボディ補強をキッチリやっており前後ウイングも大柄なものが装着されているので、太いタイヤでなんら問題ないかと思います。その恩恵でコーナー重視のサーキットでは滅法速い!(まぁどこでも速いが・・・) 逆にツルタさんやワタシのクルマは軽さとメカニカルグリップを活かし、細いタイヤを履きストレートを重視する・・・と考えればなんとなく辻褄が合ってきます。(拝見した所、ツルタさんの車もただの“空っぽ”でした)
まぁ所詮シロートですし、自分の考えが正解だとは全く思っていません。尾崎監督に言わせれば
「そりゃ室内ロールゲージでガチガチにするのが理想なんだろうけど、そんなことしたらアンタ、運転できんぜ!」と意味深なコト言っていましたし・・・。
どちらにしても一見お手軽な『ボディ補強パーツ』は逆効果になった場合、金銭的にキツイし、なにより重量増になってしまいます。ですから『レーシングカーでは常識』を鵜呑みにせず、しっかりテストした上で装着するのが【補強パーツの理想】だと思います。
この連中を意識しすぎるとヤバイ・・・?
ということでこのウンチクのオチは
“お茶菓子”つけて返しますので・・・
誰かストラットタワーバーを1日貸してください!!! (←コラコラ)
それが本音でした^^;
近々スパ西浦で走行会があるのでタイムにどう影響するか試してみたいのです。
『タイムアップ』するにしろ『ダウン』するにしろ何らかの情報が得られるハズ。
しかし『タイムに変化なし』なら・・・パーツそのものの意味が??
そういえばロアーバーは家の倉庫にボロボロのがあったような・・・。
※補足 以前の趣味だったラジコンレースではメインシャーシに厚さがあってそれを交換することで路面グリップに合わせていました。右側写真のカーボン板の種類に2ミリ~3.5ミリなどあるのですが、単純にブ厚い方が速いわけではありませんでした。ラジコンと実車ではゼンゼン違うけどこれも一つのヒントのよ~な。
※5月13日更新 私の戯言を見た尾崎監督は「オレにはわかんねぇ!」と前置きしつつも「あるとしたらこういうことじゃねぇの?」と説明してくれました。下の写真の通りなんだけど、前後を固めると【中央が大きくしなる】で、何もやらないと【全体がしなる】という意見でした。ただ「そんなこと言ったって机上の空論だからな!」だってさ。そりゃそうだよね。 そう言えばシゲッツさんのマシンはボディ中央も「前後に架かるアルミバー」や「左右ブレース」でしっかり補強してあったハズ。理論的にも完璧だったんだなぁ・・・。
Posted at 2008/05/12 22:36:17 | |
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